JR西日本、都市再生機構(UR)西日本支社、神戸市は30日、再整備の検討を進めているJR三ノ宮新駅ビルと三宮周辺地区に関して、JR西日本グループ・URとの共同事業としての推進ならびに開発方針の方向性がまとまったとして、計画の概要を発表した。

  • JR三ノ宮新駅ビル外観(全景イメージ)

この計画は、三宮周辺地区において、神戸の玄関口にふさわしい空間を整備するとともに地域のランドマークとなる新駅ビルを開発することにより、神戸が持つ魅力を発信し、新たな神戸ブランドの創出をめざすものとしている。6つの駅の間の乗換え動線を快適にし、街の一体感を醸成することで、神戸エリアのハブである三宮周辺地区の機能向上とプレゼンス向上もめざす。

三宮周辺地区では、現在、周辺地権者や市民の人々とともに、広場空間のにぎわい創出や管理運営を行うエリアマネジメントの取組みを推進中。今回の計画においては、新駅ビルと三宮クロススクエアを一体的に活用し、周辺の関係者が連携して恒常的なにぎわいを生み出すエリアマネジメントを実現することにより、三宮周辺地区の活性化をめざす。あわせてURが持つ他都市での事例活用によって周辺との連携を深めていき、新駅ビルからまちへの波及を図ることでエリア価値を高め、活力あるまちづくりをめざすとのこと。

  • JR三ノ宮新駅ビル外観イメージ

  • JR三ノ宮新駅ビル及びその周辺の乗換動線イメージ

  • 三宮クロススクエア(東側・第1段階)のイメージ

  • 駅前広場上空デッキのイメージ(ミント神戸前から南西を望む)

神戸三宮ターミナルは、1日の乗降客数が70万人(神戸市統計書令和2年度版)を超え、神戸空港や山陽新幹線新神戸駅にも至近であり、神戸エリアの重要なハブとなっている。今回の計画では、神戸市が策定した神戸三宮「えき≈まち空間」の実現に向けて、駅と駅をつなぐ見通しの良くわかりやすい乗換動線の確保、「えき」と「まち」を一体的な空間とするためのまちに向かい開かれた空間の確保、広場空間の整備による人のための待合、イベント空間の確保、新駅ビルの低層部と三宮クロススクエアとが一体となったにぎわい空間の創出などを図り、神戸の玄関口にふさわしい魅力的な空間の創出をめざす。

導入機能としては、店舗面積約1万9,000平方メートルの商業施設、客室数約250室のホテル、賃貸面積約6,000平方メートルのオフィス、面積約2,500平方メートルの広場空間(駅前広場上空デッキ)を計画。これを実現するため、2022年度にJR西日本グループとURは都市計画提案を行い、都市計画決定を経て2023年度の着工、2029年度の開業をめざす。