東京メトロは28日、有楽町線延伸(豊洲~住吉間)と南北線延伸(品川~白金高輪間)の第一種鉄道事業許可を2022年1月28日付で申請した件について、国土交通大臣から2022年3月28日付で許可を受けたと発表した。

  • 事業区間位置図(新駅の名称は仮称)

有楽町線延伸は豊洲~東陽町~住吉間の4.8kmを計画しており、総建設費は約2,690億円、開業目標は2030年半ばを予定している。整備効果として、東京東部・北部および千葉方面と臨海副都心(国際競争力強化の拠点)間のアクセスや、観光拠点(豊洲市場・東京スカイツリーなど)とのアクセス利便性向上を見込んでいる。

所要時間は、豊洲~住吉間の移動に約20分かかっているところ、開業後は約9分に短縮するとのこと。東西線の混雑緩和への寄与も期待されており、木場駅から門前仲町駅までのピーク1時間あたり混雑率が約20%低減するとしている。

南北線延伸は品川~白金高輪間の2.5kmを計画しており、総建設費は約1,310億円、開業目標は2030年半ばを予定している。整備効果として、六本木・赤坂など都心部と、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅とのアクセスや、羽田空港および品川開発(国際競争力強化の拠点)とのアクセス利便性向上を見込んでいる。所要時間は、品川~六本木一丁目間の移動に約19分かかっているところ、開業後は約9分に短縮するとのこと。

なお、両路線の建設にあたっては、地下高速鉄道整備事業費補助に加え、鉄道・運輸機構による都市鉄道融資(財政融資資金)により実施する予定。総建設費や開業目標については、鉄道事業許可にあたり東京メトロで取りまとめた現時点の内容であり、今後の検討や関係機関との協議などによって変更となる可能性がある。