子どもが一人暮らしを始めるときは親としてもいろいろな悩みがありますが、家電もそのひとつ。特に初めての一人暮らしは家事に不慣れなことも多いので、便利で使い勝手のよいものをそろえてあげたいもの。とはいえ、一通り買うとなると予算の問題もあります。家電はライフスタイルや好みによって選択肢が変わるので、価格とのバランスを考えながら、使う人にとって必要な機能が搭載されたシンプルな家電を選びたいですね。
今回は、娘が大学生活で一人暮らしを始める前提で家電を選びました。野菜中心のヘルシーな料理が好きなので、自炊するとのこと。そのため、調理家電に予算を多く割り振ることに。掃除などは苦手で毎日こまめにするタイプではないので、まとめて掃除してもしっかりキレイにできる吸引力が高い掃除機が理想。部屋は狭めのワンルームを想定し、全体的にコンパクトなサイズ感も重視しました(メーカー希望小売価格および実勢価格は2022年3月下旬のもの。編集部調べ)。
■卓上で鍋も焼き肉もインスタントラーメンもできる一人用卓上鍋 - レコルト「ポットデュオ キャレ」(8,800円)
セラミックボウル、グリルプレート、蒸し料理用アミ、湯切りアミが付属。パーツの組み合わせによって、煮る・炊く・蒸す・揚げる・焼くという調理が楽しめる1台5役の小さな卓上電気小鍋です。これがあれば、テーブルでインスタントラーメンやちょっとした鍋、焼き肉などができます。
手ごろなサイズ感が一人用の食事作りにぴったり。食器としてもそのまま使えるので、洗い物も減ります。蒸し料理用アミを使って野菜を蒸せば、手軽にたくさんの野菜を摂れるでしょう。部屋のキッチンにコンロが1つしかない場合も、こういったコンパクトな万能調理家電があると便利です。
■天面が広く、ちょっとした仮置き場にもなる冷蔵庫 - 三菱電機「MR-P15G」(45,000円前後)
狭いキッチンのスペースを有効に使いたいため、上部スペースが広い冷蔵庫を選びました。扉の上部まで延長された耐熱(約100℃)トップテーブルには、オーブンレンジを置いても手前に少しスペースの余裕があります。単身住居サイズのミニキッチンでは料理もしにくいので、ちょっとしたスペースを確保できると食器や調理道具の仮置き場として活躍してくれます。
冷蔵室はガラス棚で清潔に使い続けることができ、お手入れも簡単です。また、約22dBと運転音が静かなことも魅力。一人暮らしの場合はキッチンと就寝場所が近いので、音が大きいと気になることがありますが、これなら静かです。容量は冷蔵室100L・冷凍室46Lとなります。
■たった90秒でムラなくモチモチに焼けるトースター - シロカ「すばやきトースター ST-2D351」(17,000円前後)
パンが好きなら、オーブンレンジとは別に用意しておきたいトースター。すばやきトースターはカーボンヒーターを搭載しており、ヒーターの立ち上がりはたった2秒ですばやく加熱。高火力で表面をすばやく焼き上げることで、パン自体が持つ水分を内側に閉じ込めます。一般的なトースターと比べて、パン中心部の水分含有率は2倍。これがモチモチ感にきいてきます。
外気温によって温度が下がりやすい庫内の側面付近は、ヒーターコイルの密度を高めて熱量を上げているため、庫内に熱が均一に行き届きます。実際に焼いてみるとムラはなく、きれいなキツネ色のトーストに。表面はサクサク、中はモチモチで、感激する美味しさです。短時間で焼けるので、忙しい朝にもぴったりです。
■いざというときのために乾燥付きを。節水しながら洗える洗濯機 - シャープ「ES-TX5F」(60,000円前後)
狭いワンルームを想定し、置き場所の問題から小さめの洗濯機をチョイス。さらに梅雨時期や急ぎのときに乾燥できる乾燥機能が付いていると便利です。乾燥機能もあると、うっかり洗い忘れたときも乾燥までできるので安心できます。
シャープの「ES-TX5F」は、洗濯・脱水容量5.5kg、乾燥容量3.5kgと、洗濯物をため込まなければ一人暮らしにちょうどいいサイズ。また、洗濯槽に穴がないので、洗濯槽と外槽の間のムダな水をカットするので節水性も高く、水道代削減も期待できます。
■パワフルで軽く、お手入れが簡単なコードレスクリーナー - 日立「ラクかるスティック PV-BL3J」(55,000円前後)
1.1kgと軽いボディで強力パワーを実現している使いやすいスティック掃除機です。狭い部屋では出しっぱなしで使うことになるコードレススティッククリーナーは、コンパクトでサッと手に取りやすいサイズ感のものが便利です。
日立のラクかるスティックは、小さく軽量でもハイパワー。標準でも約30分は掃除できるので、ワンルーム程度なら週末にまとめて掃除しても大丈夫。ヘッドブラシは髪の毛がからまりにくく、ゴミ捨ても圧縮されたゴミがポンと出てくるのでお手入れも簡単です。
■必要なものだけを詰め込んだコンパクトなオーブンレンジ - パナソニック「オーブンレンジ NE-FS301」(30,000円前後)
お弁当やごはんをあたためられる電子レンジは、一人暮らしで使用頻度が高い家電です。選ぶときに注意したいのは、オーブンやグリル機能の必要性。単機能の「電子レンジ」は価格が安いので魅力的ですが、オーブンやグリル機能は魚を焼いたりピザを作ったり、グラタンに焦げ目を付けたりと便利な機能です。
我が家の子どもの場合は簡単なお菓子作りなどをするため、オーブンやグリル機能を持つ「オーブンレンジ」から選びました。パナソニックのオーブンレンジ「NE-FS301」は、使用頻度が高い機能がギュッと詰まったコンパクトモデルです。あたため機能を中心に使うので、基本性能が充実しているNE-FS301はぴったり。食品から出る蒸気の熱を検知し、加熱時間を自動調整する蒸気センサーや、1000Wインバーターを搭載しており、加熱が早いことが特徴です。また、シンプルなスクエアフォルムはどんなインテリアにも合います。
■ライフスタイルに合う家電を最低限そろえて、あとから買い足しを
一人暮らしを始めるときは、あれもこれも欲しくなるかもしれませんが、最低限必要なものをそろえ、あとから必要なものを買い足すことをおすすめします。実際に生活をしてみると、想像していたライフスタイルとは異なることがあります。せっかく買っても使わないともったいないですし、そのまま置いておくと狭い部屋ではジャマになってしまいます。
今回は生活に関わる白物家電の中から選びました。娘はアイドル好きなので「テレビと全自動録画機能付きのBlu-rayレコーダーは絶対に欲しい」と言いそうですが、それは自分でバイトをして買ってもらうことにします……。