俳優の鈴鹿央士が、主演を務める東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『クロステイル ~探偵教室~』(4月9日スタート、毎週土曜23:40~)の共演者の印象や撮影の感想を語った。

  • 鈴鹿央士=東海テレビ提供

鈴鹿が演じるのは、突然失踪した父親を捜すため、探偵学校に入学した飛田匡。地道でキツイ探偵の姿に一度は幻滅するも、次第に“気になると解決するまで眠れなくなる”という能力を発揮するようになり……。探偵学校を舞台に、心の謎に直面することで成長する探偵の卵たちの物語で、『半沢直樹』『下町ロケット』の八津弘幸氏による原作・脚本となる。

――まずは、飛田匡を実際演じてみて、いかがですか?

クランクイン前に台本を読んでいた時は「こんなに面白い台本を、僕が面白くなくしちゃったらどうしよう」と不安だったのですが、今でも不安は解消されていないですね(笑)。 台本から匡は常に客観視している印象があったので、クールな感じで行こうと思っていましたが撮影に入って演じていく内に、匡は意外にも人に興味があり、人に寄り添うし、誰に対しても“平等な優しさ”のある大きい心を持った人だと印象が変わってきました。やはり誰かとお芝居をすると、1人で台本を読み、頭の中で考えていたこととは違うことが出てきたりするので、そういう積み重ねの中で、匡が最初よりちょっと柔らかい感じになってきていますね。

撮影初日のお母さん(山口香緖里)とのシーンの匡は、親子という関係性もあってか少し斜に構えて冷たい印象でしたが、後日のクラスメイトとのシーンではそういう印象は無く、人とちゃんと向き合いたいという気持ちで少しアツくなったりする場面もありますからね。

――匡と張り合うクラスメイト・朋香役の堀田真由さんの印象は?

堀田さんは、こちらの行動や言動をよく見ていて、それに対して反応してくれるところがすごいなと思いました。僕はその場で起きたことの全部に目が行き届かなかったりするのですが、堀田さんはすごく視野の広い人だから、その場のお芝居をきちんと見て、役として生きているところが素敵だし、お芝居の仕方として僕もそうありたいと思いましたね。

――探偵学校の校長・理子役の檀れいさんの印象は?

檀さんと最初にお会いした時、その美しさのオーラに圧倒されたんですが、何度会ってもその美のオーラには慣れないですね。やっぱり毎回ハッ! てなります。でも、とてもお茶目な方で、探偵のスキルとして檀さんが変装するシーンが出てくるのですが、その撮影時はめちゃくちゃ真剣にキビキビと、しかも美しい所作でやられるから、それが本当に面白いんですよね。いろんな檀さんが見られるのもドラマの見どころの1つだと思います!

――匡の父・迅平役の板尾創路さんの印象は?

飛田迅平という役もあってか、板尾さんは独特なテンポで個性を出して来てくださるので僕は「埋もれないように」と思いながら共演しています。板尾さんって、すごい気さくに話しかけてくださるんですよ。例えば、初めての撮影で身長や体重を質問されて「細いね」という話から「僕、筋肉が付きづらいんです」と答えたら、僕と同い年ぐらいの時の板尾さんはすごいガリガリだったらしくて「歳を重ねていくと肉も付きやすくなるから、もうちょっとしたら自然と付くよ」と教えてくれたり。

外でロケをしていた時、板尾さんが眼鏡をかけていて「眩しいやんね~」と話して来られて、僕は劇用の眼鏡だと思って「やっぱり迅平は変装とかするんですね?」と聞いたら「いや、これ花粉用」と答えられて思わず笑ったり。僕は自分から話しかけるタイプじゃないので、板尾さんが自然と笑顔になるような話をしてくださって、そういうのもきっと親子という役作りの1つだったんですね。

――第1話の講師、南武役・高田延彦さんの印象は?

高田さんはお茶目な方で面白すぎて、みんなのツボ! カメラが回ると“南武先生”なんですが、カメラが回っていない時に藤巻(草川拓弥)を楽しそうにイジるんですよ。例えば、藤巻は競争心が強いから南武先生にもいろいろ言ったりするんですが、それに対して南武先生が真顔で「藤巻、なんだよ!」ってすごんだ後にすぐ満面の笑みでイジるので、僕らはそのギャップにすっかり心を掴まれていましたね。

――撮影が進む中、苦労している点はありますか?

探偵学校の先生方のキャラクターが本当に面白いので、撮影中に笑いをこらえるのが大変で、その点が一番苦労しています。第1話から登場する南武先生もそうだし、第2話の瑠依先生(冨樫真)はスゴ過ぎたし、第3話の先生なんて名前が正田正一(森岡豊)ですから(笑)。僕らは「しょうしょう」とあだ名で呼んでいました。先生にあだ名を付けたのは今回が初めてですが、これから毎回あだ名を付けていくかもしれないですね。

――初座長として心掛けていることは? 現状の自己採点は?

周りの方々が作ってくれる雰囲気を崩さないようにすることですね。自分が率先して引っ張って行くのではなく、みんなで横一列に並んで、一緒に前進できればいいなと思っています。初座長っぷりを自己採点するなら100点満点中84点。作風もあって明るい現場でありたいと思うし、台本を読んで考えて出てきたものや現場で出てくるものを自由に出せる雰囲気でありたいと思っているのですが、みんなでそういう雰囲気を作れているので現状、割と高得点です!

――気になることがあると眠れなくなる匡。鈴鹿さんの快眠法は?

意地でもベッドに寝転ぶことと、お香を焚いてリラックスすることです。お香はベッドサイドではなく部屋の端に置いて「ちょっと匂いが来るかな?」ぐらいの感じで。照明は豆電球だけにして、漂う煙がうっすら見える状態で「この煙はどこに消えるのかな? 成分はどうなっているんだろう?」とか考えていると、いつの間にか寝ていますね(笑)。

――本作タイトルにかけて、今“クロステイル(接近尾行)しているもの”は?

韓国のBTSがすごく好きで、BTSの方の私服とか衣装とか、どのブランドでどの服を着ているのかをSNSでチェックして、同じものは着られないですけど、似たものを探して買ったりしています。BTSの皆さんはすごくオシャレでかっこいいのでクロステイルしていますね。メイクまでは真似していないのですが、コラボ商品が出るとチェックはしていて、まだポチッとする(買う)勇気はないんですけど多分もうじきし始めますね、危ないです(笑)。

――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。

第1話から個性の強いキャラクターが登場し、その一人ひとりの良さが出ています。スピーディーな展開で笑えるシーンもあります。先生のクセのスゴさとか全部がギュッと詰まったのが第1話。いろんな要素が散りばめられた回なので、いろんなところに目を凝らして見ていただけるとうれしいし、それが後々また楽しめると思います。普通に暮らしていたら探偵のスキルを学ぶことなんて無いので、僕らも真剣に授業に取り組んでいます。探偵というものが出来上がっていく過程を見て欲しいし、僕らの成長も見届けて欲しいですね。4月から新生活が始まる方、新しく仕事が始まる方など、いろんな方に土曜の夜を楽しく過ごしていただけるドラマになっていると思います。ぜひ楽しみにしていてください!