弱視などの治療のため、3歳からメガネをかけているアキくん。

しかし、ある日突然……「今の子はゲームばっかりしてるから目が悪くなるのよ! 」。何も知らないおばさんから心無い言葉を投げかけられてしまいます。すっかりメガネ姿の自分に自信を無くしてしまったアキくん。

数日後、別の人から「ステキなメガネね」と声をかけられると……

前編はこちら

咄嗟のことで「メガネがなぜ必要なのか」を息子が納得できるように説明する自信がなくて、アキが分かってくれそうな神様説になっちゃったんですけど…. しばらくしてからメガネをかける必要性について何回も時間をかけて話したら「わかった!」と言ってくれました。. それからはなんと!お友達と喧嘩をしてメガネを取られたりした時も、. 「メガネはアキの大事大事なの!ないと目が見えなくて困るから返して」と、言えるまでになりました。(もちろんお友達も謝ってくれて仲直り)(@domarumaruより引用)

メガネをかけてあんなに堂々としていたアキくんが一転、ゲームをしたこともないのに、「ゲームばっかりしてたから目が悪くなっちゃって……」と言うようになってしまうとは。

幼い子どもは、大人の言うことは「正しいこと」「本当のこと」だと信じていますよね。それだけに、大人の発言が子どもに及ぼす影響は、ときに計り知れないものがあるのではないでしょうか。現に、自信を無くしていたアキくんに笑顔を取り戻したのも、母親であるまるさん(@domarumaru)の言葉でした。

この投稿に、「お母様素敵です! 」「心に響きました」「子供って良い言葉も悪い言葉もスポンジみたいに素直に吸い込んじゃうんやなぁ…」「たった一言で、こんなにも子供の心を変えてしまうんですね」「アキくん自信が取り戻せてよかったです」と、称賛と共感のコメントが続々と寄せられていました。

子どもに自信を与えるのも、自分はダメな子なんだと思わせてしまうのも、大人たちの声掛け次第。大人はもっと、責任と愛情をもって発言する必要があると改めて感じました。みなさんは、いかがだったでしょうか?

最後に、投稿者のまるさんにお話をうかがいました。

―― 今回、このお話を投稿しようと思われた理由や思いを教えていただけますでしょうか。

まるさん:どうしても日本はまだ幼児のメガネに対してよいイメージがなく、偏見で「ゲームのしすぎ」「テレビのみすぎ」などと決めつけられて子どもが傷ついてしまうこともあります。我が子も3歳の頃から何度も「可哀想」と言われて来て、その度に息子だけでなく私自身も悲しい思いをしました。

けれども実際は、メガネ治療は早ければ早いほど効果が出やすいと言われていて、幼児期からのメガネはその子の目にとって「とてもいいこと」なんです。治療のために日々メガネをかけている子ども達は、「頑張り屋さん」であって決して「可哀想な子」ではないことをたくさんの人に知って頂きたくて描きました。

この話のコメント欄で「今までメガネの子を見ると大変だねと声をかけていた。この漫画を読んで傷つけていることに気がついた。これからは気をつけます。」といった内容も見られ、私の伝えたいことが届いたんだな、とすごく嬉しくかったです。

―― 息子さんが4歳の頃のお話ということですが、6歳になった今、こういったネガティブな言葉に対して息子さんはなにかおっしゃっていますか?

まるさん:息子は現在「なぜ自分がメガネをしているのか」をきちんと理解していて、メガネの自分にとても自信を持っています。なので今は「まだ小さいのに可哀想ね」と言われても「可哀想じゃないよ。だってこんなにメガネ似合ってるでしょー? 」と自分から言えちゃいます。(頼もしい! )「早くメガネ取れるといいね」と言われた時も「アキはずっとメガネでいいよ? メガネ好きだもん♪」と堂々と返していて、誇らしかったですね。

しかしこれはあくまで(単純な)息子の場合です。深く傷ついてしまい傷が癒えない子もたくさんいます。なので、少しでも幼児メガネの偏見がなくなって個性の一つと認められみんなが笑顔で過ごせる世の中になるといいなぁと願っています。