加藤清史郎と茅島みずきというフレッシュな注目俳優の2人が、大分発地域ドラマ『君の足音に恋をした』(NHK BSプレミアム 3月23日22:00~)で初共演を果たした。本作は、日田市の名産品「日田げた」を履いて地元を盛り上げようと活動するダンスチームで、高校生2人が繰り広げる青春ストーリー。加藤と茅島を直撃すると、「地元の方々が本当に温かくて、優しかった。故郷が一つ増えたよう」とロケ地の人々に感謝しきり。すばらしい経験ができたという彼らが、初共演の感想や、日田市に感じた魅力を語り合った。

  • 左から茅島みずき、加藤清史郎

加藤が演じるのは、親の事情で東京から日田に引っ越してきた、目立つのが嫌いな高校生の大樹。引っ越し初日に、下駄を履いたダンスチーム“日田下っ駄ーず”に出会い、「なんで下駄でダンス……」と思いながらもダンスの上手な美少女・美咲(茅島)に釘付けとなり、次第に彼女に惹かれていく姿を描く。

――加藤さんは東京から大分県日田市に引っ越してきた高校生の大樹。茅島さんは、日田生まれ、日田育ちで、ダンスが上手な美咲を演じています。大樹と美咲は悩みながら前進していく高校生ですが、お二人は役柄に共鳴、共感する点はありましたか?

加藤:性格としては、僕と大樹ではそんなに似ている部分はないのかなと感じています。ただ出会いによって、自分の人間性や性格、価値観に変化が生まれていくという意味では、すごく似ていると思います。大樹は東京から日田に引っ越したことで、いろいろな変化を遂げていきますが、僕もあらゆる地に行くことで、たくさんのものを受け取っています。僕が特にそのことを実感したのが、高校時代に経験したイギリス留学です。ロンドンで出会った人、文化を通して、僕の中にも多くの変化がありました。本作を通して、“新しい出会いが人を強くし、豊かにするんだ”と改めて感じました。

茅島:私も美咲も“地元が大好き”というところが、似ているかなと思っています。私は中学3年生まで長崎に住んでいて、高校1年生で上京をしました。美咲は日田が大好きで、地元の友だちをとても大切にしている女の子。私も長崎が大好きで、ちょっとお休みがあればすぐに帰りたいなと思ってしまいますし(笑)、今でも地元の友だちと仲が良くて、悩んだことがあったら真っ先に電話をしてしまうくらいなので、そういったところは同じだなと思います。また性格の面で言うと、美咲が時折見せる頑固な部分は、私と少し似ているかもしれません。私も自分で決めたことや大事にしたい思いなどは、人に流されずに、曲げずに持っているタイプなので、そこも美咲と重なるかなと思っています。

――今回、お二人は初共演になります。共演した感想を教えてください。

加藤:撮影地の日田市に行く前から、東京で集まる機会があったのですが、みずきちゃんとは最初から仲良くお話できました。日田に行ってからは3週間ほど一緒に撮影をしていましたが、毎日楽しく過ごすことができました。ステキな方とご一緒させていただいたなと思っています。

茅島:清史郎さんは子役の頃からたくさんの作品に出演されていて、私自身もいろいろな作品を観ていたので、初めてお会いするときはとても緊張していました。

加藤:本当に!?

茅島:そうなんですよ(笑)! でも清史郎さんはコミュニケーション能力が本当にすばらしくて、たくさん話しかけてくださったことで緊張も解けました。また現場での過ごし方や、役に対しての考え方もすばらしくて、刺激をいただくことばかり。とても勉強になりました。

加藤:そんなに褒められるとむずがゆいですね(笑)。

――加藤さんが、現場での過ごし方で大事にしているのはどのようなことでしょうか。

加藤:特別に意識していることはないです!

茅島:本当ですか!? 清史郎さんはとにかく周りがものすごく見えているんです。困ったことや悩んでいることがあると、すぐに声をかけてくださったり、清史郎さんが現場にいるだけでパッとそこが明るくなったりします。

加藤:恥ずかしいです(笑)。僕はいつも、とにかく楽しく撮影できたらなと。どんなときも楽しい方がいいなと思っています。

――“日田下っ駄ーず”によるダンスも本作の見どころですね。下駄を履いて踊ることは、ご苦労もあったのではないでしょうか。

茅島:下駄を履いてダンスをすることは、もちろん初めてでした。トータルで、1か月くらいは練習しました。最初は下駄を履かずにダンスの練習を始めたんですが、下駄を履いてみるとやっぱりなかなかうまくできなくて。足も痛くなりますし、下駄を履いた状態に慣れるまでに少し時間がかかりましたが、本番までにはかなり慣れることができました!

加藤:下駄を履いたダンスの魅力って、見た目ももちろんですが、あの音がとてもいいなと感じています。『君の足音に恋をした』という作品のタイトルにもあるように、ダンスをする中では、下駄を象徴とする“カランコロン”という音が常に響き渡っています。とても魅力的なダンスだなと思います。