女優の夏子が、フジテレビのドラマ『アイゾウ警視庁・心理分析捜査班』(29日24:25~ ※関東ローカル)に主演する。
同作は、実際に起きた衝撃の“男女愛憎劇をめぐるミステリー事件”をドラマ化するもの。情報特番『世界法廷ミステリー』で実際に取材し放送したある事件が“もし、今の日本で起きたら?”という視点で、描いていく。
ドラマの舞台は、男女の愛憎事件を専門に扱う「警視庁心理分析捜査班」通称“アイゾウ課”。鮮やかな心理分析で犯人を追いつめる刑事・安座真霧子を、夏子が演じる。夏子は、オーディションで地上波ドラマ初めての主役を勝ち取った。
安座真を支えるベテラン刑事・久世麟太郞役には、津田寛治が決定。そして、安座真の同期で“チャラ男”の馳谷川命役に、夏子同様オーディションで配役された遠藤史也が脇を固める。そして、社会を震かんさせた天才ストーカー・鷲尾哲也役には大東駿介が決まった。
ドラマのモチーフとなったのは、1995年にアメリカジョージア州で起きた「天才ストーカー事件」。『世界法廷ミステリー』の第2弾(2012年)で放送されるや、“神回”と話題になったものだ。逮捕されたのは驚異のIQをもつ天才、ワシーム・デイカー。13歳上のある女性に恋をしてストーカーへと変貌するも、その女性ではなく、彼女のルームメイトを殺害したとして、逮捕・起訴された。16歳の若さで名門大に合格するほど知力も記憶力もずば抜けているワシームは、弁護士資格も持っており、法廷では弁護人として自らを弁護するという異例の事態に。一体なぜ、愛する女性のルームメイトを殺害したのか。法廷で明かされた“犯行動機”に全米が衝撃を受けた。
コメントは、以下の通り。
■夏子
――初めて台本を読んだ時の感想は?
「面白かったです。ニュースなどでは語られない、事件のその裏が描かれた作品で非常に興味深かったです。登場する人物たちひとりひとりに物語があって、その中でも安座間は特に個性的で、安座間を演じたいと強く思いました。同時に自分にとって新しいチャレンジになる役でもあるなと思っていました」
――オーディションで選ばれた時の感想は?
「すごくうれしかったです。全体の台本を頂いてから、自分の中で“作戦会議”をしました。安座間はこれまで演じた役の中でも一番振り幅があり、どんな風に演じようか考える時間は楽しかったです」
――実際の事件がモチーフとなっていることについて
「実際の事件のニュース記事などを読んで内容を調べました。人が実際に亡くなっていて、それをドラマ化するということで、敬意を払って取り組まないといけないと感じました」
――安座真刑事を演じてみて
「衣装合わせの時に監督と話をして、安座真は私が思っていたよりも、人間味があるということを発見しました。最初に台本を読んだ時は、変人のようなイメージだったのですが、行動の裏にある心の動きを丁寧に拾っていかなければいけない、と感じました」
――演じて難しかった点は?
「どこまで振り切るのかが悩みどころで、ベースの事件と安座真、久世、馳谷川のバランスの中でどこまで楽しくやっていいのか探り探りでしたが、監督が丁寧に演出してくださりました。また、鷲尾と対峙(たいじ)するシーンの撮影は、とても緊張感がありました。安座間としても、自分自身としても、生半可にやっていると負けてしまうと感じ、気を引き締め直した貴重な時間でした」
――視聴者の皆さんにメッセージを
「“アイゾウ”…愛と憎しみとは、誰しも感じたことのある“愛しているから憎んでしまう”という感情が事件を引き起こし、物語が進んでいきます。1時間ハラハラして、時には笑えるドラマになっていると思います。是非ご覧ください」
■津田寛治
――ドラマの内容について率直な感想は?
「すごい台本だなと思いましたね。一見してだまされたと思ったら、別の角度から安座真刑事がひっくり返して、そうしたら、もうひとひっくり返しあるんです。3回くらいだまされ、ひっくり返される感じがあるのに、全体的にはびっくりさせるだけの物語ではなく、ちゃんとリアリティーや人の気持ちが、そしてしっかりと結末があるんです。犯人や刑事たちの思いというのがそこに乗っかっているというか、犯人もただのヒールになってないとことが素晴らしい物語になっていて、是非とも久瀬という刑事をやりたいなと思いましたね」
――久世刑事を演じてみて
「いろんな演じ方ができるなと思いましたね。ただの鬼刑みたいなやり方もあれば、もっとエリート刑事みたいな。警視庁捜査一課ですからね。でも、常日頃から思っているのは、自分ががちがちにこういう刑事でやるんだ、と決めるよりは、共演者の出方で決めていく方がいいかな、と。夏子さんや遠藤くんの出方で久世を決めていこうと思っていたので、現場に行くのが楽しみでした」
――視聴者の皆さんにメッセージを
「このドラマは“アイゾウ”という、おどろおどろしいタイトルがついているので、怖いドラマなのかな、重いドラマなのかな、と思われる人がいるかもしれません。でもそれだけではなく、すごくポップで楽しいシーンもあるし、なにせ主演の夏子さんがすごくチャーミングな方なので、めちゃくちゃいいメンバーのドラマになっていますので、たくさんの方に楽しんでいただけると思います。是非ご覧ください!」
■遠藤史也
――オーディションの時の意気込みは?
「あらかじめすべての台本を読んで、自分でしっかりイメージしてからオーディションにのぞむことができました。プレッシャーもあり、しっかり作り上げなくては、と思ったのと、自分の作り上げるものが合っているのか、という不安な気持ちで挑んだのを覚えています」
――実際に台本を読んだ感想は?
「一番最初の印象は、“面白かった”ということです。でも、実際の事件だったということもあり、調べてから、面白いと同時に、人が亡くなっているので、この話を扱うということをしっかり理解しながらやらなくてはいけないなと思いました」
――馳谷川刑事を演じてみて
「自分の中で、やはり責任というのが重くあって、少し堅い捜査一課のイメージだったのですが、それは、見る方にとってドラマに入りやすいのか?いうことを監督と話しました。自分はこの話のなかで、隙間というか、何かが見える瞬間や、見やすいな、ということを伝える役割をしっかり担えたらなと思いまいした。実際にやってみて、できているかわからないですが(笑)、がんばります!」
――自分と共通する部分は?
「あります。僕も人間なので抜けている部分というか、スイッチのオンオフがあるので。でも、馳谷川の軸は何なのか?一番わからないです。それがわからないのが馳谷川なのかな、とも思っています」
――津田寛治さんとの初共演はいかがでしたか?
「久世刑事(津田)は、個性があって。実際に演技してみて、馳谷川刑事を津田さんとの間で作っていく感じがあって助かっています。久世と馳谷川は一緒にいるとこういう人物なんだろうな、ってだんだん見えてきている気がしました」
――視聴者の皆さんにメッセージを
「実際にあった事件を扱って、あらすじだけを見るとすごく暗いような気がしますけど、実話をドラマ作品として昇華できるようキャスト、スタッフさん含めて力を合わせてつくるので、見ていただきご感想を寄せてください。少しでも何か気持ちに残ることがあればと思います」
■大東駿介
――ドラマの内容について率直な感想は?
「ただの犯罪ものというか、トリックなどはたくさん描かれますが、人の愛情、愛憎が一番怖いというのは面白いテーマだなと思いました。ただ人を愛するという、とてもポジティブなことがどんどん違う方に後天していくというのは、誰しもあることだと思うので、僕にとってそこはやってみたいことではありました」
――実際の事件がモチーフとなっていることについて
「愛情とかそういう部分って、人が理解できるような物さしではないと思っているので、自分が演じた鷲尾は、彼なりに純粋な愛を貫いたのかな、と。事件がモチーフになっているけれど、彼が犯したトリッキーなことではなくて、この役を演じる上で、その純度の部分だけもらおうかなという印象ですね。
愛憎ものというのは、他人がどうこう言える話ではないですし、とても個人的な感情だけ純度を高めたいと思っています」
――久世や安座間と対峙する部分で気を付けたところは?
「対峙するときに気を付けたというよりは、衣装合わせのときからすごく話をしていたので、方向性や核の部分は作ってきたので、あとは好きにいじってください、というオファーはしました。鷲尾のキャラを演じるのですが、僕がコントロールしすぎるとそれは違うかなと。監督と僕で鷲尾というキャラクターを作っていくというモチベーションできました。僕は僕のなかで作ってきたものをやるけど、監督には、どんどん意見やアイデアをください、という感じでやりました。それが楽しかったです」
――津田寛治さんとの共演について
「10年以上ぶりですね。僕が初めての主演映画(『旅立ち~足寄より~』(2009年))をやらせてもらったときにご一緒させていただきました。それ以来だったので、いつかまたご一緒したいと思っていたので、かなり楽しみだったし、ぜひやらせてくださいという気持ちでこの役を受けました」
――視聴者の皆さんにメッセージを
「ありとあらゆる愛憎劇があると思うんですけど、個人的には、小さな小さな愛が起こす、小さな小さな愛がどんどん大きなものに変化していく、その恐怖がすごくあると思うんですよね。夜中の放送なので、気持ち悪がりながらも、なにか心に刺さるものがあればいいなと思います」
(C)フジテレビ