女優の上戸彩が、19日(16:00〜)に放送されるテレQ放送開局30周年記念特別番組『世界の王が、そこにいた。』(TVQ九州放送制作・テレビ東京系全国ネット)のナレーション収録に臨んだ。
王貞治氏が歩んできた野球人生と、その変わらぬ野球愛に迫る同番組。上戸にとって、王氏の野球のように不変的な愛を注ぐものがあるかを聞くと、答えは「ないです(笑)」というものだった。そのように思う理由とは――。
■「優しさが詰まった映像でした」
ナレーション収録を終え、「あらゆる映像がありましたが、どの場面も心にくるものがありました」と感想を語った上戸。王氏はもちろん、その偉大さを証言する野球人たちの真っ直ぐな思い、ひいてはスポーツの素晴らしさを感じながら、映像に声を乗せた。
「実際にお会いした時のイメージもそうなのですが、王さんは物腰が柔らかくて、誰に対しても威圧感を与えないというか、距離を感じさせない方。内面からにじみ出る優しさを感じます。番組に出演されていた皆さんも柔らかい方ばかりという印象で、王さんのことを話す時は自然とそうなるのかなって。優しさが詰まった映像でしたね」
■野球ファンの気持ちに共感
番組では、長嶋茂雄氏とともに“ON砲”と呼ばれた選手時代の姿から、ソフトバンクの球団会長としてグラウンドに立ち続ける現在の姿まで、貴重な映像とともに、王氏の野球人生の軌跡を辿る。上戸は「言葉にすると軽くなっちゃう気もするんですけど」と前置きしたうえで、その歴史の深さを改めて実感したと言う。
「私自身はどちらかというと、野球に詳しいほうではないのですが、周りには野球を好きな人がたくさんいて。今回の映像を観て、その気持ちが分かった気がします。『野球の世界って素敵だな』と思いました」
1994年、福岡ダイエーホークスの監督に就任した王氏だが、そこから苦悩の連続。1996年のシーズン中には、チームが最下位に落ち込むと、一部のホークスファンからのバッシングを受けることもあった。
「そういうファンの方の気持ちをちゃんと汲んで、さらに『その気持ちに応えよう』という考えを持つことができる王さんは素晴らしいなと。そして選手のことを信頼していて、選手の方々も王さんのことを信頼していたからこそ、相乗効果が生まれて、チームが結果を出していったんだろうなと思いました」