3月18日に発売するiPhone 13/13 miniの「グリーン」と、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの「アルパイングリーン」、そして新しいiPhone SE(第3世代)。iPhoneシリーズを愛用し、一風変わったiPhoneケースを探すのが趣味のITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザーの鈴木朋子さんに、iPhone 13の新色とiPhone SEの概要、そしてどんな人におすすめかを聞きました。
  • iPhone 13シリーズの新色が3月18日に発売。iPhone 13/13 miniのグリーン(右)と、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxのアルパイルグリーン(左)の2色です

深みのある緑が仲間入り。男女問わず好まれそう

2022年3月9日午前3時(日本時間)、Appleのイベントが行われ、iPhone 13シリーズの新色、そしてiPhone SE(第3世代)が発表されました。

iPhone 13シリーズの新色は緑。iPhoneで緑といえば、iPhone 11のパステルカラーの緑を思い出しましたが、今回は深みのある緑がラインナップされています。Appleのイベント動画では、奥深い森にある草や竜のような生き物から生まれた色として紹介されたので、自然を意識したカラーなのかもしれません。

そして、iPhone 13/13 miniの「グリーン」と、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの「アルパイングリーン」では色合いが異なるのです。

  • iPhone 13/13 miniの「グリーン」(左)とiPhone 13 Pro/13 Pro Maxの「アルパイングリーン」(右)の実機。同じグリーン系ですが、色の印象はかなり違います。 ※記事内の実機写真は編集部で撮影

iPhone 13/13 miniの「グリーン」は、かなり濃さのある緑。光の加減では黒く見えるほど、落ち着いた色味です。背面パネルは光沢処理によりつやがあり、深い緑色を際立たせています。側面のアルミフレームとのコントラストにより背面パネルの緑色に厳かなイメージを感じることができ、高級感あふれる仕上がりになっています。

  • iPhone 13/13 miniの「グリーン」。背面の濃い緑色と、側面の光り過ぎないアルミフレームの組み合わせがいい感じです

iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの「アルパイングリーン」は、iPhone 13/13 miniよりは明るい緑色で、つや消しの背面パネルが角度によって違う色味を見せる仕上がりです。側面のステンレスフレームは光沢処理が施されています。背面パネルの表情の違いや側面の輝きは、屋外での利用時に真価を発揮しそうです。

  • iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの「アルパイングリーン」。iPhone 13/13 miniの「グリーン」と比べるとやや薄い緑で、側面はしっかり光沢のあるステンレスフレームです

デジタルガジェットはカッコよさやクールさが重視されるデザインが多いのですが、自然の中にある緑色からは癒しや安心感を感じられます。家のテーブルに置いたときも、外で手にしているときも、暮らしの風景としてなじみやすそうです。私は特に、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの「アルパイングリーン」に好感を持っています。

緑色は色味によってかなり印象が違うため、今回の緑色はどんな人に受け入れらそうか考えてみました。性別に関しては、男女問わず好まれそうです。私の印象では、年齢的には少し高めの人の方が手にしそうだと感じました。

最近は、透明のiPhoneケースを使用して、iPhoneのデザインを見えるようにしている人が増えています。今回の新色もケースで覆ってしまうのはもったいないほど、個性的かつ美しいカラーだと思います。

新しい頭脳とおなじみのホームボタンが魅力の新iPhone SE

そして、3月18日発売のiPhone SE(第3世代)は、待ち望まれた5G対応。2世代前のiPhoneを長らく使っている、もしくは3G終了に伴いガラケーからスマホに乗り換える必要があるなど、そろそろiPhoneが欲しい人にとって、iPhone SE(第3世代)はかなり良い選択肢だと思います。

  • iPhone SE(第3世代)の実機。A15 Bionicという、iPhone 13シリーズと同じチップを内蔵しつつ、おなじみのTouch ID内蔵ホームボタンも備えています。このカラーはミッドナイト

なぜなら、iPhone SE(第3世代)には、iPhone 13シリーズと同じ最新のチップ「A15 Bionic」が搭載されています。このチップにより、今後のiOSアップデートにもしばらく対応できます。使い慣れたサイズ、ホームボタンのiPhoneをこの先も利用できるのです。

また、A15 Bionicは、第2世代と同じカメラモジュールを搭載する第3世代の画像や映像の画質を向上させています。

カメラを重視する人にとっては、カメラが1つだと不安を感じるかもしれません。確かに、広角カメラで風景写真を撮りたい人には、物足りないシーンもありそうです。でも、食事の撮影やポートレートモードによる人物写真に関しては、前述のカメラシステムの向上により、満足できる品質かと思います。欲を言えば、夜間撮影ができる「ナイトモード」も欲しいところですね。

  • 光の加減によって、ブラックにも濃紺にも見えるミッドナイトカラー。カメラはシングルで、撮影に関する機能はiPhone 13シリーズのほうが上です

また、iPhone SE(第3世代)は、4.7インチの小さめサイズ。まだ手が小さいお子さんのiPhoneデビューを考えている人にも向いていると思います。特にiPadを使ったことがあるお子さんなら、ホームボタン搭載のiPhone SE(第3世代)はすぐなじめそうです。

またiPhone 13シリーズと同じチップを載せながらも、価格が64GBモデルで57,800円からと、わりとお手頃なことも好印象でした。

  • Touch ID内蔵ホームボタンは新モデルでも引き継がれました。ココを押すと必ずホーム画面が表示される、という安心感も魅力。今までホームボタンのあるiPhoneを使っていて、その操作感を変えたくない人、またこれからiPhoneデビューする人にもよさそうです

私は最近、Apple Watchを買い替え、Apple Watch SEをメインで使っています。記事のレビュー用にApple Watch Series 7を使うこともあるため、物足りなさを感じるかとも思いましたが、まったく不便を感じていません。むしろ、必要十分な機能を持つデバイスを低価格で購入できた喜びを感じています。

おそらくiPhone SE(第3世代)でも同じ印象を受けるのではないでしょうか。機能が絞られた、しかし最新のチップ(頭脳)を載せたiPhoneを手頃な価格で購入したい人に、最適な機種だと思います。