JR東日本スタートアップと、可動産(モビリティ)に特化した事業プロデュース会社のYADOKARIは、JR東日本横浜支社と連携し、3月20日から期間限定で2日間のコース、1組(2名)限定を4回、東海道本線根府川駅にて、可動産で地域を巡る旅の実証実験「動く○△□」を実施する。これに先立ち、3月17日に根府川駅近くで発表会が行われた。
この実証実験は、「JR東日本スタートアッププログラム 2021」の一環として、その時々に合わせた自由な旅のスタイルを体験できる「動く旅」の世界観を構築し、新しい観光体験を生み出すことを目的としている。
YADOKARIは自動車で牽引できるモバイルハウス事業を中心に、住まいの金銭的負荷を減らし、場所等に縛られないライフスタイルの実現を目的としてつくられた会社だという。
「動く○△□(マルサンカクシカク)」の実証実験では、相模湾を眺められる無人駅である根府川駅(東海道線)を拠点に、カスタムVANに乗車し、「あなたの物語=ナラティブ」として地域ならではの魅力にふれながら、非日常的な体験を味わえる。「○(マル)」は物語、「△(サンカク)」はホテル、「□(シカク)」はコミュニティを意味する。「動く」ことによる非日常的な体験を記号化し、組み合わせることで、既存の観光パッケージにはない多様性を実現する。
実証実験の中で、カスタムVANやタイニーハウス(直訳すると「小さな家」)、キッチンカーを使用した即席コンドミニアムにて、根府川駅に滞在する。海と列車を見ながら酒など楽しむこともでき、カスタムVANに宿泊する。
事前に参加者からアンケートを取った内容に沿って、参加者だけのツアーを企画し、コミュニティビルダーと地元観光業者が連携した「知る人ぞ知る」地域スポットへと案内することもできる。
■普段入れない場所で絶景と朝食を楽しめる
「動く○△□」では、キッチンカーが現地に備えられている。そこには専属シェフがいて、地元の食材を使って朝食が作られる。根府川駅での朝日が見える絶景スポットであり、鉄道の業務施設でもある場所で、朝食を取ることができる。即席コンドミニアムのある場所からは駅を挟んで海側に位置し、普段は人が入れない業務用の場所だという。
参加費は1組2万円(税込)、3月20・25日と4月2・9日に、それぞれ2日間のコースで実施し、1日1組限定(1組2名)で募集する。計4組限定の募集はすでに2日間で埋まっており、40~50代の参加者が多いとのことだった。