ハーマンインターナショナルは、JBLが手がけるゲーミングオーディオ機器「JBL Quantum」シリーズ初のデュアルコンデンサーUSBマイク「Quantum STREAM」を3月25日に発売する。価格はオープンプライスで、JBLオンラインストアの直販価格は11,000円。カラーはブラック。

  • Quantum STREAM(クオンタム ストリーム)

精度の高いゲームプレーを可能にするために、JBLが75年以上の音楽制作現場や映画館向けの製品開発で培ったノウハウを投入した同シリーズの新製品。

約248gの軽量コンパクトな本体に、単一指向性用と無指向性用の14mm径コンデンサーマイクモジュールを2基搭載。本体ボリュームボタンの長押しや、後述のPC用ソフト「QuantumENGINE」(Windows用)からマイクの指向性を手軽に切り替えられ、ゲーム実況や、Zoomなどのオンライン会議、ボーカルや楽器などの録音、ポッドキャスト収録などで活用できるとする。

  • 本体前面

一般的なコンデンサーマイクは、低域から高域まで収音可能な周波数帯域が広く、微細な音や息遣いまで収音できる感度の高さを強みとするが、周囲の環境音ノイズを収音してしまうというデメリットがある。これを低減するため、低音域周波数帯が起因となるノイズを吸収する、衝撃吸収設計のショックマウントをQuantum STREAMの本体内部に搭載し、高音質な録音を追求した。

また、1つのマイクモジュールをスイッチで切り替えるだけのマルチパターンマイクロホンとは異なり、指向性の異なる2つのマイクモジュールで集音することで、切り替えによる音質の劣化をなくしたという。

  • 内部構造

マイク正面の音声を収音する単一指向性モードでは、単独でのオンライン配信やゲーム中継、リモート会議、ボイスオーバー、演奏の録音などで利用可能。無指向性モードでは、マイクを中心に全方向からのサウンドを収音でき、大会議室で複数の参加者によるリモート会議や、複数の参加者によるポッドキャストなどで使えるとする。本体天面をタップしてマイクミュートのオン/オフもできる。

  • 本体ボリュームボタン。長押しでマイクの指向性を切り替えられる

  • PC用ソフト「QuantumENGINE」からマイクの指向性を切り替えているところ

付属のUSBケーブル1本で、PCに接続するだけで使えるプラグ&プレイ仕様。QuantumENGINEでイコライザー機能を調整でき、「配信向け」、「会議用」などのプリセットも装備。はじめてマイクを使う人もシーンに合わせて最適な音質で音声を届けられるとする。他にも、本体下部のリングインジケーターの発光色や、マイクのミュートと解除、マイク極性パターンの選択などの調整が行え、ファームウェア更新にも対応する。

なお説明員によると、同ソフトはMacには対応しないが、イコライザーなどの設定はQuantum STREAMの本体メモリに書き込むため、Windows PCであらかじめ設定を行った後であれば、Macにつないで各種設定を活かせるとのこと。

  • JBL Quantumシリーズ製品と組み合わせたところ

  • 利用イメージ

マイク本体底面にUSB-C端子と3.5mmのヘッドホン出力を装備。マイクを通した自分の声をリアルタイムでモニタリングできる「サイドトーン(側音)」機能に対応する。

  • マイク本体底面。PCR接続用のUSB-C端子と3.5mmのヘッドホン出力を備える

サンプリングレートは44.1kHz/48kHz/96kHz、ビット深度は16bit/24bit。周波数特性は20Hz~20kHz。SN比は90dB、感度は-37±3dB。ヘッドホン出力のインピーダンスは16Ω。本体サイズは80×174mm(スタンドの直径×高さ)。

マイク本体とリバーシブルスタンドはメタル製で、360度の角度調整が行え、広い可動域を特徴とする。2種類の取付けネジに対応しており、スタンドを外して別途用意した三脚と組み合わせたり、マイクとスタンドをつなぐ接続パーツを外してブームアームへ取り付けられるという。

  • マイク本体と接続パーツ、スタンドを取り外したところ

  • ブームアームへ取り付けて利用するイメージ