独立行政法人国民生活センターはこのほど、小さなネオジム磁石を内蔵したパズル玩具の破損による磁石の誤飲事故防止のため、消費者への注意喚起を実施した。

  • マグネットパズルの構造(イメージ)

同センターの「医師からの事故情報受付窓口」では2020年〜2021年にかけて、「マグネットパズルが破損し、内蔵されていた磁石を幼児が複数個誤飲したため、磁石が腸管壁を隔ててつながり手術を要した」という事故情報が寄せられている。

マグネットパズルとは、強力なネオジム磁石を内蔵した三角形や四角形などの枠状のパーツによる玩具であるが、パーツが破損すると内蔵の磁石が外に出て誤飲をしてしまう可能性がある。

  • 腹部エックス線写真

報告されたのは、複数のネオジム磁石を誤飲した事により胃や腸管壁を穿孔(せんこう)したケース。ネオジム磁石は強い磁力により、消化管を穿孔する危険性があるという。いずれも自然排泄が困難であったため、腹腔鏡下手術が行われている。

消費者へは、子どもに使用させるマグネットパズルに破損がないことを確認する事や、ネオジム磁石を誤飲した可能性がある場合には直ちに医師の診察を受ける事、対象年齢未満の子どもが触ってしまわないよう留意する事を呼びかけている。