抜群のスタイルを生かしたモデルとして、そしてテンポの良い関西弁を持ち味にしたバラエティタレントとしても活躍中の女優・高橋ひかる(※高ははしごだか)が、「WOWOWオリジナルドラマ『青野くんに触りたいから死にたい』」(3月18日放送・配信スタート 23:30~)で、幽霊となった彼氏と恋愛模様を織りなす女子高生を演じた。死んでしまった幽霊の彼氏を演じた佐藤勝利(Sexy Zone)の印象を「周りのことをすごく見ていらっしゃる方だなと思いました」と明かす高橋に、キャラクターや物語に対する思い、そして自身の恋愛観や「一途になってしまうもの」について語ってもらった。

  • ドラマ『青野くんに触りたいから死にたい』に出演する高橋ひかる

    高橋ひかる
    撮影:岸豊  ヘアメイク:Mien

――幽霊となった彼氏との恋愛という設定や、モノローグ(独白)、黒青野くんに憑依されるシーンなど、いろいろな面で表現力が求められる作品だったのかなと思いました。高橋さんは、優里を演じるうえでどんなことを大切にしていましたか?

とにかく青野くんのことしか見えないくらい「盲目になっている感じ」が、すごくあるなって、台本を読んでいて感じました。素直だからこそ、後先を考えず、自分のことよりも、好きな人のためとか、想っている人のために行動しちゃう。そんな「ちょっと危ういところ」を大切にって意識していました。

――原作の椎名うみさんは「高橋さんは明るさと暗さの両方が、いつも手をつないでることを自然に感じることができるような不思議な人に感じました。そういう人に優里を演じてもらえるのは嬉しいです」とお話されていました。ご自身にそういった面はありますか?

私自身が、明るいのか暗い性格なのか、わからないんですよね。なので、その不思議な感覚を、先生がなんとなく言葉で表してくださった感じがしたんです。椎名うみ先生って、本当に全部見抜いてくる感じがあるというか。

対面してお話していると、すごく面白い方なんですけど、ユーモアがある中で「さっ」と突き抜いてくるところが、ワンポイントであったりして。全部面白いし、的を射たことをおっしゃっているんですけど、その中でも特に、パンチライン的なものを、ぱっ! て(笑)。「うわあ、すごい! どんぴしゃだ!」とか、当たってくるときがあるんです。先生の感性とか考え方は、すごく素敵だなと思います。

――先ほど危ういところを意識したとおっしゃっていましたが、具体的にはどんなアプローチを?

優里は感情的にすごく不安定なところもあったりしますし、人と触れ合い慣れていないからこその反応の速度があったりするんです。初めて青野くんに会って、ぶつかってしまったとき、リアクションができなかったり。「あ、ごめんごめん」ってなるところが「あ…」って声が出なくなって、びく! ってなっちゃう。怖さや驚きが優先しちゃったりするんです。

初めての感情とかもたくさんある女の子だと思うので、そういうドキドキ感とか、興味とか好奇心、感性っていうものを、一つ一つどういう風に感じるか。どういう風にリアクションするか。表情だったり、リアクションが、原作ではすごく細かく表現されているので、そこからたくさんヒントをいただきました。原作に忠実に、なるべく近づけられるように。そういうところは意識してやっていました。