仕事内容や給料、人間関係などの理由で、「仕事がつまらない」と感じてしまうことはありませんか? すぐにでも仕事を辞めて転職したいと考えている人もいるでしょう。しかし、原因や対処法がわかれば、仕事に対する意欲を取り戻せる場合もあります。
今回は、マイナビニュース会員の男女506名を対象に「仕事がつまらない」と感じる理由を調査。その結果をランキングで紹介するとともに、仕事がつまらなくなる原因について解説していきます。また、「仕事がつまらない」と思うときにやってはいけないNG行動や、仕事を楽しむコツについても紹介しますので、参考にしてみてください。
「仕事がつまらない」と感じることはありますか?
『はい』(75.9%)
『いいえ』(24.1%)
調査の結果、7割以上の人が「仕事がつまらない」と感じることがあると回答。漠然とつまらなさを感じている人もいれば、その原因を自分で理解できている人もいるようです。
回答者が「仕事がつまらない」と感じている理由にはどんなものがあるのでしょうか。
「仕事がつまらない」と感じる理由は?
マイナビニュース会員に、「仕事がつまらない」と感じる理由を聞いてみたところ、以下のような結果になりました。
1位「ストレスが溜まる」(25.5%)
2位「給料が少ない」(12.7%)
3位「仕事が評価されない」(9.8%)
4位「やりたい仕事ではない」(9.5%)
5位「成長できる環境ではない」(8.8%)
6位「仕事が忙しすぎる」(8.2%)
7位「理想と現実がかけ離れている」(5.8%)
8位「仕事内容が合わない」(5.3%)
9位「仕事ができてしまって物足りない」(3.4%)
10位「休暇が少ない」(3.2%)
10位「やることがなく暇」(3.2%)
12位「残業が多くてプライベートが充実しない」(2.7%)
13位「結果が出せない」(1.9%)
1位「ストレスが溜まる」(25.5%)
仕事でストレスが溜まる原因は、業務内容や給料面など、人によってさまざま。すべてのストレスから逃れることは難しいといえます。
また、上司や同僚との間に問題が起きた場合、人間関係に悩んでしまい、仕事がつまらないと感じてしまうこともあるでしょう。ほとんどの会社には上司と部下が存在します。お互いに不満があったとしても簡単に関係を切り離すことはできないため、うまく対応できなければストレスは溜まる一方です。
・「職場の人間関係にストレスを感じる」(46歳男性/通信関連/営業関連)
・「面倒なことを上司から言われる。指示命令の内容が的確でないから余計にストレスを感じる」(57歳男性/サービス/事務・企画・経営関連)
2位「給料が少ない」(12.7%)
仕事で成果を上げていても、給料が少ないとつまらなさを感じてしまうこともあるでしょう。仕事のモチベーションを保つためには、労働に見あった報酬を貰えているかどうかも重要です。
・「何年たっても給料が上がらない」(55歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「コロナ禍で仕事が減って給料も下がった」(56歳男性/不動産/その他・専業主婦等)
3位「仕事が評価されない」(9.8%)
会社や上司から正当に評価されていると感じられないと、どうしても仕事がつまらないと感じてしまうものです。自分の評価に不満がある状態では、仕事に対するやりがいも感じられないでしょう。
・「どれだけやっても勤務評定が変わらない」(49歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「会社の体質が古く、実力や結果よりも学歴や年齢などで評価されてしまう風潮がある」(56歳男性/輸送用機器/事務・企画・経営関連)
4位「やりたい仕事ではない」(9.5%)
特にやりたい仕事がないという人もいれば、自分の中でやりたい仕事がハッキリしているにもかかわらず、希望とは異なる業務をしなくてはならない人もいるでしょう。
特に仕事に対する成長意欲が高い人は、やりたい仕事ではないといった状況下では不満を強く感じてしまうかもしれません。
・「不本意な担当業務で、毎年、異動希望を出したが通らなかった。イヤイヤ仕事をしていた経験がある」(59歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「親から継いだ仕事なので」(56歳男性/不動産/営業関連)
5位「成長できる環境ではない」(8.8%)
仕事でもっとスキルを上げたいと考える人ほど、簡単な仕事をこなすだけでは満足感は得られないはずです。また、「仕事がつまらない」と思いながら仕事を続けていては、必要なスキルを身につけることは難しいでしょう。
その結果、より成長できる職場に転職したいという願望も強くなってしまいます。
・「やることが大体決まっていて、覚えることといえば商品の型番ばかり」(50歳女性/専門商社/事務・企画・経営関連)
・「今やっている仕事の内容が将来に必要なスキルにつながっているとは到底思えないから」(61歳男性/サービス/専門サービス関連)
6位「仕事が忙しすぎる」(8.2%)
平日は一息つく暇もなく働きづめで、自宅に帰っても眠るだけ……そんな多忙な働き方をしている人も、少なからずいることでしょう。元々は好きで始めた仕事であっても、忙しすぎるあまり、いつの間にか心に余裕が持てなくなってしまうこともあります。
・「やらなければいけないタスクが多くて、休日も仕事をしている」(49歳男性/半導体・電子・電気機器/メカトロ関連技術職)
・「年末年始や大型連休なども仕事になることが多く、まとまった休みも取りづらい」(48歳男性/建設・土木/技能工・運輸・設備関連)
7位「理想と現実がかけ離れている」(5.8%)
入社したときに思い描いていた理想と入社後の現実にギャップがあると、だんだんと仕事が楽しめなくなるでしょう。理想とあまりにかけ離れている職場では、仕事のモチベーションも下がってしまい、やりがいすら感じられなくなってしまいます。
新卒で入社した人はもちろん、転職してきた場合にもこのような状況に陥ってしまうことはあります。その原因のひとつに、仕事内容などに関する事前のリサーチ不足が挙げられます。
・「販売業務が好きで業界に入ったが、年数が経つにつれてクレーム対応が主な業務になってしまった」(48歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「自分の目指している目標と会社の求めることが違っている」(38歳男性/ソフトウェア・情報処理/ IT関連技術職)
8位「仕事内容が合わない」(5.3%)
仕事内容が自分の適性や性格に合っていない場合も、仕事がつまらないと感じてしまいます。人によって仕事の向き不向きがあり、自分に合った仕事を選ぶことも仕事を楽しくする上では重要なのです。
例えば、人とのコミュニケーションが苦手な人が、接客を必要とする仕事にアサインされた場合、力を発揮できず精神的に落ち込んでしまう可能性があります。また、成長意欲が高い人にとっては、毎日単純な作業ばかりで成長を感じられない仕事内容では、面白みを感じられないでしょう。
・「ルーティンワークばかりで何の新鮮味も感じません」(49歳男性/建設コンサルタント/専門職関連)
・「仕事の内容が自分の専門と異なる」(41歳女性/不動産/事務・企画・経営関連)
9位「仕事ができてしまって物足りない」(3.4%)
業務内容に慣れて、そつなくこなせてしまうと仕事自体に物足りなさを感じてしまいます。また、自分と上司や同僚との間で熱量に差があったり、職場内に尊敬できる人がいなかったりすることも、仕事に対して不満を感じてしまう原因になるでしょう。
・「作業する前からほとんど結果がわかっていて、もう飽きてしまっている」(53歳男性/専門コンサルタント/専門職関連)
・「職場で求められる技術レベルが低すぎて、満足できないから」(57歳男性/通信関連/IT関連技術職)
10位「休暇が少ない」(3.2%)
休日が少ないと心身ともにリフレッシュすることは難しいですよね。特に、仕事と子育てを両立している人の中には、子どもと過ごす休日を大切にしたいと考える人もいるでしょう。プライベートな時間が充実していなければ、仕事のモチベーションが下がってしまうのは当然です。
・「年休が取れない。自分の必要なタイミングで休みをもらえない」(34歳男性/警察・消防・自衛隊/公共サービス関連)
・「人手不足で自由に休めない」(55歳男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)
10位「やることがなく暇」(3.2%)
繁忙期と閑散期とで業務量に違いがある職種もあります。それ以外でも、業務量が少ないために、時間を持て余してしまう人もいるようです。
そもそもの業務量に問題があるケースもありますが、自分だけ手が空いている状況なのであれば、上司や同僚から「仕事を任せられない」と思われている可能性も考えられます。
・「毎日することがなくて、資料整理ばかりしている」(33歳女性/化粧品・医薬品/事務・企画・経営関連)
・「コロナ禍の影響でやることがなくなった」(53歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)
12位「残業が多くてプライベートが充実しない」(2.7%)
日常的にタスクの多い仕事をしていると、残業も日常化しやすいものです。中には業務量とは関係なく、定時で帰ると周囲の目が気になるという人もいるかもしれません。
リモートワークの普及によりワークライフバランスを実現しやすくなったと言われています。その一方で、仕事と私生活の区別が難しくなったという声もあるようです。
・「平日は残業続きで、休みの日は疲れてプライベートを楽しめない日が多い」(48歳男性/設計/建築・土木関連技術職)
・「平日は帰って寝るだけの毎日だから」(47歳男性/ソフトウェア・情報処理/ IT関連技術職)
13位「結果が反映されない」(1.9%)
日々仕事を精一杯こなしているのに、目に見える結果が出ていなければ、仕事をつまらなく感じるようになってしまいます。評価や給料に自分の頑張りが反映されないと、会社への存在意義を見失うこともあるでしょう。
・「売り上げありきなので、それまでの頑張りは関係ない」(51歳男性/不動産/営業関連)
・「成果を出したのに、評価がイマイチな事がある」(57歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
仕事がつまらないときにやってはいけないNG行動
日常的に「仕事がつまらない」と感じていると、その状況から抜け出すために何か行動を起こそうとする人もいるでしょう。しかし、場合によってはそれがマイナスに働くこともあります。
ここでは、仕事がつまらないときにやってはいけないNG行動を紹介します。
職場の人に愚痴を言う
職場の同僚に愚痴をこぼすことは控えましょう。仕事がつまらないと、仕事内容や上司に対する不満を解消するために、愚痴を言いたくなることもあるでしょう。しかし、他の人に愚痴を聞いてもらったからといって、状況が好転するわけではありません。
同僚から「こんなことを言う人なのか」とマイナスな印象を持たれてしまうだけでなく、その愚痴が上司の耳に入り、結果的に職場の人間関係を悪化させてしまう恐れもあります。
つまらないと思いつつ仕事を続ける
つまらないと感じているにもかかわらず、惰性で仕事をするのもよくありません。やりがいを持てないまま、仕事をダラダラ続けても成果を上げることは難しいでしょう。
また、そのような状態で業務をこなしていては、上司や同僚からの評価や信頼を下げてしまう恐れもあります。そのせいで会社にはどんどん居づらくなることもあるため、注意が必要です。
後先考えずに仕事を辞める
「辞めたい」という気持ちだけで、何も計画しないままで転職してしまうのは得策とはいえません。もちろん、職場環境や人間関係に原因がある場合など、職場を変えることで解決するケースもあります。しかし、仕事がつまらない原因も把握しないまま転職しても、その悩みを解消することはできず、新たな職場でもまた同じことを繰り返してしまうでしょう。
また、キャリアプランを立てないまま転職すると、減給など状態がより悪化することも考えられます。
無理に割り切ろうとする
仕事につまらなさを感じているのに無理に割り切ろうとするのも、あまりおすすめできません。仮に割り切れたとしても、それは一時的なものであり、のちのち仕事を続けるのがつらくなる可能性もあります。無理に乗り切ろうとすると、心身ともに疲弊してしまいます。
手を抜いて仕事をする
仕事がつまらないからといって、手を抜いたり仕事をサボったりすることも控えましょう。いい加減に仕事をこなしたり、許可もなく頻繁に休んだりしていれば、会社から信用されなくなります。最悪の場合、仕事を任せてもらえなくなる可能性もあるでしょう。
仕事を楽しむコツ
毎日の仕事につまらなさを感じているのであれば、仕事を楽しむコツを知っておくことも大切です。ここで紹介する方法はどれもすぐに始められるものばかりですので、ぜひ実践してみてください。
仕事の中にやりがいや楽しめるポイントを見つける
仕事をする中で、やりがいや楽しいと思えるポイントを見つけましょう。どんな仕事のなかにも、楽しいと感じる瞬間はあるはずです。どういった作業なら達成感が得られるのか、自分なりに考えながら取り組んでみると、意外と楽しめるポイントは見つけられるものです。
目標を持って仕事に取り組む
目の前の仕事に目標を持ちながら取り組むと、自然と仕事が楽しくなることもあります。まずは小さな目標を立てることから始めてみましょう。
目標を一つひとつクリアしていくことで、自分に自信を持てるようになるはずです。そして、次は高い目標にも挑戦してみたいという気持ちが芽生え、仕事にも能動的に取り組めるようになります。積極的に仕事に取り組む姿勢は、周囲からの信頼や評価も高めることにもつながっていきます。
職場の環境を変える
社内に自分の適性に合った部署がある場合は、異動を願い出るのもひとつの手段です。例えば、業務内容や人間関係が理由で仕事がつまらないと感じているのであれば、上司に相談することで職場環境が改善することもあります。
そもそも会社自体に不満があるときは、転職を検討してみるのもいいでしょう。
仕事の楽しみ方を知っている人に話を聞く
今の仕事に対して、自分はつまらないと感じていても、周りの上司や同僚の中には仕事を楽しみながらこなしている人もいるでしょう。そんな仕事の楽しみ方を知っている人にアドバイスをもらうのもおすすめです。
仕事との向き合い方は人それぞれですが、そこから仕事を楽しむヒントが見つかるかもしれません。
仕事が楽しくなるように工夫してみる
例えば、「このタスクは1時間で終わらせる」といった課題を自分に設けて、クリアするたび達成感を味わってみたり、「同僚の仕事を手伝ってあげる」など率先して職場に貢献したりと、仕事の取り組み方を少し変えるだけでも、仕事をする心持ちは変わるものです。
仕事が楽しいと思える瞬間を自ら作っていくことで、職場にも居心地の良さを感じられるでしょう。
まずは「仕事がつまらない」と感じる原因から探ろう
日常的に仕事がつまらないと感じていても、自分に合った仕事の楽しみ方がわかっていれば、克服できる可能性もあります。
まずは、仕事をこなす中で少しでも楽しいと思える瞬間を見つけることから始めてみてください。それを根気強く続けていくことで、仕事で充実感を得られるようになるはずです。
調査時期:2022年2月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計506人(男性: 434人、女性: 72人)
調査方法:インターネットログイン式アンケート