JR北海道は16日、北海道新幹線札幌駅の計画に関して、鉄道・運輸機構から委託を受けて進めている設計等が進捗し、外観デザイン案や駅全体の計画概要がまとまったとして、その内容について発表した。
新幹線札幌駅デザイン案のコンセプトは「大地の架け橋」。札幌の活力ある都市の街並みと北海道の雄大な大自然をつなげる架け橋として、創成川に面した新しい札幌の顔となるようにデザインしたとのこと。JR北海道がデザイン案を札幌市に提案したことで、今後は札幌市がデザインに関するアンケートを4月以降に実施予定となっている。
駅全体の建設計画としては、新幹線改札口を再開発ビルのアトリウム空間と接続、南北乗換こ線橋の設置、新幹線東口改札の設置、動く歩道の設置が発表されている。
新幹線改札口を再開発ビルのアトリウム空間と接続することで、地下鉄・バス・タクシーなどさまざまな交通機関との乗換えがスムーズになるほか、新幹線を身近に体感してもらえるように、アトリウム空間から新幹線が見渡せる計画となっている。
南北乗換こ線橋は、約9mというゆとりある通路幅を確保し、在来線の各ホームから新幹線駅へ直接乗換え可能とする。各ホームにはそれぞれエスカレーターとエレベーターを併設し、バリアフリーに配慮した計画となっている。
新幹線東口改札は、札幌市から要請を受けて設置される。この改札口に続く交通広場を札幌市が整備し、創成東地区の新たな起点として、タクシーや自家用車に加え、札幌市が検討しているLRTの利点を生かした新たな公共交通システムといった多様な交通モードとの接続が検討されているとのこと。
動く歩道は、新幹線と在来線の乗換えをスムーズにするため、新幹線駅舎およびホーム上に設置される予定。コンコース階に130m程度、ホーム階に55m程度の動く歩道を設置する。
今後の工事予定として、6月頃に新幹線高架橋(西1丁目)の工事に着手し、10月頃に札幌駅11番線の使用を開始。秋頃に新幹線高架橋(東1丁目)の工事に着手予定となっている。