ベネッセホールディングスは3月15日、「たまひよ妊娠・出産白書2022」の結果を発表した。調査は2021年10月20日~11月16日、生後0か月~1歳6か月の赤ちゃんがいる母親2,060名・父親927名を対象にインターネットで行われた。

  • 父親の出産や産前産後のための休暇取得状況

    父親の出産や産前産後のための休暇取得状況

父親に「今以上に育児に関わりたいか」を聞いたところ、82.3%が「もっと関わりたい」と回答。世代が若くなるほどその割合は増える傾向に。また、父親の休暇取得状況を教えてもらったところ、全体では「出産や産前産後のための休みはとっていない」(30.6%)が最多となったものの、次いで「有休を取った」(28.2%)や「育休を取った」(24.0%)、「勤務先が定めた特別休暇を取った」(19.2%)など、全体の約7割が休暇を取得していることが明らかに。若い世代の父親のほうが休みを取っている傾向が見られた。

  • 出産や産前産後のための休暇日数

    出産や産前産後のための休暇日数

取得した休暇日数に関しては、「出産前後2~3日」が最も多く28.0%。次いで「4日〜1週間」(15.8%)、「出産当日だけ」(12.2%)と続き、1か月以上の長期取得者は全体の1割強と少ない結果に。

そこで、母親に対し、男性育休の利用を促進するために大切なことを聞いたところ、「休みやすい職場の体制・雰囲気づくり」(83.7%)、「育休中の収入補償」(70.6%)、「昇進や昇給などにひびかない評価制度」(70.0%)が上位に。一方、父親に休みを取るときの悩みを聞くと、「休む日数」(47.2%)や「業務調整」(43.0%)が上位に。

実際に休んだときの仕事やキャリアへの影響を父親に聞くと、「仕事やキャリアに影響はない」が42.9%で、「悪い影響があった」は8.9%にとどまり、育児のために休みを取った結果、多くの父親が「家族の大切さを実感した」(47.4%)り、「子どもへの愛情が増した」(46.1%)と感じていることがわかった。

  • 日本の社会は、子どもを産み育てやすい社会だと思うか

    日本の社会は、子どもを産み育てやすい社会だと思うか

次に、コロナ禍での育児について、「日本の社会は、子どもを産み育てやすい社会だと思うか」と尋ねたところ、母親の66.8%が「産み育てにくい」と回答したのに対し、父親は48.7%と半数を下回る結果に。産み育てにくいと感じる理由については、父母ともに「経済的・金銭的な負担」が最多となった。

最後に、今後欲しい子どもの人数を聞くと、母親の75.%が「あと1人以上」と答えたのに対し、父親は43.6%と低かった。