西日本最大のスポーツサイクルの祭典「CYCLE MODE RIDE OSAKA 2022」(サイクルモード大阪)が、3月5日・6日に大阪の万博記念公園で開催された。
サイクルモード大阪は、世界中で支持されるスポーツサイクルブランドやパーツ、ウェア、バッグなど、ありとあらゆる自転車関連グッズが集結し、試乗台数400台以上、自転車関連ブランド160以上が一堂に会したイベントだ。
本記事では大きな注目を集めていた「SPORTS e-BIKEエリア」の出展ブースを中心に、e-BIKEの最新モデルなどを紹介していく。
日本人の体型に考慮したパナソニックの新ブランド
Panasonicブースでは電動アシスト自転車スポーツタイプの新ブランドとして、4月8日発売予定の「XEALT(ゼオルト)M5」の試乗をいち早く実施した。
日本人の体型を考慮し、27.5インチのホイールを採用するなど、取り回しの良さを追求したマウンテンバイクモデルで、フレームサイズは420mmと360mmの2サイズで展開する。 パナソニックはバッテリーやモーター、手元スイッチなどをすべて自社製造するトータル設計を強みとしており、スポーツe-BIKEの本場欧州市場で高評価を得た「GXドライブユニット」を国内向けモデルに初搭載。最大トルク90 Nmによるパワフルアシストと、4種類の走行モードによって、最適な走りとライダー自らが自転車を操る愉しみを両立する。
同社はe-BIKE専門のサイクリングツアー「Viaggio(ビアッジョ)」と共同でオフロードなどのコースを楽しめるツアーを毎月開催。スポーツ系のe-BIKEにまだまだ馴染みのない人も多いことから、体験をひとつのキーワードに据え、e-BIKE市場全体の盛り上がりにつなげる活動にも力を入れている。
女性の注目度も高いヤマハの最新2車種
走る楽しさを追求したニュースポーツ電動アシスト自転車YPJシリーズから、グラベルモデルの『WABASH RT』とクロスバイクの『CROSSCORE RC』を3月10日から発売したヤマハ発動機。『WABASH RT』『CROSSCORE RC』ともに一般向けイベントでは初登場となり、女性来場者からの注目度も高いようだ。
4月16日にはあさぎりフードパーク内ドローン飛行場でファンイベント「YPJ Fan Meeting」の開催を予定している。同イベントではロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクなど各カテゴリのYPJフルラインナップを展示。シクロクロス富士山のレース会場である同地で、ロングコースの大試乗会を実施する。また、e-BIKE選びのポイントや遊び方、ライディングテクニックの磨き方など、プロライダーによるトークショーも行う予定だ。
珍しいe-ロードバイクも人気
1年半ほど前からe-BIKEの販売を開始したカリフォルニア発の総合サイクリングブランド・SPECIALIZED(スペシャライズド)は、より幅広い人に認知してもらいやすい製品としてe-BIKE「TURBO(ターボ)」シリーズを全面的にアピール。ツール・ド・フランスなどのサイクルロードレースのイメージが強く、ペダルバイク製品の試乗に対するニーズも高いなか、今回はあえてe-BIKEのみで試乗車を揃えたという。
スペシャライズドは自社でフレームとモーターを開発。「TURBO」シリーズではマウンテンバイク・ロードバイク・クロスバイクいずれの車種でも、最大240ワットを発揮する「SuperLightモーター」を採用している。
担当者によれば本格的なe-BIKEタイプのロードバイクの開発に取り組むメーカーはまだまだ少ないとのことで、e-ロードバイク「Turbo Creo SL」の試乗がとくに人気を集めている印象だという。
同社のブースでは試乗だけでなくシューズ・ヘルメットなどエキップメントの試着や車両の展示も実施。エキップメントのコーナーではロードシューズの「S-Works 7」と「S-Works Ares」の試し履きのほか、ロードヘルメットの試着、展示による3Dプリント技術を駆使したサドルの紹介も行なっていた。
HONBIKEがサイクルモードに初出展
近未来型チェーンレス電動アシストバイクとして話題を集めているHONBIKEはサイクルモードに初出展した。東京・六本木にフラッグシップストアを構える同社だが、関西では直営店がないため、実際の製品を見て試乗もできる機会は貴重。そのため多くの人が試乗のため列をなしていた。
HONBIKEは世界初の前後輪片持ちチェーンレス電動アシスト自転車として、クラウドファンディング「Makuake」で歴代応援購入ランキング1位という大ヒットをマークした製品。AI機能を搭載し、取り外し可能な軽量バッテリーは約3時間でフル充電できるなど、多数の先進機能を持つ。
カラーリングなども多様で、小さめの車体を活かしたデザイン性の高さが目を引くが、実際に試乗した感想としては、「想像以上にアシストする力がパワフル」といった評価の声が多いとのこと。 サイクルモードを皮切りに試乗会イベントなどにも積極的に参加し、卸販売も拡大させながら、体験の場を増やすことでさらなる購買に繋げていきたいという。