優れたデジタルコンテンツ等の制作者を表彰する「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'21/第27回AMDアワード」の授賞式が14日、都内で行われ、「優秀賞」に選ばれた11タイトルの中からTBS系ドラマ『最愛』が「大賞/総務大臣賞」、『東京リベンジャーズ』が「AMD理事長賞」に輝いた。

  • 『最愛』で主演を務めた吉高由里子

「大賞/総務大臣賞」を受賞した『最愛』は、女性実業家と刑事、弁護士の3人を中心に、15年前のとある失踪事件から現在の殺人事件へと繋がる謎に迫る、完全オリジナルのサスペンスラブストーリー。実業家の主人公・真田梨央を吉高由里子、事件を追う刑事で梨央の最愛の人でもある宮崎大輝を松下洸平、梨央の会社の弁護士・加瀬賢一郎を井浦新が演じた。

視聴者が放送とオンラインに拡がる状況の中、見逃し視聴配信の初回配信数が286万7362回を記録し、全話総配信数でも2665万4976回で1位に。純愛と謎をモザイクのように描くオリジナルストーリーと一瞬一瞬の俳優の演技と巧妙な映像カットがネット上で大きな話題となり、次話への期待を膨らませ、テレビとオンラインの垣根ない盛り上がりを見せた。スタッフ+キャストの見事なチームワークの緻密さが作り上げた「放送+配信」における完成度が極めて高いとして受賞した。

「AMD理事長賞」を受賞した『東京リベンジャーズ』は、和久井健氏による人気漫画『東京卍リベンジャーズ』が原作。実写映画では、山田裕貴、今田美桜、杉野遥亮、鈴木伸之、眞栄田郷敦、清水尋也、磯村勇斗、間宮祥太朗、吉沢亮と旬の俳優陣がそろった。

コミックスからテレビアニメ、実写映画へとメディアミックスさせていく中で大ヒットの輪を広げていった様は圧巻。原作マンガは累計5000万部を突破する爆発的ヒットとなると同時に、昨年公開の実写映画は実写による邦画の2021年トップの興行収入を叩き出した。実写及びアニメーションを同時期に展開し、両方ヒットするというのも稀有な例。「いま」を象徴する要素がすべて詰まったヒット作品として高く評価するとして受賞した。

なお、今年の「優秀賞」は、『最愛』と『東京リベンジャーズ』のほか、「いらすとや」、ウォーリー木下、『ウマ娘 プリティーダービー』、『THE FIRST TAKE』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、「新宿東口の猫」、『日本沈没ー希望のひとー』、歌姫 Belle(映画『竜とそばかすの姫』)、「放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化に関する制度改正」が受賞した。

授賞式には、『最愛』より吉高由里子、『東京リベンジャーズ』より山田裕貴が登壇した。