芸能リポーター・井上公造氏のものまねキャラ“井上小公造”で知られるお笑いコンビ・女と男の市川義一。ファイナンシャルプランナーや食品衛生責任者など40以上の資格を持ち、家電製品アドバイザーを生かして家電芸人としても活動している。2017年には、自身と同じ名前であることから、出身地ではない兵庫県市川町のふるさとPR大使にコンビで就任。それ以来、地域創生にも力を入れている。

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「あのですねぇ、これ絶対言わないでくださいよ。実は……」というおなじみのフレーズから芸能人のどうでもいいスクープを披露する井上小公造として広く知られるようになった市川。「飛躍的に東京の仕事もいただけるようになり、営業のお仕事も増えて、お笑いだけでご飯を食べていけるように。人生変わりました」と語る。

そんな市川が最近、特にやりがいを感じているのが、市川町の町おこしだという。「市川という名前だけで、縁もゆかりもないのにPR大使に任命していただいて。それからプライベートでも行くようになって、この町が本当に好きになりました。SNSやオンラインなどいろいろある時代ですが、人と人とが触れ合うってすごくいいなと改めて感じ、市川町での活動にハマっています」。

当初は町の人もネタとしてPR大使に任命し、市川もあまり深く考えてなかったという。だが、今では1~2週間に1回は市川町を訪れるほど。「本当に人が良いんです。 “これがある”というものはないですが、行ってみたらいいところがたくさんある。おいしいものも名所も。これをもっと広めていきたいなと思っています」。

そして、「そういう場所が日本全国あると思う。いわゆる観光地ではないところにも、こんな素晴らしいものがあるんだということを言っていきたい。これは『絶対言わないでくださいよ』ではなく、どんどん広まってほしい(笑)」。

町の魅力と人の良さに惹かれた市川は、市川町の空き家を購入。「市川町をあなたのふるさとにしよう」プロジェクトを進めている。市川町をふるさとを持たない人の“ふるさと”にし、市川が購入した空き家を“みんなの実家”にしようというプロジェクトで、市川町と外の都市部をつなぐ架け橋を目指している。

「シャンプーハットのてつじさんが京都府綾部市で空き家を購入して活動されていて、それに僕もすごく共感し、空き家を拠点にいろんな人が集まってくれたらいいなって。『みんなでDIYしましょう!』とか、『ここでイベント開催するので遊びに来てください!』とか。そうすると、地域の方と都市部の方が交流できて盛り上がると思うので」

さらに、「本当に町の方が優しいんです。通りかかった人が『これよかったら食べ』って大根の漬物をくれたり、『何かいるものある?』って聞かれて『何もないから何かください!』ってお願いしたら、冷蔵庫をくれたり」と、エピソードを交えて市川町の人たちの温かさを伝える市川。

「最終目標は、たくさんの人に市川町に来てもらって、ご飯を食べたり、温泉もあるので温泉に入ったりして楽しんでもらって、市川町が盛り上がってほしいなと。今後、ライブもやっていこうと思っています」と語った。