映画 『DEATH DAYS』 、及びドキュメンタリー映像 『生まれゆく日々』の公開記念舞台挨拶が12日に都内で行われ、森田剛、石橋静河、長久允監督、山西竜矢監督が登場した。
同作は森田が立ち上げた事務所「MOSS」の第1弾コンテンツとして、昨年12月29日から31日にかけてYouTube上で公開された作品『DEATH DAYS』(長久允監督)を再編集した劇場版。さらに森田が芝居にかける想いと素の無邪気な表情に迫った完全未公開のドキュメンタリー映像『生まれゆく日々』(山西竜矢監督)も同時上映する。
森田は「長久さんとは接点が全くない状態で長久さんの作品をYouTubeで拝見して、すごく気になってしまって。電話番号を聞き出して直接お電話させていただいて、出られなかったので留守電に自分の名前と『会ってください』と残して、そこから始まりました」と自らオファーしたという。長久監督は「ある日知らない番号から『森田剛です。会いませんか?』って、詐欺みたいな電話が来て、本人かもわからない。そんなことがあるわけないとびっくりしたんですけど、折り返して、『森田さんだ。会いましょう』ということで色々話を聞いて脚本を書いて映画ができあがりました」と経緯を明かした。
自分の死ぬ日=デスデイがわかっている主人公を描いた同作について、森田は「今考えてることとかこれからやりたいことをお話ししたときにすぐ『おもしろそうだね、やろう』ということになりまして、僕からも興味があることとか思ってることを伝えなきゃなと思っていて、『死ぬこととか、生きることについて最近考えます』という話をしたんです」と振り返る。「たとえば僕が飼ってた犬が死んだ時に、一生分泣いたと思うんです。でも、おじいちゃんが死んだ時に全く涙が出なくて、これはなんなんだろうな、とか。今も寂しくはないんです。実際会えなかったりとかはイヤだけど、寂しさはなくて、それはなんなんだろうというお話をしました」と、森田ならではの感性を見せていた。
同時上映のドキュメンタリーについても、森田は「みっちりついてきてくれて、そこまで見せるんだと感じたし、山西さんがずっとメモをとってたのがすごく印象的で。1人でちっちゃいメモ用紙にメモをとってて、何を考えてたんだろうなと思ってたんだけど、本編の『DEATH DAYS』とはかけ離れてないんだけど近い距離でドキュメンタリーを撮ってもらって、すごく見応えたがあると思いました」と手応えを感じている様子。
また、石橋は「私は撮影が1日しかなかったので、本当にあっという間に終わっちゃったんです」と明かしつつ、「リハーサルの時にすごい楽しくて。セリフのテンポがいいのでどんどん楽しくなっていく感じがあったんですけど、監督にそれでは『ダメ』と言われて、鬱屈とした思いで芝居をしていた」と苦笑。一方で「最後のシーンで救われるというか、素敵だなと思って。そのためにその前の苦しい瞬間があって、最後がすごくいきいきとした作品になってるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。
イベントでは同作の設定にちなみ「死ぬ前の最後の1日をどう過ごしたい?」という質問も。森田は「絶対に1人はイヤだから、誰でもいいから、とにかく誰かに見ててほしいです」と答え、周囲から「誰でもはよくないと思う」とつっこまれる。そばにいる人に何をしてほしいかについては「見ててほしいですね、逝くところを。それだけです」とシンプルに語った。