周りの人には見えない不気味な「なにか」が見えてしまう人はいますか?
今回ご紹介するのは、漫画家として活動される折田洋次郎さん(@yojiroorita)がTwitterに投稿したホラー漫画です。とある少年だけに見える「なにか」によって訪れる恐怖を描いたTwitterで読める長編作品になります。
少年にしか見えないという「黒い風船」。それは人々訪れる"死"を予知させる不気味な物体だったのです……。
「黒い風船」の存在に戸惑いつつも変わらぬ日常を過ごしていた少年に恐怖が訪れる……?
自身の"死"を直前に感じつつも、なにもできない少年の絶望で幕を閉じる本作。なんとも言えないじっとりしたダークな展開にゾクゾクしてしまいますね。陰鬱なホラー作品が大好きな筆者は、暗めなタッチのイラストと救いがない展開のミラクルマッチに「いいね」不可避でした。
本作は漫画家 折田洋次郎さんが趣味で描いた作品なのだそう。どんな想いのもと制作されたのでしょうか? お話をうかがいました。
投稿主さんに聞いてみた
―― なぜこの出来事を漫画化しようと思ったのでしょうか。きっかけなどがあったのでしょうか?
「世にも奇妙な物語」や海外ドラマの「トワイライトゾーン」のような奇妙で不気味な話が好きだったので、そんな漫画を描いてTwitterにあげてみようと思った事がきっかけです。
「黒い風船」というタイトルだけを先に思い付いていたので、それに合わせて話を後から考えました。風船は楽しい場に飾る物なので、黒い色の風船は異質な感じがして、その異質さを不気味に演出すれば面白くなりそうだと考えて話を作り上げました。
―― 本作はホラーチックな展開のように感じますが、作品に込めた思いや、完成した時の率直なご感想を教えてください。
作画に時間をかけたので完成できた喜びはありますが、予想以上に多くの方に読んでもらえた事が何より嬉しいです。
込めた思いとしては僕自身、数年前に目の前で親族を突然亡くす経験をしていたので、その時に感じた「死」という不条理で無慈悲な現象に対する無力感や、やるせなさみたいなものが話の源になった気がしています。
――そのほか読者のみなさんへのメッセージ、お知らせしたいことなどございましたらお願いします。
昨年新人賞で入選をいただいたデビュー作の『カナブンと頭痛薬』という作品が【コミックDAYS】というサイトにて無料で公開されています。
漫画で飯を食う事を目標にしていて、これからも読み切り作品の投稿をしたりTwitterで短編作品の発表をしていくので応援していただけると嬉しいです。
漫画家として活動しつつ趣味としても本格的な作品を制作しているという折田洋次郎さん。これからもTwitterで短編作品を投稿してくれるとのことなので、みなさんもチェックしてみてはいかがでしょうか。
見つけても近づいてはいけない「黒い風船」の話(2/3) pic.twitter.com/FIuA9Y9l8D
— 折田洋次郎 (@yojiroorita) 2022年2月26日
見つけても近づいてはいけない「黒い風船」の話(3/3) pic.twitter.com/JdSkRRdcHo
— 折田洋次郎 (@yojiroorita) 2022年2月26日