地域によってはコンビニで各種証明書を発行できます。戸籍(こせき)を証明する戸籍謄本(こせきとうほん)が必要になった場合、本籍地の役所で手続きしなくてはなりません。遠方に住んでいる場合など、最寄りのコンビニの自動交付を使って取得することは可能なのでしょうか。
この記事ではコンビニで戸籍謄本を取得する方法や種類について解説します。
コンビニで戸籍謄本は取得できるのか
コンビニで戸籍謄本を取得することは可能です。これまで戸籍謄本は役所の窓口に出向いて手続きを進めなくては取得できませんでした。
現在はマイナンバーカードを活用すれば、コンビニで手軽に戸籍謄本を取得できるようになっています。コンビニ以外にも対応しているマルチコピー機が置いてあれば、スーパーや郵便局などでも利用できます。ただし、地域によっては窓口以外では対応していないこともあるため、事前の確認が必要です。
取得するためにはコンビニ交付と呼ばれる証明証等の自動交付システムを活用します。基本的にコンビニは24時間開いていますが、コンビニ交付の利用できる時間帯は決まっており、無料ではありません。詳細について解説します。
コンビニで戸籍謄本を取得できる時間帯
コンビニ交付を利用できる時間帯は、基本的に毎日6時30分から23時までです。休日や役所の窓口の開庁前後でも使うことができます。ただし、地域によってはサービスの提供時間が変わることがあるため、事前に確認しましょう。
役所の窓口と比べると長時間対応していることになります。戸籍謄本が必要なタイミングで窓口が開いていなくても、取得できるのは便利です。
コンビニでの戸籍謄本取得にかかる料金
コンビニ交付や窓口に限らず、戸籍謄本を取得するためには交付手数料が必要です。無料で戸籍謄本を取得することはできません。
交付手数料は地域ごとに異なっています。例えば、札幌市では350円、横浜市では450円かかります。事前に知りたい場合は自治体のWebサイトを確認するか、窓口まで問い合わせるようにしましょう。
コンビニで戸籍謄本を取得する方法
コンビニ交付はコンビニに備え付けのマルチコピー機を利用します。対応してない店舗もあるため、事前の確認が必要です。コンビニで戸籍謄本を取得する方法について解説します。
本籍地が対応している地域か確認する
まずは戸籍謄本を取得するためには、コンビニ交付と戸籍謄本の取得サービスに対応しているか確認します。コンビニ交付の「利用できる市区町村」から検索できます。居住地と本籍地が異なる場合は、本籍地の役所を選択します。
また、戸籍謄本をコンビニ交付で取得するためには、マイナンバーカードが必要です。マイナンバーカードの発行には申請から1カ月前後の時間が掛かるため、未発行の場合は早めに申請を済ませておきましょう。
本籍地以外に在住の場合、コンビニ交付の利用登録申請をする
居住地と本籍地が異なるケースでは、コンビニ交付の利用登録申請が必要です。コンビニのマルチコピー機を使用する場合は画面の指示にしたがって、マイナンバーカードを読み取れば申請できます。
インターネットからの申請も可能です。マイナンバーカードを読み取るカードリーダーが必要ですが、「戸籍証明書交付の登録申請サイト」から申請する方法もあります。両者とも登録後に申請番号が発行されます。
登録状況を確認する
先ほどの「戸籍証明書交付の登録申請サイト」で、申請番号を入力すると申請の登録状況の確認が行えます。ステータスが「利用登録完了」になれば、コンビニ交付で本籍地の戸籍謄本の取得が可能となります。
戸籍謄本を取得する
あとはコンビニのマルチコピー機で、手順に従って戸籍謄本を取得していきます。コンビニやマルチコピー機の種類によって操作方法は異なりますが、基本的には以下のような手順です。
- 「証明書交付サービス」を選択
- 「本籍地の戸籍関連証明書」を選択
- マイナンバーカードの読み取り
- 本籍地の地域を選択
- 「戸籍証明書」を選択
- 発行部数と内容の確認
- 料金の支払い
- 戸籍謄本の印刷
戸籍謄本の印刷が完了したら、取り忘れに注意して確認します。確認したらコンビニ交付は完了です。
コンビニ別の取得方法
コンビニによって戸籍謄本の取得方法はどのように変わるのでしょうか。戸籍謄本を取得する方法をコンビニ別に解説します。
セブン-イレブンでの取り方
セブン-イレブンではまず、マルチコピー機の「行政サービス」を選択すると、戸籍謄本の取得ができます。次に「証明書交付サービス(コンビニ交付)」を選択して、基本の手順に従っていけば取得できます。
ローソンでの取り方
ローソンではマルチコピー機の「行政サービス」を選択します。次に「証明書交付サービス」を選択していけば、基本の手順通りに戸籍謄本の取得ができます。
ファミリーマートでの取り方
ファミリーマートではほかのコンビニと同じく「行政サービス」から「証明書交付サービス」を選択すると、基本の手順に沿って戸籍謄本の取得が可能となります。
コンビニで戸籍謄本が取得できないときの対処法
最後にコンビニで戸籍謄本が取得できない際の主な理由をまとめてみました。実際に取得しようとして困った際は、以下に該当していないか確認してみましょう。
- 本籍地がコンビニ交付に対応していない
- コンビニでの交付が可能な時間になっていない
- コンビニでの交付サービスが使える日ではない
- マイナンバーカードの暗証番号がない
(3)に関しては、市区町村が個々にメンテナンスなどでサービスを停止している場合があります。(4)に関しては、マイナンバーカードと一緒に4桁の暗証番号がコンビニでの戸籍謄本取得には必要となります。暗証番号の再発行は役所で行えます。
コンビニでの戸籍謄本取得を有効活用しよう!
地域によってはコンビニ交付に対応していて、窓口でなくともコンビニで戸籍謄本が取得できます。コンビニ交付は24時間対応しているわけではありませんが、役所の窓口に出向くよりも時間の融通が利きやすくなっています。
まずは希望の地域が戸籍謄本のコンビニ交付に対応しているか確認しておきましょう。確認後は、居住地と本籍地が異なる場合はコンビニ交付の利用登録申請を行う必要があります。すぐに戸籍謄本を取得できるわけではないため、急ぎで必要になった場合に備えて確認と利用登録申請は済ませておきましょう。