Twitterは3月8日、2021年1月から米国でテスト中のファクトチェック機能「Birdwatch」について、実証実験の結果をブログで報告した。
「Birdwatch」は、Twitterが米国でテストを行っているコミュニティベースのファクトチェック機能。誤情報が含まれるツイートを見つけた参加者がそのツイートに正しい情報をノートとして付記することにより、誤情報の拡散を抑制する。Birdwatchでツイート上にノートを表示させるためには、Birdwatchの参加者による「役に立つ」という評価を十分な数だけ得る必要があり、その評価基準などについてもBirdwatchのガイドラインで公開するなど、透明性を十分に確保した状態でテストは行われている。
2011年1月以降、付記されたノートのうち「役に立つ」と評価されたものを識別できるようにしたり、参加者が自分の投稿したノートが「役に立つ」と評価されているかを確認できるようにしたりといった改善を行いながらテストを続けており、これまでに1万人が参加しているという。現在では、AP通信/ロイター通信との提携、、MIT/ワシントン大学/ミシガン大学情報学部などに属する学者・研究者からなるアドバイザリーボードを立ち上げるなど、社外との協力の動きも活発だ。
3月8日に報告されたのは、これまでのBirdwatchのテストを踏まえ、米国のTwitter利用者を無作為抽出して行った調査の結果。以下のような知見が得られているという。
- “Birdwatch参加者によって「役に立つ」と指定されたノート”は実際に役に立つと、さまざまな政治的立場の人たちを含む大多数の人々が考えている。
- 調査対象となった人々のうち、誤解を招く可能性のあるツイートに関するノートを読んだ人々は、ノートを読まずにツイートだけを読んだ人々に比べて、その内容に同意する割合が20%から40%低くなっていた。
Twitterはこの結果を、BirdwatchがTwitter利用者により役に立つ正確な情報をもたらしていることを示すと考えており、より多くのTwitter利用者からフィードバックを集め、さらなる改善ができるようテストを拡大する。具体的には、3月3日より、米国のTwitterユーザーの一部で、一部のツイートについてBirdwatchノートを直接閲覧し、ノートを評価することができるようになっているという。