MMD研究所は3月8日、携帯各社の3Gサービス終了に向けて、60~79歳の男女を対象に行った実態調査の結果を発表した。フィーチャーフォンを使っているシニアのおよそ6人に1人が、3Gサービスの終了について「知らない」と回答している。
シニアのスマートフォン所有率は89.2%
調査は携帯端末を所有している60~79歳の男女10,000人を対象に、2022年2月10日~14日に実施された。
主に利用している携帯端末の内訳としては、スマートフォンが89.2%、フィーチャーフォンが7.0%、Androidベースのフィーチャーフォン(ガラホ)が3.8%。2021年8月に行われた前回の調査結果と比較して、スマートフォン所有率は4.4%増加した。
ガラケー利用者のシニア、6人に1人は3G終了を「知らない」
大手3社はいずれも3Gサービスの終了を発表しており、KDDIは2022年3月末、ソフトバンクは2024年1月下旬、NTTドコモは2026年3月末と、キャリアによっては間近に迫っている。
フィーチャーフォンを主に使っていると回答した694人を対象に、3Gサービスが終了することを知っているか聞いたところ、「知っている」が83.9%、「知らない」が16,1%。3G終了を知ったきっかけとしては、携帯会社からのダイレクトメールが41.0%で最多。次点でテレビ番組(17.2%)、新聞(14.6%)が続いた。
フィーチャーフォンを使っているシニアのうち、6人に1人は自分の携帯が使えなくなることに気付いていない実情が浮かび上がった。 なお、インターネット調査の形式で行われているため、回答できる時点である程度は携帯電話の操作ができ、比較的知識があるとも予想できる。このため、実際には終了を知らずに使っているシニアの割合はさらに高いとも考えられる。
「3G終了後も電話は使える」との誤解も
3Gサービスが終了することを知っていた581人のうち、3G終了によって使用できなくなる機能を知っているという人は61.4%(357人)。そのうち、終了する機能を正しく把握できている人は79.6%だった。
不正解者73人のうち、特に多かった誤答は「電話が使える」(83.6%)、「メールは使える」(45.2%)。3G終了の案内を受けても「電話やメールしかしないから、これからも使えるでしょ?」と内容の理解に至っていないケースが少なからずあるようだ。