山野楽器は3月7日、「楽器販売数量UP率ランキング」を発表した。同ランキングは、2021年(2021年1月1日~12月31日)の楽器関連商品の販売数量を、コロナ禍前の2019年(2019年1月1日~12月31日)と比較し、販売数量伸び率の高い順にランキング化している。

  • コロナ禍前比較楽器関連商品販売数量UP率ランキングTOP10

    コロナ禍前比較楽器関連商品販売数量UP率ランキングTOP10

コロナ禍前比較「楽器関連商品販売数量UP率」ランキングの結果、「カリンバ」が驚異の伸び率17万3,850%を記録し、断トツの1位を獲得した。Nintendo Switch『あつまれどうぶつの森』を発端に認知度が上昇。鳴らすだけでも癒されるオルゴールのような音色と、3,000円前後という手頃な価格、両手のひらに収まるサイズ感で急激に売り上げを伸ばし、年末のメディア露出で売上アップに拍車がかかった。

  • 「カリンバ」

続く2位には、「電子ドラム」(268%)がランクイン。ヘッドホンで練習でき、音量コントロールのしやすい電子楽器であることから、コロナ禍に思い切り叩いてストレスを発散する人が急増。3位には、YOASOBIで注目されたDTM(Desk Top Music)などの「PA機器/デジタル楽器」(202%)が入り、「オタマトーン」というユニークなデジタル楽器の人気も再燃することに。

4位は「マンドリン」(175%)。昔からサークル活動が活発で、意外に演奏人口が多い楽器。音も大きくなくおうち時間に演奏しやすい楽器として人気に。続く5位には、コンパクトで持ち運び可能な「ポータブルキーボード/そのほか鍵盤」(161%)がランクイン。

  • コロナ禍に人気が上昇した楽器

    コロナ禍に人気が上昇した楽器

以下、6位「チェロ」(120%)、7位「防音室」(119%)、8位「アコースティックギター」(118%)、9位「電子ピアノ」(116%)、10位「キッズパーカッション」(115%)と続いた。

コロナ禍1年目の2020年は、自宅で過ごすおうち時間の増加や、一人でも楽しめる趣味として、楽器を始める人が急増。電子ピアノやアコースティックギター、ウクレレに加え、防音室もランキング上位に。2021年も引き続き人気を集めたが、なんといっても特筆すべきは、「カリンバ」の爆発的人気。コロナ前にはほとんど知られていなかったが、「気軽に楽しめる」「音色に癒される」「楽譜が読めなくても弾ける」「小型でかわいい」などの理由で、幅広い世代から人気を集めた。