仕事を休む際に、上司や同僚へ理由を説明するのになんとなく抵抗を感じるという方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、連絡をせずにいきなり休むと周りに迷惑をかけてしまうので、休む際は会社への事前の連絡がマストです。

本記事では仕事を休む場合のよくある理由や、印象のよい伝え方について解説します。仕事を休みたいと感じているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。

  • 仕事を休むよくある理由について

    仕事を休みたいときのよくある理由とその例文をみていきましょう

仕事を休むよくある理由について

まずは仕事を休むときによく使われる理由をご紹介します。社内の人に納得してもらいやすい理由なので、伝えるときも苦にならないでしょう。

発熱などの体調不良を起こしてしまった

発熱や腹痛、感染病などの体調不良であれば、仕方がないため上司も納得してくれるはずです。「体調が悪くても出社しなさい」とはなかなかならないので、伝えやすい理由でしょう。

体調不良であることだけを伝えるのではなく、「熱が38度あるので休みます」「朝から頭痛と腹痛がひどく動けないので休みます」など、具体的な状況を伝えると相手も納得しやすくなります。

ただし、症状が重いことをアピールするために過度な表現をしてしまうと、想像以上に心配をかけてしまうかもしれません。「大事を取って休ませていただきます」といった雰囲気であれば、周りに心配をかけずに休めるでしょう。

冠婚葬祭などプライベートの事情

冠婚葬祭などプライベートの事情が絡んだ休みは、上司や先輩・同僚に納得してもらいやすい理由の一つです。ただし、訃報でない限りは大体予定が事前に決まっているはず。

突然「明日はいとこの結婚式なので休みます」といわれても混乱を招くだけです。日程が明確に決まっているものに関しては、予定が決まり次第、理由とあわせて伝えるようにしましょう。

しかし、会社によっては参加することを証明しなくてはいけない場合もあります。会社の規則や社内のルールを再確認しておくとよいでしょう。

家族の体調不良など家庭の事情

子どもが急に発熱してしまったり、家族の体調がすぐれなくて看病をしなくてはならなかったりといった家庭が絡んだ事情は、会社からは干渉しづらいことです。あまりにひどい事態であると感じさせてしまうと周りに心配をかけてしまうため、重要度は伝えつつも過剰な表現は避けるようにしましょう。

こちらも状況をなるべく具体的に説明し、休む期間などの今後の予定もわかる範囲で伝えておきましょう。「私事ではありますが……」と先に述べておくと、相手としても受け入れやすいかもしれません。

平日しか対応できない手続きなど

市役所や郵便局などの公共機関での手続きは、平日の日中しか受け付けていないケースもあります。平日の日中に働いていると、手続きをしに行く時間がありません。そのため、「○○の手続きをしなくてはなりませんので、○日はお休みをいただきたいです」など、平日にしかできない手続きをする旨を伝えましょう。

ただし、朝から行けば午前中で用事が済む可能性もあるため、「終わりの時間が見えない」「別の手続きも必要になる予定」などと伝えておくとよいでしょう。

  • 仕事を休むよくある理由について

    突然の体調不良や踏み込みにくい家庭の事情による当日欠勤はよくある理由です

印象を悪くしない仕事を休む理由の伝え方と例文

休みの連絡をいれるときは、納得してもらえて悪い印象を抱かれないような表現をするのがポイント。ここからは、理由ごとの会社への伝え方を例文とともにご紹介します。

体調が悪いときの伝え方

体調を崩してしまって出社が難しそうなときは、どのような状態なのかを具体的に伝えることが大切です。一時的な症状だと考えられがちな頭痛や腹痛だと、一日休むのは難しいかもしれません。そういったときは、他の症状も出ていることを説明し、一日休みを希望していると伝えましょう。

「今朝、体温を測ったら38度あり、吐き気もあるので本日はお休みをいただきます」

「昨日の夜から頭痛がひどく、今朝がたは吐き気やめまいもするので本日は休ませていただきます」

症状がどのくらいひどいのかを説明しておくと、上司や先輩も納得してくれることでしょう。

家庭の事情で休むときの伝え方

家庭の事情で休む場合は、他に対応できる家族や親族がいないことを伝えるのがポイントです。家庭の事情は会社から踏み込みにくいため、仕方がないと思ってもらえることが多い傾向にあります。この場合も事情を具体的に伝えましょう。

「今朝子どもが発熱してしまったので病院に連れていきます。夫は仕事のため対応できませんので、本日はお休みをいただきます」

「母が体調を崩してしまい、病院に付き添える者がおりませんので私が付き添います。予定の見通しが立たないので、本日は休ませていただきます」

平日しか対応できないことで休むときの伝え方

市役所や郵便局など平日しか開いていない機関を利用することで休みをもらうケースも、具体的な状況を伝えることがおすすめです。ただ、「用事が終わったら出社」という指示になりかねないので、時間の見通しが立たないことや他にも手続きがあることを伝えるとよいでしょう。

「○○の手続きをしに市役所に行かなくてはならないため、本日はお休みをいただきます。それに付随した別の手続きもしなくてはならないので、一日休みとさせていただきます」

「○○の点検の立ち会いをする必要がありますが、他の家族も在宅しておりません。時間の見通しが立たないため、本日は休みをいただきます」

前日までに会社を休むことを伝えるとき

前日までに予定が決まっており、休みを取ることを伝える場合について解説します。有給休暇を使って会社を休むのであれば、理由を具体的に話す必要はありません。しかし、周囲に知っておいてほしかったり、周りの目が気になったりするようなケースもあるでしょうそのような際は伝えておいた方が無難です。

「○日は子どもの定期健診に付き添わなくてはならないため、お休みをいただきます」

「親戚の三回忌に出席しなくてはならないため、○日はお休みをいただきます」

上記のような会社へ伝えやすい事情ではなく、プライベートな理由である場合はシンプルに「私用のため」と伝えてもよいでしょう。

  • 印象を悪くしない仕事を休む理由の伝え方と例文

    休みの理由を伝えるときはなるべく具体的にすると納得してもらいやすいでしょう

仕事を休むときに注意したいポイント

ここでは仕事を休む理由を伝えるときに注意しておきたいポイントについて解説します。休むときには以下のようなことに注意して、伝えてみてください。

始業直前にならないような時間帯に連絡する

当日に仕事を休むと決めたのであれば、なるべく早く連絡しましょう。始業直前は準備などで忙しい状態かもしれません。上司や同僚に迷惑をかけないよう、忙しい時間帯の連絡は避けましょう。

また、当日ギリギリになって欠勤となると、業務の割り振りを調整するのも難しくなります。社内の人に迷惑をかけないためにも、始業直前にならないよう早めに連絡をしましょう。

ただし、あまりに早い時間帯の連絡は迷惑をかけるうえに、連絡に対応できる人がいない可能性もあります。出勤している時間帯になってから連絡をしましょう。

必要であれば代役を立てる

休みを取る当日に急ぎのタスクがある場合、誰かに引き継がずに休むと、社内の人や取引先の人などに迷惑をかけてしまいます。業務が円滑に進むように、代わりに業務を担当してくれる人を見つけておきましょう。

ただし、各自で進めなくてはならない業務があるはずなので、受け入れてもらえない場合も考えられます。同僚に断られてしまったら、その日のうちに対応が必要なタスクを上司にあらかじめ共有し、メンバーへ割り振ってもらうよう依頼しましょう。また、快く引き受けてもらうためにも、普段から心地よい人間関係を築いておくのが大切です。

同じ理由の使いすぎに注意

体調不良や家庭の事情など何度も同じような理由で休んでいると、社内の人から心配されたり不信感を持たれたりするかもしれません。特に短期間に何度も休む場合は注意が必要です。

無断欠勤はしない

体調不良や急な用事が入ってバタバタしているといったケースでも、無断欠勤はしてはいけません。連絡もなしに休んでしまうと、心配をかけるのはもちろん、業務を円滑に進めるのが難しくなってしまいます。

社内の人や取引先の人など周りに迷惑をかけないためにも、連絡をしてから休みましょう。無断欠勤に罰則を設けている会社もあるので注意してください。

  • 仕事を休むときに注意したいポイント

    無断欠勤はNGで業務が円滑に進むように配慮することが大事なポイントです

当日になって仕事を休むときの連絡は電話するべき?

最近では社内の連絡にLINEやチャットツールなどを取り入れている会社も多くなっています。そのため、「欠勤の連絡もそれらのツールでのメッセージ送信でよいのでは」と考える人もいるかもしれません。

しかし、仕事を休むときの当日連絡は電話で伝えるのが望ましいとされています。社会人としてのマナーであり、確実に休むことを伝えられる方法だからです。

ただし、「電話がつながらない」「チャットツールで連絡してもよいと決まっている」「体調が悪すぎて電話ができない」といったケースなどは例外でしょう。「電話しなくてはならない」という気持ちに縛られすぎずに柔軟に対応してください。その際は、文面で「電話できなかった理由」を伝えるとよいでしょう。

そして引き継ぎや代役を立てる場合には、その相手にも一報を入れておきましょう。休みから復帰した際に気まずい思いをしないためにも、思いやりを持って行動してください。

  • 当日になって仕事を休むときの連絡は電話すべき?

    仕事を休むときは基本的に電話連絡がおすすめですが例外もあります

仕事を休むときは理由の伝え方とポイントを押さえて

仕事を休む理由として多いのは、体調不良や家庭の事情が絡んだ理由です。事前にわかっているはずの行事参加などの理由は、当日連絡では認められないケースもありますが、大切なのは会社に対して迷惑をかけないことです。なるべく支障が少ない形で休みましょう。仕事を休む際は参考にしてみてくださいね。