大東建託は3月2日、いい部屋ネット「街の住みここち沿線ランキング2021<関西版>」の結果を発表した。同ランキングは2019年~2021年の3カ年分の回答を累積・集計したもので、関西エリアの115沿線居住の8万8,924名を対象にインターネットで行われた。
街の住みここち沿線ランキング2021<関西版>の1位は、「阪急甲陽線(夙川~甲陽園)」(偏差値76.2、25㎡家賃相場6.8万円)だった。居住者からは、「子育てに対して支援やサービスが充実している」「自然豊かで、静か。徒歩圏内にスーパー、病院、銀行、郵便局がある」「市のブランド力・人気度が高い」「3社の鉄道へ容易にアクセスできる」といった声があがった。
2位は「阪急今津線(今津~甲東園)」(同75.8、6.9万円)がランクイン。「教育環境がよく、街全体の雰囲気が明るい。公園が多く、地域の子育て支援の取組みが積極的」「山と川が見える景観の良さ」といった声のほか、商業施設の充実さや利便性の高さを評価する声も。
3位には、「地下鉄谷町線(天神橋筋六丁目~文の里)」(同73.8、6.7万円)がランクインし、「信頼できるクリニックから大規模な医療機関まで揃っている」「マナーの良い住人が多い」「難波、道頓堀、心斎橋に徒歩圏内で行ける便利さと、都会ならではの洗練さ。一方、「家の周辺は寺町で歴史的に重要な場所であり、性格の違う2つの街が生活圏にあるのは全国でも貴重」といった意見が寄せられた。
以下、4位「阪急神戸線(西宮北口~神戸三宮)」、5位「京阪中之島線(天満橋~中之島)」、6位「地下鉄東西線(太秦天神川~蹴上)」、7位「阪急箕面線(石橋阪大前〜箕面)」、8位「北大阪急行(江坂〜千里中央)」、9位「六甲アイランド線(住吉~マリンパーク)」、10位「阪急千里線(北千里〜天神橋筋六丁目)」と続き、TOP4までの順位は昨年と変わらなかった。
因子別にみると、「生活利便性」因子では、TOP4は昨年と全く同じ順位で、いずれも偏差値70台の高い評価に。
「行政サービス」および「イメージ」因子では、いずれもTOP10のうち、8沿線が「街の住みここち沿線ランキング」でもTOP10に入っている沿線で、「行政サービス」「イメージ」因子の評価が高い沿線が、住みここちの良さに繋がっていると言える結果に。
また、昨年に引き続き評価が高い傾向となった沿線の特徴をみていく。
「親しみやすさ」因子では、商店街が充実している沿線(地下鉄谷町線・地下鉄堺筋線・六甲アイランド線・阪急千里線など)が、「静かさ治安」因子では新興住宅街沿線(能勢電鉄日生線・大阪モノレール彩都線・能勢電鉄妙見線など)が、「自然・観光」因子では、観光スポットの多い沿線(京阪石山坂本線・近鉄吉野線など)の評価がそれぞれ高くなっている。
さらに、「物価・家賃」因子では、TOP10の新たな顔ぶれとして、4位に「阪神武庫川線」、5位に「JR桜島線」、9位に「南海汐見橋線」がランクインした。
TOP51の平均家賃相場は、6万円台が最多。TOP3の沿線も平均家賃相場はいずれも6万円台となっているが、1位の沿線は「静かさ治安」「自然・観光」因子の評価が高いのに対し、2位と3位の沿線は「生活利便性」「交通利便性」因子の評価が高く、沿線ごとに評価されている因子が全く異なる結果となっている。
なお、上位にランクインしている沿線の多くは、「物価・家賃」因子、「自然・観光」因子の偏差値が50未満のため「-」表示となっており、街の住みここち沿線ランキングとしての評価をする上では、他の因子に比べてあまり重要視されていないことがわかる。