仕事にやりがいを感じられず、「仕事がつまらない」「働く意欲がわかない」という人もいるでしょう。やりがいは必ずしもなければいけないわけではありませんが、やりがいがあれば生き生きと楽しく働けます。
本記事では、仕事のやりがいとは具体的にどのようなことなのかや、やりがいを感じられなくなってしまう理由、やりがいを見つける方法などを紹介します。
仕事の「やりがい」とは?
仕事の満足感や充実度を決める基準の一つでもある「やりがい」。やりがいは、仕事のモチベーションに影響すると言われています。辞書で調べてみると、「やりがい」とは「手応え」や「張り合い」、「充足感」を意味するとされていますが、何を仕事のやりがいと感じるかは人それぞれ異なります。ここでは、一般的な社会人がどのようなことを仕事のやりがいと考えるのか、その代表的な例を紹介します。
社会的価値がある
自分の仕事が人や社会の役に立っていると感じられると、自己肯定感を得られるという人も多いでしょう。生涯の中で多くの時間を仕事に費やすからこそ、自分のしたことが誰かのために役立っていると感じられれば、意味のあるものだったと満足できるでしょう。
スキルや能力が発揮できる
生まれ持った能力や、成長する中で身につけてきたスキルを仕事で活かすことができたら、仕事も楽しく感じられるでしょう。それがモチベーションの維持や向上につながり、成果をあげやすくなることも考えられます。自分のスキルや能力を活かして成果をあげることは、やりがいにつながるでしょう。
成長や達成感が得られる
例えば、長期で行っていたプロジェクトが終わった時や、営業職をしていて成約をもらえた時など、何かを成し遂げた時には大きな達成感を得ることができます。
仕事に費やしてきた時間が長いほど、また労力が大きいほど、達成感は大きくなるでしょう。達成感が得られるのと同時に、やってきたことが自己成長にもつながっていれば、より満足できます。
お給料
仕事の対価としてもらえる報酬は、自分が行ってきた努力や費やしてきた時間が形として返ってくるものなので、多ければ多いほどやりがいも気合いも入るでしょう。成果をあげて昇給するケースや、勤続年数に応じて昇給していくケースなど、そのスタイルは企業によってさまざまです。自分の仕事のやり方に適した企業に勤めることができたら、やりがいも感じやすくなるでしょう。
キャリアを築ける
やってきた仕事が評価され、キャリアアップしてより難しい仕事や新しい仕事に挑戦させてもらえるようになったら、仕事のモチベーションは上がるでしょう。また、どのようにキャリアを築いていけるのかが明確に示されていると目標を持って頑張りやすくなります。
周囲からの評価
尊敬している上司に褒めてもらえたり、部下から憧れられたりするような存在になれたら、仕事を頑張ってよかったと、「やりがい」を感じられます。また、「〇〇さんのおかげで達成できた。ありがとう。」などのようにお礼を言われたり、感謝されたりすると、もっと頑張ろうと思えるはずです。
仕事にやりがいを感じられなくなる理由
上記では、仕事のやりがいとなるものについて紹介しました。ここでは反対に、仕事に「やりがい」を感じられなくなってしまう理由を紹介します。
業務のマンネリ化
仕事内容がずっと同じままでは、モチベーションを維持していくのが難しく、飽きてしまうこともあるでしょう。自分の業務について「自分がする意味があるのか? 」と自問自答するようになったら、仕事にやりがいを見出せなくなったというサインかもしれません。
もちろん同じ仕事を続けるのも素晴らしいこと。しかし、常に新しいことにチャレンジすることをやりがいに感じる人は、業務がマンネリ化しやすい仕事は避けた方がよいでしょう。
自分のスキルを活かせていない
配属にミスマッチが起き、適性のない部署に配属されたり、持っているスキルを活かせない業務を担当することになったりすると、モチベーションが下がってしまう場合があります。そうなると成果もあげにくく、負のループに陥ってしまうでしょう。
仕事量と対価が見合っていない
お給料は、働いた分の頑張りや労力を形で表したものと考えることができます。自分の頑張りがどの程度会社から評価されているのかがわかるため、仕事量に見合った金額をもらえない場合は、自分の努力は頑張り損だと思い、やりがいややる気の低下につながってしまうでしょう。
労働環境がよくない
人間関係は仕事のモチベーションに大きく影響を与えるものだと言われています。職場の人間関係が悪く、無駄な気を遣わなければいけない場合や、社内の風通しが悪く、自分の意見を言えないような環境だと、仕事への意欲が下がってしまう可能性があります。
また、仕事量が多く、毎日遅くまで残業しなければいけない状況も、ストレスや仕事の疲れから、やりがいを感じられなくなってしまうでしょう。
プライベートがうまくいっていない
プライベートの状況が仕事に影響を与えてしまうこともあります。仕事ばかりで休みもなく、息抜きの時間が取れていなかったり自分の趣味の時間が取れていなかったりすると、何を楽しみに仕事をやっているのかが見出せず、息詰まってしまいます。
適切に評価される仕組みがない
成果をあげ目標を達成したらお給料が上がったりキャリアアップできたりする、といった明確な評価制度が会社にない場合、何をどう頑張っていいのかがわからず、やりがいを感じられなくなることがあります。
評価の仕組みが整っていないと、自身や周囲の人に対する評価基準もわからず納得できないこともあるでしょう。結果的に会社のマネジメントに不信感を抱き、モチベーションの低下につながるかもしれません。
仕事にやりがいはいらない?
仕事にやりがいが持てないと悩んでいる人は多いかもしれませんが、仕事のやりがいは必ずなければいけないというわけではありません。満足できる仕事に就けている人はそう多くなく、やりがいがなくても働いている人はたくさんいます。
とはいえ、基本的には1日8時間、週に5日働くと考えると、人生の中で仕事に費やす時間はとても長いもの。人生を楽しむためにも、仕事の中にやりがいを見つけて働けた方が幸せでしょう。
仕事のやりがいを見つける方法
上記でも述べたように、仕事のやりがいは仕事をする上で必要不可欠というわけではありません。ただ、やりがいがあった方が楽しく働けるのもまた事実です。ここでは、仕事のやりがいを見つける方法をいくつか紹介します。
自己分析をする
今までの経験や自分の性格、価値観から、喜びや満足感・達成感を得られる場面を細かくリストアップしてみましょう。そうすることで、自分が仕事のどういった部分に対してやりがいを持つことができるのかが見えてきます。
成長につながる部分がないか考える
今の仕事にやりがいを見出せないと思う人は、担当している業務から何か自分の成長につなげられそうなものはないか、探してみてください。自分の成長につながることであれば、時間の無駄と思わずに頑張れるはずです。
異動する
会社や時期によって異動できないこともありますが、異動ができれば仕事内容や環境が変わり、人間関係や仕事のモヤモヤが解消されるかもしれません。新しい環境でやりがいを見出せる可能性は多いにあるでしょう。
仕事以外を充実させる
プライベートがうまくいっていれば、「仕事も頑張ろう」と気合いが入り、プライベートの時間を楽しみに仕事をこなすことができるようになるかもしれません。趣味を見つけたり好きなことを極めたりして、プライベートを充実させることで、職場でもいきいきと働きやすくなるでしょう。
仕事にやりがいを感じて楽しく働こう
仕事のやりがいは、性格や価値観によって人それぞれ異なります。自分が求めるやりがいを明確にし、まずは今の仕事でそれに当てはまるものはないか探してみてください。
もし見つけられなかった場合は、次のステップとして自分が成長できる余地はないか考えてみてください。それでも見つけられなかったという場合でも、仕事内容や働く環境を変えたり、プライベートを充実させたりという手段を通してやりがいを見つけられることもあります。
人生の中で多くの時間を費やす仕事だからこそ、仕事の中にやりがいを見つけ楽しみながら働けるようにしましょう。