アン・コンサルティングは3月2日、「フリーランスの税金」に関する調査結果を発表した。調査は2月10日~16日、フリーランスとして働く(副業含む)20~49歳の男女300名(うち本業277名、エンジニア100名、エンジニア以外200名)を対象にインターネットで行われた。

  • 確定申告に必要な書類の情報整理方法

    確定申告に必要な書類の情報整理方法

確定申告の準備をするタイミングを聞くと、「申告に備えて日常的に書類の整理等をこまめに行なっている」(35.3%)、「日常的にではないが、ある程度書類が溜まったら情報整理するようにしている」(32.7%)、「直前にまとめて対応している」(31.7%)と、三者三様であることが明らかに。

確定申告に必要な書類の情報整理方法は、「紙の領収書等はファイル等でまとめて保管している」(62.0%)が最も多く、次いで「紙の領収書はデータ化して管理している」(22.7%)、「管理アプリを利用している」(20.7%)と続いた。

また、経費等の会計管理について「面倒だと(とても)思う」という人は53.0%。会計管理システムの利用については、32.0%が「利用している」と回答し、主なシステムとしては「弥生会計」(41.7%)、「マネーフォーワードクラウド」(21.9%)、「freee会計」(20.8%)が上位となった。

  • 経費として処理することがある項目

    経費として処理することがある項目

続いて、確定申告の際に申請したことのある所得控除項目を教えてもらったところ、1位「社会保険料控除」(40.7%)、2位「生命保険料控除」(37.3%)、3位「基礎控除」(33.7%)が上位にあがった一方で、38.0%の人が「申請したことのある項目はない」ことが明らかに。

また、経費として処理することがある項目を聞くと、「通信費」「備品購入」(ともに56.7%)が最も多く、次いで「交際費」(49.0%)。職種別にみると、フリーランスエンジニアは「通信費」(72.0%)や「PCや携帯などの通信関連機器の購入」(60.0%)など業務に必須のものを経費処理しているほか、「水道光熱費」(42.0%)や「家賃」(35.0%)など自宅で発生する費用の回答割合も高かった。

一方、フリーランスとしてお仕事をする中で、経費として処理してよいか(するべきか)悩む項目は、1位「食事代」(20.3%、2位「接待交際費」(19.3%)、3位「通信費」「備品購入」(ともに17.7%)が上位にあがった。

  • インボイス制度施行に向けて対策として実施したこと

    インボイス制度施行に向けて対策として実施したこと

続いて、2023年10月に施行される「インボイス制度」を知っているか聞いたところ、「内容を知っている」と回答した人は26.3%にとどまった。

インボイス制度の「内容を知っている」と回答した人を対象に、その対策について聞くと、「適格請求書発行事業者になる」が19.0%、「法人化する」が5.1%という結果に。また、「対策する予定で方法を検討中」と「何もしない」が同率38.0%となり、インボイス制度施行まで1年半ほどですが、準備はまだまだ進んでいないことが伺えた。

最後に、「インボイス制度施行に伴い、今後節税対策をしようと(強化しようと)思いますか?」と聞いたところ、「そう思う」「ややそう思う」と回答した人は28.0%と3割未満だった。