2022年2月22日、野球殿堂博物館にて「eBASEBALLプロスピAリーグ」2021シーズン関連資料贈呈式が行われました。eBASEBALLの関連資料贈呈式はeBASEBALLが開始された年からの恒例行事となっており、贈呈式で寄贈された資料は1年間、野球殿堂博物館に展示されます。今回はeBASEBALLで『プロ野球スピリッツA』を取り扱ったため、初めて同作の資料が贈呈されることになりました。
展示される資料は、e日本シリーズ出場選手のサイン色紙(広島東洋カープ、福岡ソフトバンクホークス各1チーム1枚、計2枚)、e日本シリーズ出場選手のサイン入りユニホーム(広島東洋カープ、福岡ソフトバンクホークス各チーム1枚、計2枚)、最優秀選手 渡邊太智選手(広島東洋カープ)サイン入り球団オリジナルタオル、eBASEBALLプロスピAリーグ 2021SEASON 球団代表選手 集合写真データ、ナイススピリッツ賞に関する案内資料です。
贈呈式には、野球殿堂博物館 庄司正信館長、NPB 加賀山事業本部長、コナミデジタルエンタテインメント 山本竜彦執行役員、eBASEBALLプロスピAリーグでMVPを獲得した広島東洋カープの渡邊太智選手が登壇しました。
プロスピAリーグは、予選参加者数が29万人とeスポーツ史上、類を見ない参加者数を誇り、シーズンを通じての配信動画視聴回数は1000万回を超えています。プロ野球人気と『プロ野球スピリッツA』の人気の相乗効果により、多くの人に注目されました。
野球殿堂博物館は、日本の野球の発展に大きく貢献した人物の功績を称え、殿堂入りした人物のレリーフが飾られています。ほかにも野球に関わる多くの資料を収集、保管しており、定期的に企画展を開催。今回のeBASEBALLの関連資料に関しても、野球文化に大きく寄与したことで、展示に至りました。
贈呈式のあとに、野球殿堂博物館の庄司正信館長と、広島東洋カープ 渡邊太智選手にコメントをいただきました。
『プロ野球スピリッツA』をはじめとする野球ゲームは多くの若者にリーチしており、野球としての多様性のひとつだと、野球殿堂博物館 庄司正信館長は話します。
「小学生で野球に挫折してしまった私のように、野球自体が好きな人にとって、観ることはできても参加することがなかなか難しい。ゲームであればそのような人でも野球に参加できるでしょう。私はアナログの古い世代なので、野球ゲームと言ったら野球盤なんですが、それも野球を楽しむ1つの選択肢だと思っています」(野球殿堂博物館 庄司正信館長)
実際、野球殿堂博物館には、野球に関するさまざまな展示があります。東京ドーム内にあることから、東京読売ジャイアンツの選手の資料のみが飾ってあると思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。
「野球殿堂博物館は、ジャイアンツどころかプロ野球以外のすべての野球に関する資料が保管、展示されています。今回のeBASEBALLの資料展示も同じで、ゲームの大会の資料が展示されると思っている人は少なく、eBASEBALLの展示を見られると、みなさん驚かれますね。野球が好きであれば、ぜひ立ち寄ってみていただきたいと思います」(野球殿堂博物館 庄司正信館長)
野球殿堂博物館に自分のユニホームや応援タオルなどが展示されることにとなった渡邊太智選手は、もともとリアルで野球をプレイしていたそう。ゲームという違う形で野球殿堂博物館に展示されることとなりましたが、この偉業達成をうれしそうに話します。
「小さいころに野球をやっていて、野球殿堂博物館のことも知っていました。野球をプレイした成績によるものではありませんが、それでも自分のユニホームが展示されることは本当に光栄です。野球殿堂博物館は今日初めて訪れたんですが、偉大な選手や聞いたことある選手が名前が並んでいて圧倒されていますね」(広島東洋カープ 渡邊太智選手)
「eBASEBALL 2021」では、「球団ファン応援感謝企画」として優勝したチームに賞金が支払われます。リーグ優勝と日本一を達成した広島東洋カープに支払われる金額は500万円。ファンをパーティーフロアへ招待したり、グッズを提供したりするほか、練習や施設の見学ツアーなども行われるなどチームごとにさまざまな企画に使われます。
広島東洋カープの使い道は、ファンの中から抽選で「〈ひろぎん〉パーティーフロア(15~55名団体席)やその他指定席への招待」「カープキャラクターグッズの提供」「試合前練習や施設見学ツアーの実施」を用意するというものでした。eBASEBALLの結果がプロ野球の広島東洋カープのファンに還元されることで、両者のより密接な関係を築けたわけです。渡邊選手もこの仕組みで野球ファンに還元できることを喜んでいるようでした。
「プロ野球ファンの方々にも応援していただけたので、広島ファンの方に微々たるものですが協力、還元できて良かったと思います」(広島東洋カープ 渡邊太智選手)
野球ゲームは、実際のプロ野球の成績が反映されるため、プロ野球で活躍した選手がいる球団、優勝など成績を残した球団が強く、大会でも有利に働きます。ただ、プレイヤーのスキルや腕前、チームワークによって、それを覆すこともできるのが、eBASEBALLのおもしろさであり、プロ野球との関連性の楽しさでもあります。
野球殿堂博物館にeBASEBALLの資料が展示されることは、プロ野球と野球ゲームがより一層関係性を持つことに大きく寄与するでしょう。今後はさらなる相乗効果を目指し、eBASEBALL側もプロ野球側もお互いに関わっていくことを期待しています。