パナソニック サイクルテックは2月25日、スポーツeバイクの新ブランド「XEALT(ゼオルト)」を立ち上げると発表。第1弾として4月8日、マウンテンバイクモデル「XEALT M5」が発売される。
年々拡大する電動アシスト付き自転車市場
パナソニックサイクルテックは、パナソニックブランドの自転車メーカー。電動アシスト付き自転車の市場で国内トップシェアを誇る。コロナ禍で移動・外出の機会が減った中、「生活の中に、ココロ踊る時間を創る」をコンセプトに、新ブランドを立ち上げた。
その名は、「XEALT(ゼオルト)」。
電動アシスト付き自転車市場は拡大の一途。子乗せタイプは買い物や子どもの送り迎え、一般車タイプは通勤や通学などの街乗りなど、普段使いニーズは手堅い。その一方で、健康ブームの背景もあり、ツーリングや山道などのオフロードを走る、レジャー目的のスポーツeバイク(電動タイプのスポーツ自転車)の人気も増している。
日本人には大きすぎた従来のスポーツ自転車
ロードバイクなどのスポーツ自転車の大ブームが落ち着き、今はレースなどで人と競わず、自分のライフスタイルに合った自転車が求められている。
ある調査データによると、電動・非電動に関わらず、スポーツ自転車を持っている人が購入時に重視することは、上位からサイズ、デザイン、価格となったという。また、「自転車のサイズが自分に合っているか」という問いにつき、半数近くが「不満を抱えている」、3割弱が「サイズが大きい」という結果が得られた。
つまり、一般的なスポーツ自転車は、小柄な人が多い日本人に合っていなかったということになる。そこで、XEALTブランドでは、日本人の体型を考慮し、新商品を開発したというわけだ。
XEALTブランド第1弾は、マウンテンバイク(MTB)モデル「XEALT M5」で、2022年4月8日より発売となる。
フレームサイズは360mm(BE-GM136)と420mm(BE-GM142)の2サイズで展開する。ホイールは、スポーツ自転車では小型となる取り回ししやすい27.5型を採用。
ダウンチューブとバッテリーが一体化
細部の設計もさまざまな配慮がなされている。まず、電動アシスト付き自転車のモーター部分であるドライブユニットが大きく進化した。欧州市場で高評価を得ている「GXドライブユニット」を、国内向けに初搭載。日本のフィールドに合わせて最適化し、最大トルク90Nm(ニュートンメートル)でパワフルに走りをアシストする。
またバッテリーのレイアウトも注目したい。一般的な電動アシスト付き自転車では、サドルの下に箱型のバッテリーを積んでいるものが多いが、XEALT M5では、フロントホイールの後ろにあるフレームの斜め部分である「ダウンチューブ」にバッテリーを内蔵しており、バッテリーがフレームとすっかり一体化している。
スイッチはカラー液晶で操作性◎
試乗車を見た感想は、素直に「かっこいい」である。バッテリーが外から見えないため、普通のマウンテンバイクにしか見えない。
アシストモードはハイ、オート、エコの3段階(アシストなしのオフを入れれば4段階)。走行可能距離は、ハイモード約73km、オートモード約96km、エコモード約135kmが目安である。操作スイッチはカラー液晶ディスプレイ。走行時でも見やすく、操作もしやすいよう設計されている。
凝っているのが、降車することなくサドルの高さが調整できる「ドロッパーシートポスト」。山道の下り坂や乗り降りの際の調整に便利そうだ。サドルはクッション性に優れ、未舗装道路を走行しても疲れにくいSELLE ROYAL製サドルを搭載している。
日本には、丘陵や里山地域などの自然の地形があり、マウンテンバイクは格好の相棒となる。このような起伏に富んだフィールド走行をしっかりアシストしてくれるXEALT M5、かなり頼りになりそうだ。
ガイド付きツアーやオフロード体験も実施
XEALT M5は、ブルブラックとスターライトシルバーの2色展開。スターライトシルバーは7月発売予定の初回50台限定カラー。メーカー希望小売価格は44万2000円。
また2022年4月から1年間、ほぼ毎月、ガイド付きツアーやオフロード体験のイベントも実施予定とのこと。まずは、試乗してみてはいかがだろうか。