NTTドコモ モバイル社会研究所は2月28日、子どものスマートフォン・携帯電話の利用に関する調査結果を発表した。調査開始以来初めて、小学生のスマートフォン所有率がキッズケータイを上回った。

調査は2021年11月に訪問留置方式で実施。関東1都6県の小中学生とその親から、500件の有効回答を得た。

  • キッズケータイ SH-03M

    キッズケータイ SH-03M

スマホ所有率が上昇、小学生でもキッズケータイ以上に

自分のスマートフォンを持っている子どもの割合は、小学校低学年で15%、高学年で33%、中学生で39%。各年代ともに前年の調査より増え、その分、キッズケータイや通常のフィーチャーフォンの所有率が減少している。小学生のスマートフォン所有率が逆転し、低学年・高学年ともにキッズケータイよりもスマートフォンが多いという結果になった。

また、男女別に所有状況を見ると、中学生は男女ともに8割前後がスマートフォンを持っており大きな差はないものの、小学生は女子の方が携帯電話所有率が高い傾向が見られた。低学年で1割、高学年で2割ほど、男子より女子のほうがスマートフォンまたはキッズケータイを持っている児童が多い。

  • 小中学生の携帯電話所有状況(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

    小中学生の携帯電話所有状況(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

  • 小中学生の携帯電話所有状況 男女別(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

    小中学生の携帯電話所有状況 男女別(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

小学生・中学生にスマホを持たせる理由

小中学生にスマートフォンを持たせている親に、その理由を聞いたところ、1位は「緊急時の連絡」で共通していた。小学生の2位は「今いる場所の把握」(35%)で、1位とあわせていざという時の備えとして持たせている傾向が強い。

一方、中学生になってから持たせた親の理由は「友達が持ち始めた」(40%)、「進学・進級のタイミング」(36%)、「学校や塾などで必要」(29%)と続き、特定の理由から持たせるというよりは周りの様子も見ながら「スマホは中学生から」という共通理解がある程度形成されていることもうかがえる。所有率のデータと照らし合わせても、小学校高学年のスマホ所有率は33%、中学生の所有率は79%と、進学を境に大きく変化している。

  • 小学生からスマホを持たせている親の理由(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

    小学生からスマホを持たせている親の理由(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

  • 中学生からスマホを持たせている親の理由(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)

    中学生からスマホを持たせている親の理由(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)