垂れ耳が特徴的なスコティッシュフォールド。好きな猫の種類として名前が挙がることも多い人気の品種です。

今回は、スコティッシュフォールドの特徴や性格をくわしく解説します。また、スコティッシュフォールドの飼い方や注意すべき病気などもあわせて紹介。スコティッシュフォールドについて知りたいという人はぜひ参考にしてみてください。

  • スコティッシュフォールドとは

    スコティッシュフォールドの特徴や性格について紹介していきます

スコティッシュフォールドとは

スコティッシュフォールドは1960年代に生まれた品種。「スコティッシュ」とは「スコットランドの」という意味で、その名の通りスコットランドが起源の猫です。

また、「折りたたむ」という意味の「フォールド」は、スコティッシュフォールドの特徴である垂れ耳のことを指しています。

立ち耳もいる

垂れた耳を持っているというイメージが強いスコティッシュフォールド。しかし、すべてのスコティッシュフォールドが垂れ耳なわけではなく、中には立ち耳のスコティッシュフォールドもいます。

遺伝的に完全な垂れ耳になるスコティッシュフォールドは全体の30%くらいだと言われているそうです。立ち耳のスコティッシュフォールドは、「スコティッシュストレート」と呼ばれることもあります。

  • スコティッシュフォールドとは

    スコティッシュフォールドには立ち耳の子もいます

スコティッシュフォールドの特徴

1960年代にスコットランドで誕生したスコティッシュフォールド。体格や性格などを知りたいという人も多いでしょう。

ここからはスコティッシュフォールドの大きさや性格、その他の特徴などについて解説します。

体格や被毛

スコティッシュフォールドの平均的な体格は、体長が約60センチ、体重はオスが3〜6kg、メスが3〜5kgとされています。一般的にオスの方が少し大きいようです。生まれたばかりのころは約100g前後で、3ヶ月で1kg程度まで成長します。

なお、スコティッシュフォールドは他の猫と比較して運動量の少ない猫と言われているので、肥満には注意が必要です。目安の体重をオーバーすることがないよう、食事量や運動量に気をつけましょう。

また、被毛の種類は短毛と長毛の2種類。割合は短毛種の方が多く、長毛種は珍しいと言われています。毛色はレッドやブラックなどさまざまで、柄の種類が多いのも特徴の一つです。

性格

スコティッシュフォールドはそのほかの種類の猫と比べて、穏やかで人になつきやすい傾向が強い猫と言われています。人見知りもあまりしないので、子どもがいる家庭でも飼いやすいかもしれません。

また、好奇心が強く家族と一緒に遊ぶことが大好きなので、一緒にたくさん遊びたいという人に向いていると言えるでしょう。

比較的しつけがしやすいとも言われているほか、鳴き声が小さいことでも知られています。

スコ座り

スコティッシュフォールドは人間のような独特の座り方をすることがあり、これは「スコ座り」と呼ばれています。反対に、猫がする姿勢として代表的な香箱座りが苦手な子もいるようです。

スコ座りは関節の形成不全が原因であると言われており、変形した関節による痛みを緩和するためにこのような座り方をしているという説もあります。

関節の変形が重度になると歩けなくなる可能性があるため、健康状態はこまめにチェックしましょう。

  • スコティッシュフォールドの特徴

    スコティッシュフォールドはさまざまな柄の子がいます

スコティッシュフォールドの飼い方

人になつきやすい性格と言われるスコティッシュフォールド。飼いやすい猫のように感じる人が多いかもしれませんが、もちろん注意点がまったくないわけではありません。

ここからはスコティッシュフォールドの飼い方のポイントを解説します。自宅に迎え入れることを検討している人は事前に確認しておきましょう。

小まめなブラッシング

スコティッシュフォールドは毛量が多いため、ブラッシングを怠ると毛が絡まりやすくなったり毛玉を作りやすくなったりすることがあります。

特に長毛タイプはお手入れがやや大変になりますが、トラブルを防ぐためにも日常的にブラッシングするようにしましょう。

丁寧な耳掃除

垂れ耳が特徴のスコティッシュフォールドですが、実は耳の中が湿りやすく、汚れも溜まりやすいという特徴を持っています。定期的に耳掃除や耳のチェックを行うようにし、病気の予防に努めましょう。何か異変を感じた時は、すぐにかかりつけの動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

ストレスを与えない

スコティッシュフォールドには活発な面とマイペースでおとなしい面が共存しており、中にはやや神経質な性格の猫もいます。これはスコティッシュフォールドに限らず、すべての猫に言えることでもありますが、なるべくストレスを与えないようにする工夫が必要です。

安心して寝られるスペースを用意するなど、猫にとって心地よい空間を作りましょう。また、猫がいるところでは大きな音を出さないといった配慮も大切です。

  • スコティッシュフォールドの飼い方

    こまめなブラッシングや耳掃除、ストレスを与えないことなどを意識しましょう

スコティッシュフォールドの注意すべき病気

猫は、品種によってかかりやすい病気が異なります。

スコティッシュフォールドの場合は、遺伝性骨形成異常症と呼ばれる骨が変形してしまう病気にかかりやすいとされています。関節炎などを発症するケースも多いようです。これらの病気にかかった場合は投薬治療が必要になりますので、何か異常を感じた場合はすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

また、耳が折れ曲がっているため、耳の病気が多いことも大きな特徴です。耳の中でダニが繁殖してしまう耳ダニ症や、外耳炎などには注意しなければなりません。

他にも、腎臓系の病気や膀胱炎の原因となる尿石症など注意すべき病気が多いため、小まめに健康状態を観察しておきましょう。

  • スコティッシュフォールドの気をつけたい病気

    スコティッシュフォールドは骨の変形を起こす病気などにかかりやすいとされています

スコティッシュフォールドについて理解を深めよう

スコティッシュフォールドは1960年代に生まれた品種で折れ耳が特徴の猫です。

猫の中では平均的な大きさで、毛色や柄の種類がとても豊富。性格は穏やかで人になつきやすく、人見知りもしないと言われています。

なお、迎え入れる場合は、こまめなブラッシングや耳掃除、ストレスを与えない工夫などを日常的に行う必要があります。

今回紹介したスコティッシュフォールドの特徴や飼い方、気をつけるべき病気などを理解しておき、より長い時間を共に過ごせるようにしておきましょう。