エイチームフィナジーは2月24日、「老後の資金計画と年金受給改正法」に関する意識調査の結果を発表した。同調査は1月21日~24日、10代から50代の男女525名を対象に、インターネットで実施した。

自身に必要な老後資産の総額を把握しているか尋ねたところ、45.5%が「全く知らない」と回答した。老後、自身が受け取る年金の額を把握しているかという問いに対しても、46.5%が「全く知らない」と答えている。

年金のみで老後の生活費をまかなえると考えているか聞くと、76.4%が「年金だけではまかなえないと考えている」と答えた。

年金以外の老後資金を確保するために行っている工夫について尋ねたところ、38.7%が「特にない」と回答した。「行っている」と回答した人の具体的な工夫は、「積立貯金」(35.6%)が最も多く、次いで「個人年金保険への加入」(20.4%)、「つみたてNISAへの加入」(17.9%)だった。

年金受給改正法により、2022年4月1日以降、年金受給開始上限年齢が繰り上げになるのに伴い、もらい始めの年齢を後にすればするほど月々の給付金額は上がるようになった。この法改正を受けて、65歳以降も働こうと思ったか聞いてみると、40.6%が「働こうと思う」と答えた。

年金の受給開始タイミングを後にずらそうと思うか聞くと、「はい」が20.8%、「いいえ」が31.4%だった。ずらすと回答した人の理由は、「できるだけ長く働きたい」「なるべく国の財政難も考慮しつつ若い世代の負担も軽減したい」「受け取ることで仕事が減りそう」といったものだった。

一方、ずらそうと思わないと回答した人からは、「高齢者を雇用する企業は僅かしかないから」「早く貰わないと貰えなくなる可能性があるから」「健康寿命が長いとは考えられないから」「結果的に受給金額が減る可能性が高いため」といった理由の声が挙がった。