日産自動車が2022年1月に発表したコンセプトモデル「キャラバン マイルーム コンセプト」。はたらくクルマのイメージが強い「キャラバン」をベースとし、通常のキャンピングカーとは異なるコンセプトを持たせたという1台だが、実際に販売される可能性は? 担当者に聞いてみた。
キャンプとの相性も抜群な新型「キャラバン」
「キャラバン マイルーム コンセプト」のベースは新型「キャラバン」だ。
日産を代表する商用車のキャラバンは、2021年10月のマイナーチェンジを機に「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」や「インテリジェント アラウンドビューモニター」、「踏み間違い衝突防止アシスト」といった先進安全技術に加え、長時間運転の疲労軽減に貢献するスパイナルサポート機能付きシートを採用。ワークユースのみならずレジャーユースでも使い勝手のいいモデルへと変貌を遂げた。
そんなキャラバンを使って日産が目指したのは、どこにでも持ち運べる自分の部屋。コロナ禍においては気をつけていても感染リスクが大なり小なり存在するが、それならば安全なシェルターとして、外に出かける時も部屋ごと移動してしまおうというコンセプトらしい。
実際にチェックしてみると、直線を多用して部屋っぽさを表現したインテリアはまるで新築マンションのよう。広々とした車内は天井の高さも十分で、上質なリビング空間に仕上がっていた。
限られたスペースを有効活用するための可動式アイテムも充実。さまざまな利用シーンに対応可能だ。例えば、収納時はカウンターとして使えるスライド式のテーブルは、引き出せばワークスペースとして利用できる。
キャンプにも仕事にもつかえるキャラバン マイルーム コンセプト。日産の担当者に販売の予定を聞いてみると、現状は純然たるコンセプトカーの段階ではあるものの、イベントを通してユーザーの声を拾いつつ、市販を目指して手を加えていきたいとの回答だった。