お笑いコンビ・千原兄弟の千原ジュニアが主演するカンテレのスペシャルドラマ『新・ミナミの帝王』の新作が、3月22日(19:00~)に放送されることが決まった。
“ミナミの鬼”と恐れられている大阪ミナミの金貸し・萬田銀次郎(ジュニア)と、銀次郎の舎弟・坂上竜一(大東駿介)のコンビを中心に、欲望とカネに翻ろうされる人々の姿を描く同ドラマ。今回は、銀次郎に金を借りたまま突然死した国会議員秘書が残した謎のメッセージをきっかけに、令和ニッポンに潜む巨悪にまつわる一大スキャンダルに銀次郎が迫っていく。
また、第21作となる今回は銀次郎と竜一のおなじみのコンビに、森永悠希演じる謎の青年・コーセイが竜一の弟子として加入。厳しい金貸しの世界には似つかわしくないほど純朴で心優しいコーセイが、物語のキーマンとなっていく。
2010年の放送開始以降、社会の動きに合わせて作品の題材や設定が変化してきたことについて、ジュニアは「取り扱うテーマも“悪さ”も、時代に沿って進化していますし、タブレットで返済を確認するとか、僕らが見ていた『ミナミの帝王』では考えられないですよね。でも、根底にある人間の核の部分は変わっていないからこそ続いていくのかなと思います」とコメント。また、昨年の放送に続いて今回もゴールデン帯での放送となることについては、「この内容のドラマ…そもそも主人公が法を犯しているというドラマは最近なかなか見られません。それをゴールデン帯でっていうところに、関西の懐の深さというか“土の強さ”を感じます」と語るとともに、「令和を凝縮したような非常に濃く、分厚い話になっていますので、楽しんでいただけるかと思います」と予告した。
大東も12年にわたる長期シリーズとなったこのドラマについて、「内容も良い意味で原作から独立して、時勢に絡んだネタを扱って、萬田銀次郎という金貸しを軸に社会を斬るという新しい在り方を確立したと思います。僕たちも年を取るし、社会も毎年何か起こるので、それをしっかり扱っていく作品として続いていけばいいなと思います」といい、今回加わったコーセイについては、「『竜一の子分的な役割を作ったらどうや?』って、去年現場でみんなと話している際にジュニアさんから出たアイデアなんです。こうしてキャストもスタッフも意見を出し合って、毎年作品を作れている環境に感謝しかありません」と制作秘話を明かした。
また、大東は「僕自身、関西ならではのしゃべくりがめちゃくちゃ好きなので、芝居をするうえでも熱量のある会話劇の“新・ミナミ”はすごく大事な場所です」と、作品に対する熱い思いをのぞかせると共に、今作については「やるからには、ちゃんと意味を持って作品作りに臨みたいと思いますので、ぜひお楽しみいただけたらと思います」と視聴者に呼びかけた。
そして、コーセイ役の森永は、自身の地元・大阪を舞台にした今作への参加について、「すごく歴史がある作品の中に入れるのはすごく光栄だなと思いましたし、地元・大阪が舞台の話に参加できる喜びをすごく感じています」とうれしそうに語り、「外から見える部分で人のことを推し量るのは本当に難しいと思います。みんな口には出していないけど色々な事情があって、それぞれの状況で悩んだり、苦しんだり、立ち向かっていこうと思っていたりするところを感じていただけたらすごくうれしいなと思います」と、見どころについて語った。