長年住み続けているマイホーム。もちろん愛着はあるけれど、水回りや外壁などあちこち傷んできていて「そろそろ修繕が必要かも」と考えている人は多いかもしれない。ただ、いざ修繕をしよう思っても、工事の大変さを想像して二の足を踏んでいる人もまた、いるのではないだろうか。
そこで今回は、新築・戸建て物件に30年以上住んでいるマイナビニュース男女会員175人を対象にアンケート調査を実施。「住宅の修繕で最も大変だったこと」などを聞いた。
Q.あなたの住宅は木造ですか? 鉄筋・鉄骨造ですか?
「木造」(84.0%)
「鉄筋・鉄骨造」(16.0%)
Q.修繕を行ったことのある場所を選んでください(複数選択可)
1位「給湯器」(59.4%)
2位「トイレ」(57.1%)
3位「お風呂」(53.7%)
4位「外壁」(50.3%)
5位「屋根」(48.0%)
6位「洗面台」(45.1%)
7位「キッチン」(39.4%)
8位「壁紙・内壁」(34.3%)
8位「床」(34.3%)
10位「白アリ関連」(24.0%)
11位「玄関」(22.9%)
12位「ベランダ・バルコニー」(22.3%)
12位「給水管」(22.3%)
14位「床下」(14.3%)
15位「修繕は行ったことがない」(11.4%)
16位「その他(自由回答)」(3.4%)
Q.住宅の修繕で最も大変だったことは何ですか? ご経験について詳しく教えてください(自由回答)
■「工事期間中、生活が不便だった」
・「リフォーム中に仮住まいをするのが大変だった」(69歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「お風呂場を壊してからなので、1週間ほどかかりました。その間よそに風呂に行ったことです」(71歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「夜勤をしていたので、工事で昼間寝れなかった」(55歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「屋根や外壁の修繕をしたときは窓やエアコンなどがすべて覆われて、ペンキ臭い生活が1週間くらい続いた」(51歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「長期間の工事だったので在宅時間が増えて、買い物などに支障をきたした」(68歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「工事期間が1週間ぐらいかかり、その間銭湯に行く必要があった」(66歳男性/総合電機/事務・企画・経営関連)
・「毎日入浴していたが、浴室の修繕の間は近くのスーパー銭湯を数回利用した」(66歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「内装工事で部屋が使えなくなるので、荷物の移動をする時に移動した部屋も使えなくなり、生活がしんどかった事です」(52歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「修繕工事中の車の置き場。近くに貸駐車場がなく、遠くまで徒歩で往復を強いられた」(64歳男性/輸送用機器/技能工・運輸・設備関連)
・「作業日数が長く、気疲れする、生活に不便を感じて落ち着かない」(75歳男性/その他/その他・専業主婦等)
■「費用が嵩んだ」
・「お金の余裕がなかったから、資金面で大変だった」(66歳男性/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「とにかく思った以上に高額で、当初の予算では収まらなかったことです」(61歳男性/広告・出版・印刷/その他・専業主婦等)
・「給湯配管をやり直してもらったが、お湯の出る蛇口全部と洗面台を交換したので高く付いた」(60歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「工事費が水回りなので、最初の見積もりよりも思った以上に追加工事が発生して大幅に工事費が膨れ上がり、大変な出費になりました」(54歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「交換修繕すると古い所が目立ち、次から次へ交換になりお金がかかる」(56歳男性/不動産/その他・専業主婦等)
・「外壁の修繕費用が思っていたより高額となったが、金額相応の耐久性であり、納得している」(60歳男性/教育/専門サービス関連)
■「業者の選定」
・「どこに頼めば良いのか、金額がどのくらいになるのか心配」(57歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「どの業者に頼んでいいのか、価格が適正かどうかわからなかった」(59歳男性/)
・「相場がわからないので、価格が適正か否か判断に悩んだ」(52歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「信頼出来る業者を探すのが大変でした。複数の業者に見積もりを出してもらいました」(52歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「修繕費が高いのか安いのかわからず、見積りを確認するのが大変だった」(56歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「何社からも見積もりを取るのにとても苦労した経験がある。安いばかりでは決められない修繕だった」(62歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
■「仕上がりや金額に不満が残った」
・「修繕費が適切かどうかわからないことや、工事終了後のケアに不満が残ることです」(66歳男性/銀行/事務・企画・経営関連)
・「業者に言われた通りに修繕をしたが後日、他と比べてかなり高くついた事がわかりがっかりした」(53歳男性/物流・倉庫/その他・専業主婦等)
・「適正な工事費であるかどうか分からないし、きっちりと仕事がされたかは分からない」(70歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「修繕費用が高い安いのかがよく分からず、損した気分は毎回ある。こちらが思っていたものとは違う出来上がりや、こちらが思ったほど修繕した箇所の耐久性がその後なかったなど、満足したことはほとんどないです」(53歳男性/専門コンサルタント/専門職関連)
■「工事期間中の業者へのケア」
・「工事中に在宅したり、お茶出ししたり、結構色々と時間や気を使うことです」(58歳女性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「10時のおやつとお昼、3時のおやつのお茶菓子&お茶を出す事。工事人さんの好みが分からないから苦労しました」(50歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「生活しているので、業者の職人さんが修繕中は自由に出入りをし、家の中も割と自由に歩き回っていたので、いつもきちんと洋服を着なければいけないし、落ち着ける時間が無かった。あと、10時・3時にはお茶を出していたので、結構気を遣っていた」(60歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
■「工事期間中の近隣への配慮」
・「外壁の場合は足場を組むので、近所への工事中の配慮。風呂の場合は一週間ほど銭湯への通い」(69歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「一番は瓦の交換。埃が舞うので近所への気配り。青いブルーシートを張るとはいえ、雨の心配。期間も長いしうるさい。軽い瓦にしてもらっても、下から見えるわけでもないので実感がない。金額も一番高かったのではないか。地震対策なので、死ぬまでに地震がなければ意味がないかもしれん」(59歳男性/その他/その他・専業主婦等)
■「工期が長かった」
・「外壁塗装を行った際、天候不順で工程が遅延し、足場の解体が遅れた」(70歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「病気入院中の家族のための大規模修繕だったが、退院期日に間に合うかどうかでやきもきした」(69歳男性/その他/その他・専業主婦等)
■「大掛かりな工事となった」
・「日あたりをよくしたかったので窓を開けてもらったが、大変でした」(67歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「白アリに食われた床下の柱部分が破壊され、床下のフローリングを全て新しくした」(81歳男性/その他/その他・専業主婦等)
■「その他」
・「お風呂を改造してもらったが、頼んだ人は来なくて下請けの人が来て、注文したのと違う見取り図で苦労したことです」(63歳男性/食品/その他技術職)
・「家がとても広く、同時に古くなっていくので、常に修復したい箇所がたくさん有って、とてもとても大変です」(56歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「築10年。中古で買って騙された。雨漏り、外壁の破損、風呂場のリフォーム 。買う時は、きっちり建築士に診断してもらった方が良い」(55歳男性/その他/その他・専業主婦等)
■総評
「持ち家」の、修繕を行ったことのある場所を選択方式で聞いた結果、1位は6割近くの票を集めた「給湯器」(59.4%)となった。以下、2位「トイレ」(57.1%)、3位「お風呂」(53.7%)と、不具合が日常生活の不便さに直結する設備が上位を占めるという結果となった。
住宅の修繕で最も大変だったことを聞いたところ、主な回答として「工事期間中、生活が不便だった」や「費用が嵩んだ」、「業者の選定に苦労した」「仕上がりや金額への不満」「工事期間中の業者や近隣への配慮」などが寄せられた。
現状の不具合を解消するためとはいえ、前問の解答で上位となった「給湯器」「トイレ」「お風呂」などの修繕の期間中は生活の上で多くの不便を強いられる。「お風呂の修繕中に銭湯に通った」などの対応を経験した人は多いようだ。同様に「工期が長かった」や「大掛かりな工事となった」にも、その間の生活の大変さがしのばれるエピソードがあった。
「業者の選定に苦労した」ことも多くの人が挙げている。品質にはこだわりたい一方で、費用は抑えたい。見積もりを取り、熟慮を重ねて業者を選んでも、思ったより「費用が嵩んだ」ことや「仕上がりや金額への不満」を持ったりするというパターンは多い。また、「そもそも誰に頼めばいいのかもわからない」と当惑する人も見られた。
「工事期間中の業者や近隣への配慮」が大変だっという声もあった。工事業者への毎日のお茶出しや、近隣への騒音対策に気を遣うことは誰もが経験することだろう。
今回のアンケートで、「持ち家」の修繕にあたっては数多くの「大変さ」があることがわかった。これから修繕をする予定がある人や修繕を検討している人は、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。
調査時期: 2022年2月1日
調査対象: 新築・戸建て物件に30年以上住んでいるマイナビニュース男女会員
調査数: 175人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません