XTalentが運営する転職サービス「withwork(ウィズワーク)」は2月17日、「育休取得者と企業(経営者・人事)の意識調査」の結果を発表した。同調査は2022年1月、育休取得経験のある男女2,000名と経営者・人事2,129名を対象に、インターネットで実施した。
企業側に、育児中の女性社員を「ワーキングマザー」として意識したことがあるか尋ねたところ、34.1%と約3人に1人が「ある」と答えた。続いて育児中の男性社員のことを「ワーキングファザー」として意識したことがあるか聞くと、「ある」と回答した割合は18.8%と、5人に1人の割合だった。
当事者側にも同様の質問を行った。育休を取得した社員は自身のことを、ワーキングマザー、あるいはワーキングファザーとして意識したことがあるか聞くと、女性は約2人に1人(48.7%)、男性は約3人に1人(34.1%)が「意識したことがある」と答えた。
企業側に「育休復帰後社員のキャリア意識」に対するイメージを尋ねたところ、「子どもの人数」が多いほど、育休復帰後の社員に対して「女性はライフ重視」「男性はキャリア重視」との見方が強まることがわかった。経営者・人事を男女別で比べてみると、特に女性経営者・女性人事側では「女性はライフ重視」「男性はキャリア重視」の傾向が顕著だった。
当事者に、育休中における転職の検討有無について聞くと、女性の29.9%、男性の36.6%が「検討した」と答えた。実際に育休中に転職活動を行った人は、女性社員11.8%、男性社員19.1%で、いずれも転職に向けて男性の動きが活発であることがわかった。
育休中に転職を検討する理由について尋ねたところ、女性の1位は「給与が低いため」、2位は「育児をしながら働くことへの理解が薄いため」、3位は「仕事のやりがいが感じられないため」だった。
男性の1位は「企業の将来性に疑問を感じたため」、2位は「仕事のやりがいが感じられないため」、3位は「自己成長ができないため」となった。キャリア意向別に、企業と当事者間に認識ギャップがあるか見てみると、女性の育休中の転職検討比率は企業側が想像するほどキャリア意向別で大差はなかった。一方、男性は「キャリア重視」層の転職検討比率は60%、企業側の持つイメージは26%で、企業と男性社員間での認識ギャップが大きいことがわかった。