電気街であり、ポップカルチャーの街であり、下町の風情もある秋葉原。「ノーガホテル 秋葉原 東京(NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO)」(以下「ノーガホテル 秋葉原」)は、「音楽とアートと食」を通して多様な顔を持つ秋葉原を思う存分満喫できるホテルだ。

「地域との深いつながりから生まれる経験」をコンセプトにする同ホテルは、2022年1月より新たに「eスポーツのゲーミングルーム」も展開する。地域に根差した「ノーガホテル 秋葉原」に泊まり、秋葉原の魅力を発見してきた。

  • 「ノーガホテル 秋葉原 東京(NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO)」外観

地元・秋葉原の魅力が随所に感じられるホテル

2020年9月に「ノーガホテル」ブランドの第2号としてオープンした「ノーガホテル 秋葉原」。秋葉原電気街のメインストリートである中央通りを一本入った路地に面する同ホテルは、一歩入ると周囲の喧騒を忘れそうなシックな雰囲気だ。東京メトロ銀座線末広町駅から徒歩4分、JR秋葉原駅から徒歩6分と、ビジネスにも観光にもアクセスは抜群。

  • メインストリートの中央通りから一本入った立地

ホテル1階のオールデイダイニング「PIZZERIA & BAR NOHGA(ピッツェリアアンドバーノーガ)」を抜け、ホテルフロントのある2階へ。開放感がある高い天井やフロントへ向かう中庭では、印象的なアートが出迎えてくれる。

  • ダイニングバーを抜け、ホテルフロントへ

  • 緑いっぱいの中庭には、電気街を思わせるネオンアートも

「音楽とアートと食」を核に秋葉原が体験できる「ノーガホテル 秋葉原」では、街の再解釈を試みた現代アート作品をホテル内の随所に常設している。近隣にあるアートセンター「アーツ千代田 3331」と提携し、アーティストが宿泊しながら制作活動を行うこともあるという。

  • 「ノーガホテル 秋葉原」フロント

  • フロントの待合スペースにも作品が。見ているだけでも楽しい

またパブリックスペースのBGMは、ホテルのために特別に選曲したもの。時間帯やメニューの変化にも考慮しながら、様々なテンポやスタイルのプレイリストを用意しているという。音質にこだわったスピーカーが館内のいたるところに設置され、どこにいても心地よい音楽を楽しめる。

フロントと同じフロアには、DJブースが設置されたスタジオや、オープンエアのテラスといった共用部もある。チェックイン後の予定を立てたり、パソコンでちょっとした作業をここでするのも良さそうだ。

  • DJブースと大きなディスプレイが設置されたスタジオは、イベントを開催することも

  • 秋葉原の景色を借景として楽しめるテラス。今自分がいる場所を忘れそうな気分に

フィットネスジムやレンタサイクルといったサービスも提供している。フィットネスジムは宿泊したユーザーなら24時間利用可能(現在は予約制)。内蔵ディスプレイで世界中の景色を眺めながら走れるバーチャルアクティブを搭載したトレッドミルやアップライトバイクなどが揃う。

  • 宿泊者は自由に使えるフィットネスジム

行動範囲がぐんと広がりそうなレンタサイクルサービスでは、東京を楽しく走ることをコンセプトにした自転車ブランド「トーキョーバイク」が借りられる。谷中や蔵前、ちょっと足を延ばして浅草や皇居を周ってみたり、自由自在に秋葉原周辺を走ってみるのも楽しそうだ。

  • シンプルでありつつ機能性もしっかり備えた「トーキョーバイク」のレンタルも

都会の喧騒を忘れて過ごすリラックス空間

120室ある「ノーガホテル 秋葉原」の客室に共通しているのは、シンプルながらも温かみを感じられる心地よい雰囲気。アースカラーを基調としたリラックスできるインテリアだ。また、各部屋ごとにこだわりのテーマを持つコンセプトタイプの部屋もある。

ハイエンドオーディオが設置された「デラックスツイン」(35㎡)は、各部屋ごとに置かれるスピーカーが異なるというこだわりぶり。VANDERSTEEN AUDIO社製の希少なヴィンテージスピーカー「VANDERSTEEN MODEL1」や、Bang & Olufsenの「BeoLab 18」、秋葉原の老舗家電量販店・オノデンが推薦したSONY「SA-Z1」など特徴的なラインナップが揃う。

  • 「デラックスツイン」1011号室はVANDERSTEEN AUDIO社製のヴィンテージスピーカー「VANDERSTEEN MODEL1」が設置されている

なおすべての部屋のスピーカーはBluetooth接続が可能。個性たっぷりなオーディオで、思う存分音楽に没入する楽しみ方もできそうだ。

  • 広々とした「デラックスツイン」有料のエキストラベッドを追加すれば3名まで宿泊可能

各部屋に備えられたアメニティや備品は、職人の手仕事や秋葉原周辺の文化を感じられるアイテムも。シンプルな客室はともすれば無機質な感じを受けそうだが、手に触れる道具は温かみのあるものばかりだ。

真鍮製のティッシュボックスやオリジナルアメニティボックスは、台東区で活動する「SyuRo」が制作したもの。使い続けることで経年変化も楽しめるという。

  • 台東区で活動する「SyuRo」が制作したティッシュBOX

家紋職人としてのルーツを持つ「京源」がデザインするカードキーは、ホテルのテーマである"音楽"をモチーフに、複雑で繊細な図柄が描かれている。また、客室のお茶は、静岡県御前崎市を拠点に遠州地域の食材を発信する「まるよ茶屋」が作ったもの。

  • 右:カードキーはヘッドホンが描かれたデザイン。左:「まるよ茶屋」の香り高いお茶でひと息

  • 全室にBluetoothスピーカーを設置。奥行きある音質にこだわっているという

「ATMOSPHÈRE JAPON」のオリジナルのルームウェアは、柔らかな生地が気持ちの良いガウンタイプ。また、タオルはエジプト綿を使用した「モラルテックス」のタオルが用意されている。

  • 触り心地の良いルームウェアとオリジナルタオル

バスアメニティは、オーガニックとメイドインジャパンにこだわった「OSAJI」を採用。肌に優しい低刺激のシャンプーやボディソープは、一日の終わりを心地よく過ごせるフラワリーな香りだ。

  • バスアメニティは「OSAJI」が揃う

  • レインシャワーがあるホテルは珍しいかもしれない

シャワールームには海外のホテルのようなレインシャワーが備え付けられている。温かなお湯をたっぷりと雨のように浴びれるレインシャワーで一日の疲れをさっぱり洗い流せそう。なお、バスタブで足を伸ばしたい方は、ユニットバス付きの「デラックスツイン」などの客室を選択したり、近所の銭湯へ足を延ばしてみるのもよいだろう。

ガチな設備が揃うゲーミングルーム

秋葉原と言えば、近年はeスポーツも熱い地域。昨年秋葉原UDX内にオープンしたNTTe-Sportsが手掛けるeスポーツ施設「eXeField Akiba(エグゼフィールド アキバ)」をはじめ、ゲーミングパソコンの専門店やeスポーツのプレイに特化したインターネットカフェが多数集まる。

  • 「ノーガホテル 秋葉原」では、eスポーツに特化した「ゲーミング ツイン」(21㎡)、「ゲーミング バンク」(29㎡)が登場。写真は「ゲーミング ツイン」

「ノーガホテル 秋葉原」では、今年1月よりeスポーツを体験できるゲーミングルームも登場した。ゲーミングルームのオープンにあたっては、「eXeField Akiba」を運営するNTTe-Sportsに機材導入のコンサルティングや監修、保守メンテナンス等の協力を受けたり、地元企業が手掛けるゲーミングパソコンを採用するなど、秋葉原周辺のeスポーツ関連企業との連携も行っている。

ゲーミングパソコンは、秋葉原に本社を置くサードウェーブのゲーミングパソコン「GALLERIA(ガレリア)ZA9C-R39 Z590」を導入。ハイスペックなモデルを用意した背景としては、自宅や既存のeスポーツ施設ではできない体験をしてほしいという想いがあるそうだ。

ゲーミングチェアはハーマンミラージャパンとロジクールが共同開発した「ハーマンミラー X ロジクールG エンボディゲーミングチェア」を採用、ゲーミング周辺機器は「ロジクールG」の製品を中心に用意している。マウスとヘッドセットは数種類用意しており、好みのものを試せる。ほかにも配信用カメラやマイクも設置しているので、客室からライブ配信や動画配信も可能だ。

なお、ゲーミングルームは、ツインベッドの「ゲーミング ツイン」と、二段ベッドの「ゲーミング バンク」の2タイプ。PCや周辺機器は同じものが揃えられている。今後はホテルのスタジオやテラス、レストランなどのスペースで、客室で行われるプレイ映像のパブリックビューイングやイベントも開催する予定とのこと。

  • アメニティとしてエナジードリンク「モンスターエナジー」も用意されている

本格的な窯焼きピッツァ&レモンサワーで乾杯!

「ノーガホテル 秋葉原」の1階にあるオールデイダイニング「PIZZERIA & BAR NOHGA」では、ディナーやランチ、朝食も楽しめる。スパニッシュイタリアンをテーマに、旬の国産食材を使ったメニューが揃う。食器も日本のものづくりを感じられる、こだわりのグラスや皿を使用している。

  • 「ノーガホテル 秋葉原」1階のオールデイダイニング「PIZZERIA & BAR NOHGA」。バーカウンターとオープンキッチンが覗くレストランゾーンで構成される

なお、ホテル宿泊者には「PIZZERIA & BAR NOHGA」でウェルカムドリンク1杯と引き換えられるコインが渡される。チェックイン直後にバーカウンターで楽しむも良し、夕食時にのんびり飲むも良し、好きなタイミングでいただこう。

  • 宿泊すると「PIZZERIA & BAR NOHGA」でのウェルカムドリンクサービスも

店名にピッツェリアを冠しているように、イタリア製の薪釜で焼き上げたピッツァはオススメの逸品。定番からオリジナルのトッピングまで、季節に合わせて15種類以上のピッツァが楽しめる。3か月ごとにメニューを入れ替えるため、何度来ても新しい味に出会えそうだ。

今回は王道の「マルゲリータ」と、イタリア出身のスタッフ・ピオ氏が考案したスモーク生ハム"スペック"とキノコをたっぷり使ったピッツァ「ピオ」を注文。

  • 左:オリジナルピッツァ「ピオ」と定番の「マルゲリータ」のハーフ&ハーフ、写真はSサイズ(各種ピザは1200円~)、右:「ノーガレモンサワー」(880円)

オープンキッチン近くのカウンターに座れたら、注文ごとに1枚ずつ薪窯で焼かれる様子を見るのも楽しい。

「PIZZERIA & BAR NOHGA」のピッツァは、厚めの生地と大きなサイズが特徴のナポリピッツァ。イタリア産の粉を使い、大きな薪窯で焼き上げられたピッツァはふわっ、もちっとした食感と、香ばしい風味がたまらない。

またレモンサワー好きなら必ず飲んで欲しいのが、ここでしか飲めない「ノーガレモンサワー」。商品名をあしらったグラスまで作る力の入れようだ。

  • 自家製の「ノーガレモンサワー」

国産のノーワックスレモンを1ヵ月ウォッカに漬け込んだ自家製のレモンチェッロをソーダで割ったレモンサワーは、心地よい苦みと酸味、甘味のバランスが取れた一杯。レモン果肉もたっぷり入っているのもうれしい。食事とともに、レモンサワーの美味しさをじっくり楽しめる。

  • バーカウンターでは、レモンを漬け込んでいる瓶を発見

他にもソムリエが世界中から目利きした小規模生産者が手掛けるワインをはじめとしたドリンク類や、低アルコールのオリジナルカクテルなども用意している。

  • 見た目も可愛らしい「あまおうスプモーニ」(1,100円)

また、本格的なタパスも充実。生ハムやサラミは専用スライサーで擦りたてを味わえる。冬の時期なら旬の真牡蠣のフェアが行われたりと、季節の食材も活かしたメニューも多数。もちろんホテルに宿泊せずとも「PIZZERIA & BAR NOHGA」だけの利用もできるため、ランチやディナーで美味しいピッツァやタパスが食べたい時に寄るのも良いだろう。

  • 擦ったばかりのイタリア産生ハムやサラミの盛り合わせも

  • 国産食材を使った、オリジナルのタパスメニューも

なお、朝7時からは朝食も提供されている。「モーニングプレート」は、薪窯で焼き上げられたばかりの薪火フォカッチャに、スモークサーモンのサラダ、ハム、チーズ、フルーツとヨーグルトに、好みの卵料理を1品選べるボリュームのあるプレートだ。

  • 「モーニングプレート」(1,980円)

卵料理は「マッシュルームオムレツ」「エッグベネディクト」「チリコンカルネのスクランブル パクチーのせ」「フラメンカエッグ」「さつまいもとサラミのトルティージャ」の5種から選ぼう。

  • エッグベネディクトは半熟の黄身がトロリ

焼きたての大きなフォカッチャに、サラダやハムを自由にサンドして食べるのもオススメとのこと。野菜もたっぷり摂れる朝食を食べて、気持ちよく一日のスタートを切れそうだ。

秋葉原の魅力を再発見したくなる

ホテルはただ「泊まるだけ」の場所になってしまうこともあるが、地域のデザイナーやアーティスト、職人、そして企業とのコラボレーションを行う「ノーガホテル 秋葉原」は、ステイする中で秋葉原の魅力にたっぷり触れることができる。

  • オリジナルマップを見ながら、お気に入りの一軒を探してみても

また「ノーガホテル 秋葉原」ならびに「ノーガホテル 上野」では、秋葉原や上野、蔵前、浅草などホテル周辺の観光地やショップ、飲食店178スポットをまとめたオリジナルマップ「NOHGA EXPERIENCE」も配布している。実際にホテルスタッフが掲載店舗に足を運び、感じたコメントが盛り込まれているマップを読むと、個性あふれる店が多い地域だと改めて感じられそうだ。

  • ホテルフロントへ向かう途中、「PIZZERIA & BAR NOHGA」のスタッフが元気に声を掛けてくれることも

ビジネスにも観光にも、また東京近郊に住む方は気分転換にワーケーションで利用しても楽しそうだ。「ノーガホテル 秋葉原」での滞在を通して、秋葉原の魅力を再発見してみてはいかがだろうか。

ノーガホテル 秋葉原 東京(NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO)
東京都千代田区外神田三丁目10番11号
宿泊:03-6206-0569
レストラン:03-6206-0607