OSがアップデートされる度に種類が増えている、Apple Watchの文字盤デザイン。それぞれの特徴や使いこなしのポイントを紹介します。今回は「ユニティライト」です。

「ユニティライト」は美しくコンセプチャル

  • アフロフューチャーリズムのコンセプトを体現した「ユニティライト」の文字盤

「ユニティライト」は、米国で2月に制定されているBlack History Month (黒人歴史月間)に合わせて2022年1月末にリリースされた文字盤です。黒人の歴史を科学、テクノロジー、そして解放の文脈で探究する思想"アフロフューチャーリズム"にインスピレーションを得て、Appleの黒人のクリエイティブコミュニティメンバーを中心とするチームによってデザインされました。

情報量と実用性

短針・長針が発光することによって位置を示す仕組みは、刻々と美しい色の移り変わりを見せてくれます。しかしこれは、針そのものは視認できない="見えているようで見えていない"黒人に対する歴史的な差別や不正義の存在の暗喩となっています。

見えていない事実によって「いま」が描き出されるという、強烈なメッセージ性。それとは裏腹にスタイリッシュなビジュアルが共存するのは、Appleらしい主張の仕方です。スマートウォッチとしての情報量・実用性よりも、メッセージ性に重きを文字盤と言えます。

おススメの使い方

ベースはアナログ針のみなので、時刻の視認性は低め。オプションによって目盛りやコンプリケーションの表示も可能ですが、プレーンに時刻表示のみで使うのが文字盤のコンセプトをもっとも尊重した使い方と言えます。なお、同じコンセプトによる「Black Unityブレイデッドソロループ」も同時に発売されています。

アレンジ例

  • (左)緑に光る短針と赤く光る長針の、光と影に時刻が浮かび上がります。秒針の通過位置によって刻々と表情を変えます
    (中)同じデザインで白いライトのバージョンも。オプションで時刻の目盛りが表示できます
    (右)円形ダイヤルを選択すると、四隅にコンプリケーションが配置されます

「ユニティライト」文字盤のバランスは?

  • スタイリッシュでコンセプチャル。実用よりも主張を目的にしていますが、デザイン性もバッチリです