Web会議で不可欠な「画面共有」機能。資料を配布する手間なく同じ画面を見ながら説明ができるため、Web会議には欠かせないシステムです。Teamsにも画面共有機能はありますが、他のツールに比べて使用方法が少し特殊なため、慣れないと戸惑ってしまうことも。
本記事ではTeamsの画面共有の方法や、画面共有ができないときに確認したいポイント、画面共有のショートカットキーなどをご紹介します。画面共有を活用して会議を効率よく進めましょう。
Teamsの画面共有とは
Teamsの画面共有とは、複数の参加者がTeamsを利用している際、ある参加者の画面を他の参加者の画面に表示できるようにする機能のことです。
Teams会議に参加している全員が、同時に同じ画面を共有しながら話せるため、会議の進行がとてもスムーズに。グラフや動画などを共有することで、口頭では伝えにくいことを視覚的に説明でき、参加者の理解を一層深めることができます。
画面共有ができるのは1人の画面
Teamsでは、画面共有ができるのは1人の画面だけとなっています。1人が画面を共有している際に、別の参加者が画面共有をすると、その時点で画面が切り替わってしまいます。突然切り替わることのないように、「今から画面を共有してもいいでしょうか」と参加者へ断るようにしましょう。
Teams会議中の画面共有の方法_デスクトップ版
Teamsで画面共有ができるのは、個人アカウントであれば会議中、組織アカウントであれば会議中とチャット中です。画面共有をする際には、あらかじめ共有したいアプリやタブなどを自分のデスクトップ上に開いておくとスムーズに操作できます。
共有ボタンを押すと、共有したいデータが参加者のTeamsに大きく表示され、共有する側のカメラは自動的にオフに。そのほかの参加者の画像は、ウィンドウの下部に小さく表示されます。
ここではまず、Teams会議中の画面共有の方法を紹介します。
「共有」アイコンをクリック
Teamsの会議中に表示されるアイコンから、下図にある「デスクトップを共有する」のアイコンをクリックします。
画面共有したいものを選ぶ
「共有する内容を選択」または「コンテンツを共有」が表示され、以下のものが表示されます。それぞれの内容については後ほどくわしくご説明します。
【個人アカウントの場合】
- 画面全体
- ウィンドウ
- Chromeタブ
【組織アカウントの場合】
- 画面
- ウィンドウ
- PowerPoint Live
- MicrosoftWhiteboard
画面共有スタート
画面共有したいものを選んだら、共有される部分だけが赤枠で囲まれ、共有がスタートします。参加者への共有には若干のライムラグがある場合もあるので、画面が見られているかひと声かけてから説明に入るようにしましょう。
「共有を終了」ボタンで終了
画面共有を終了させる場合は、「共有を終了」ボタンをクリックすればOKです。
Teams会議中の画面共有の方法_モバイル版
Teamsの画面共有は、スマホやタブレットなどでも可能です。Teams会議中に表示される「…」をタップし、「共有」ボタンをタップしましょう。
「ビデオを共有」「写真を共有」「画面を共有」から選んで、自分の共有したいものを選択すればOKです。
Teamsの画面共有をチャット中に行うには
Teamsの画面共有は、Web会議だけでなくチャット中に行うこともできます。ただし、ブラウザ版やモバイル版、Linuxを使用している場合はできません。
チャット画面の右上に、Web会議のときと同様の「共有」ボタンが表示されますので、それをクリックして、共有するものを「画面全体」「ウィンドウ」から選びましょう。選んだら、他の参加者には画面共有を許可するかどうかの通知が表示されます。
Teamsの画面共有のショートカットキー
ショートカットを利用すれば、画面共有をよりスムーズに始めることができます。覚えておくと便利です。
Teamsには、デスクトップにアプリをダウンロードして使う「デスクトップ版」と、アプリがなくてもブラウザからアクセスできる「Web版」があります。2つのパターンのショートカットキーをご紹介します。
デスクトップ版 | Web版(ブラウザ版) | |
画面共有を開始する | Ctrl + Shift + E | なし |
共有ツールバーに移動する | Ctrl + Shift + Space | Ctrl + Shift + Space |
画面共有の拒否 | Ctrl + Shift + D | なし |
画面共有の承諾 | Ctrl キー + Shift + A | なし |
Teamsで画面共有ができるものとは
Teamsで画面共有できるものは、アカウントの種類によって異なります。
「共有しようと思ったけれどもうまくできない!」と戸惑ってしまわないように、自分のアカウントの種類とそれぞれのアカウントで共有できるものの違いについて知っておきましょう。
個人アカウントの場合
Teamsの個人アカウントでは、共有するものを以下の3つから選ぶことができます。
- 画面
デスクトップがそのまま共有されます。複数のファイルをテンポよく行き来しながらプレゼンをする場合には便利です。ただし、デスクトップはあらかじめ整理しておき、意図しない情報が共有されてしまわないよう注意する必要があります。
- ウィンドウ
特定のウィンドウだけを表示することができます。
- Chromeタブ
特定のWebページだけを表示することができます。
組織アカウントの場合
Teamsの組織アカウントでは、以下の4つから選ぶことができます。ただし、「PowerPoint Live」と「MicrosoftWhiteboard」が使えるのはWeb会議中だけです。
- 画面
個人アカウントと同じ
- ウィンドウ
個人アカウントと同じ
- PowerPoint Live
PowerPointは上記の「ウィンドウ」で共有することもできますが、あらかじめ共有フォルダにアップロードしたPowerPointをこのタブから選択して表示させると、参加者が自らのペースでスライドを行き来することができます。 - MicrosoftWhiteboard
参加者が同時に書き込むことができるので、イラストや図を用いてのブレストに便利です。
Teamsの画面で複数のファイルを共有するには
Teamsの画面共有で、例えばエクセルのグラフを見せながら画像を見せるなど、複数のファイルを行き来しながらプレゼンをする場合もあります。その場合は「画面」を選択すれば、デスクトップを自由に操作しながら発表できるので便利です。
ただし、「画面」は自分のデスクトップ上のものがそのまま参加者に共有されることになります。機密ファイルが表示されてしまわないか、プッシュ通知が表示されてしまわないかなど、事前にチェックしておくことが大切です。
Teamsの画面共有ができない場合
Teamsの画面共有がうまくできない場合に考えられる原因をご紹介します。とくに、システムオーディオの共有をする場合には負荷が大きくなるので注意しましょう。また、以下に当てはまらない場合は参加者自身の通信環境やデバイスのメモリ不足が原因の可能性もあります。
ブラウザがGoogle ChromeもしくはMicrosoft Edge以外である
Teamsをブラウザ版で利用している場合、ブラウザの種類によっては画面共有ができないことがあります。Google ChromeかMicrosoft Edgeを試すか、アプリ版のTeamsに切り替えましょう。
Macで画面共有しようとしている
Macで画面共有をしようとすると、セキュリティに引っかかってしまうことがあります。
アップルマーク→システム環境設定→セキュリティとプライバシー→プライバシータブ→アクセシビリティ を選び、左下の鍵アイコンをクリックします。
そして、Teamsの制御を許可に設定すればOKです。
「アクセシビリティ」以外に「画面収録」という項目が表示されているなら、そちらも「許可」に設定を変更しておきます。
画面共有の権限がない
Teams会議には「開催者」「発表者」「出席者」の3つの役割があり、使える操作が制限されます。「開催者」は文字通り会議を設定して開催する人。「発表者」と「出席者」は、開催者があらかじめ設定します。
画面共有の機能は、「開催者」と「発表者」にしか使うことができません。「出席者」が画面共有をしたい場合には、「発表者」へと役割を変更しなければなりません。ただし、この変更ができるのは「開催者」か「発表者」だけです。どちらかに依頼しましょう。
依頼された「開催者」または「発表者」は、以下の手順で会議中に役割りを変更することができます。
(1) 「会議コントロールに参加者を表示する」から、会議に参加している人の一覧を表示させます。
(2) 役割を変更したい人の右側にあるオプションから、「その他のオプション」を選択します。
(3) 「発表者にする」を選択します。
Teamsの画面共有を活用して会議を円滑に進めよう!
TeamsのWeb会議に、もはや欠かせない機能となった画面共有。Teamsはデスクトップ画面やウィンドウ画面のほか、組織アカウントではPowerPointやMicrosoftWhiteboardなど、共有できるツールが多くて便利です。画面共有はデスクトップ版のほか、モバイル版でも行うことができます。
ただし、画面共有を行うことができるのは同時に1人まで。他の人の発表中に自分が画面共有をしてしまわぬよう、注意しましょう。また、デスクトップ画面を共有する際には、機密情報や個人情報が意図せず映り込んでしまわぬよう、事前にチェックすることが必要です。
マナーを守って、Teamsの画面共有を使いこなしましょう。