街中でたまたま流れていた曲を調べたくても、その曲名・アーティスト名を調べるのは困難です。一度耳にしただけのメロディーを正確に再現できる能力の持ち主であっても、その曲のジャンルに通じた友人・知人がいるとはかぎりません。そんな「あの曲はなんだろう?」という疑問を一瞬で解決してくれる機能が、iPhoneの「ミュージック認識」です。
ミュージック認識は、iPhone内蔵のマイクで周囲の音を分析し、インターネット上の曲情報データベースに問い合わせる機能です。もともとは「Shazam」というサードパーティー製アプリが提供していた機能で、Appleにより買収を経てiOS 14のときシステム標準装備の機能となりました。
現在もアプリ(Shazam)の配布は行われていますが、iPhoneユーザにとってはミュージック認識のほうが扱いやすくなっています。理由はかんたん、Siriに命令して聞き取りを実行できるうえ、コントロールセンターのボタンに登録することもできるからです。この点は、システムレベルでの対応に変わったメリットといえるでしょう。
iOS 15でミュージック認識は改良されました。Shazamアプリをインストールしていなくても動作するうえ、コントロールセンター上のボタンを長押しすることで、曲認識の履歴を確認できるようになったのです。ShazamアプリやSiriで分析したときの履歴は確認できないものの、操作しやすいコントロールセンターから起動したときのものがわかるので重宝します。
なお、Shazamアプリをインストールしていないときに履歴をタップすると画面下にシートが現れ、それをタップすることでShazamのApp Clip(App Storeから自動ダウンロードされ一部機能を提供するミニアプリ)を起動できます。ミュージック認識は欲しいけれどアプリはいらない、という人でも曲の試し聴きができますよ。