NHK Eテレの教育番組『おかあさんといっしょ』のオンライン取材会が16日に開催され、2016年4月から第21代歌のお姉さんとして活動してきた小野あつこが、今年度で番組から卒業することが発表された。取材会に参加した小野は涙ながらにこれまでの活動を振り返ると共に、周囲に感謝を述べていた。取材会には、第12代歌のお兄さん・花田ゆういちろう、さらには小野からバトンタッチし、第22代歌のお姉さんに就任したながたまやも出席した。
1959年10月に番組がスタートした『おかあさんといっしょ』。その第21代歌のお姉さんとして2016年から6年間活動してきた小野。「本当にとてもとても濃い6年間でした」としみじみ語ると、右も左も分からないなか、横山だいすけ、小林よしひさ、上原りさの各お兄さん、お姉さん、そしてスタッフに温かく迎えてもらい、なんとか歌のお姉さんとしてやっていくことができたと振り返り、涙を流す。
さらに小野が参加した翌年から、歌のお兄さんとして新たに加入した花田に対して「私の方が1年先に入ったのですが、ゆういちろうくんはしっかりしていて、本当にたくさん助けてもらいました」と感謝を伝えると、ここでも目から涙が流れる。「やっぱり泣いてしまいました」と苦笑いを浮かべた小野は「ゆういちろうくんと5年間、毎日のように一緒に歌を歌えたこと本当に幸せでした」と最後は笑顔を見せる。
そんな小野に花田も「僕より1年先に歌のお姉さんになったあつこお姉さんは、本当に一生懸命で、いろいろなことを僕に教えてくださいました」と感謝を述べると「友人よりも、家族よりも本当に濃い時間を過ごした5年間でした。そんなかけがえのない仲間に出会えたことが幸せでした。また近い将来、一緒に歌える日がくることを楽しみにし、これからのあつこお姉さんにエールを送りたいです」とさらなる飛躍を期待していた。
また小野に代わって、新たに第22代歌のお姉さんに就任するながたまやも取材会に出席。ながたは5歳からミュージカルに参加するなど、さまざまな歌やダンスの舞台に出演。高校の音楽家を卒業し、都内の音楽大学で声楽を学び、2022年3月に卒業予定という女性。ながたは「初めまして。新しく歌のお姉さんになりました。ながたまやです」と挨拶すると「小さなころから歌を歌うことが大好きで、歌のお姉さんになることが夢だったので、いまとても嬉しい気持ちと、信じられない気持ちが入り混じっています」と心境を語る。
続けてながたは「あつこお姉さんをはじめ、歴代のお姉さん、お兄さんたちが繋いできた『おかあさんといっしょ』という番組をこれから私が担うということの重みや責任を感じております」と歴史の重みについて触れると「いままで歌い継がれてきた素敵な曲、そしてこれから出会う歌をみんなで一緒に歌って、笑顔あふれる時間にしていきたいです」と抱負を述べていた。
また、番組の人気コーナーとなっているぬいぐるみ人形劇も、4月4日の新年度からこれまでの「ガラピコぷ~」から「ファンターネ!」に変わる。「ファンターネ!」の舞台は、青く澄んだ海、さんさんと注ぐ太陽、よく肥えた大地に恵まれた、港町がある島。3歳のカッパの女の子・みもも、3歳10カ月のひょうたんの子ども・やころ、5歳のライオンの男子・ルチータが、互いの個性を認め合いながら、ウキウキやハラハラな毎日を過ごす姿を描く。
原案・作は、大学時代に劇団ゴジゲンを結成し、現在映画監督として活躍している松井大悟、そして同劇団で舞台・映画・ドラマに俳優として出演している目次立樹が務める。
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