髪型や気分を変えたい時に利用する美容室。予約を入れる際に、クーポンを利用する人も多いと思いますが、ツイッター上では、ちょっと変わったクーポンが話題となっています。
こちらの、いとう|経営してる人(@hironcare)さんの投稿をご覧ください。
会話が苦手な友人の美容室。苦手を武器にする天才かよ。
(@hironcareより引用)
こちらの美容室は、いとうさんの中学からの親友・野口さんがオーナーを務める二子玉川の「hair-works-credo クレド」という美容室だそうです。一般的なメニューに混ざって、なんと、「会話」の量を指定することができるクーポンが掲載されているとは、驚きですね。
この投稿に、「いや、これはいい!!!笑笑」「めちゃくちゃ魅力的ですね」「ホント!ありがたいメニューです!」「こ、これは需要ある…!」「目の付けどころがすごい!」「盲点でした」「メニューから選択できるの嬉しい!」と、驚きと喜びの声が続出。早速「行ってみたい!」という声も多く寄せられていました。
もちろん、店員さんとの会話を楽しみにしている人や、沈黙が苦手だという人もいるでしょう。何を目的に美容室に行くのかは人それぞれですが、リプライ欄には、美容室のサービスについて多くの意見が……。一部ご紹介します。
サービスを受ける側の声
・私も以前の美容室がその感じで、何なら干渉の域に達したので行くの辞めました(笑) 今の美容室は会話の時と、無音の時のバランスがめちゃくちゃいいので気に入ってます。
・私も静かに過ごしたいタイプ。仕事やプライベートのことをあれこれ聞かれたりすると疲れちゃう。
・趣味とかの話をされるくらいなら、「こんなふうに乾かすのがいいです」「これをすると髪の毛痛まないです」とか、美容室に行ったからこそ得ることが出来る知識を話して欲しい。
何かと多くのストレスに晒されるこのご時世。美容室では、そんな日常から解放されてゆったり過ごしたい! 癒されたい! という人が多いようですね。
さて、今回の投稿に反応したのはサービスを受ける側の人たちだけではありません。サービスを提供する側の人からもこんな意見が……。
サービスを提供する側の声
・ネイリストですが、これは興味深いです。会話が苦痛な人って結構いるのが現実なんですね…話しかけない=無愛想と思われるという概念がなかなか抜けずつい頑張って喋ってしまいます…
・美容師時代に「お客さんと会話して好みとかの情報を拾え」って言われるから話してたけど、私も技術に集中したいしお客さんのプライベートとか興味ないし話すの面倒って思ってたから、働く側としてもこれはいいかもですね!
サービスを提供する側の人も、良かれと思ってのことだったり、仕事上の事情があってのこと。それがどう受け止められるかは相手次第なので、やはり、事前のカウンセリングで確認するのが一番かもしれませんね。
さて、多くの人から共感の声が寄せられたこのクーポン。ツイ主のいとうさんにお話を聞いてみました。
こちらのメニューを見て、いとう様の率直な感想を教えてください。
元々潜在的にあった多くのニーズが顕在化したと感じます。
私たち美容師が真摯に受け止めて時代にあった美容室の「おもてなし」をアップデートしていく必要があると感じましたね。とてもユニークで、本人の真摯な職人としての気質がお客様に最大限伝えられるメニューだと思いました。
また、いとうさんご自身のお気持ちも教えてくれました!
22年この業界にいますが、僕が美容師になった頃は「流行を作れなきゃダメ」「どんなお客様でもおもてなしできなきゃ二流」と教わりました。それが今はニーズを細分化させて、技術や個性を特化させ、多様性の一角にポジションをおく美容師にニーズが増えてきたと感じます。
今思えばその頃からずっと、「会話は不要」というニーズはあったと思いますが、今の時代、価値観の多様化により、元々あったニーズが顕在化してきたように感じます。
お客様が求めるおもてなしは「察して動いて欲しい」「至れり尽くせり」から、「そっとして欲しい」にシフトしているのかもしれません。
人見知りさんには嬉しいこのサービス。その日の気分で会話の量をチョイスするのもいいかもしれませんね。みなさんは、どのクーポンを利用されますか?
会話が苦手な友人の美容室。苦手を武器にする天才かよ。 pic.twitter.com/i3d1JJ5ZS4
— いとう|経営してる人 (@hironcare) February 8, 2022