LIFULLは2月3日、九州圏版の「2022年 LIFULL HOME'S 住みたい街ランキング」を発表した。調査は2021年1月1日~12月31日、LIFULL HOME'Sに掲載された福岡県の賃貸・購入物件のうち、問合せの多かった駅名を集計した。

  • 九州圏(福岡県)の「借りて住みたい・買って住みたい街」ランキング

    九州圏(福岡県)の「借りて住みたい・買って住みたい街」ランキング

九州圏(福岡県)「買って住みたい街」ランキング

九州圏(福岡県)の「買って住みたい街」ランキングは、前回2位の地下鉄空港線「藤崎」が1位に。前回1位の「唐人町」は14位に後退した。「藤崎」は、地下鉄空港線の沿線ではマンション開発用地が全体的に不足していることもあって福岡市中心部からやや離れた西側一帯の開発が活性化し、「藤崎」から5位の「西新」に至るエリアでの開発が継続。2022年には総戸数200戸超の新規分譲も開始される予定で、開発余力も相応にあることから、引き続き関心が集まる可能性が伺えた。

2位には、西鉄天神大牟田線の「西鉄平尾」がランクイン。福岡市中心部の「西鉄福岡(天神)」まで2駅と交通至便ながら、隣接する浄水エリアと並ぶ閑静な住宅地で、福岡市内屈指の高級住宅地となっている。3位には、「竹下」が前回52位から大きくジャンプアップ。2022年春に大規模商業施設「ららぽーと福岡」「キッザニア」が開業することが決まっており、この開業に合わせて周辺エリアでマンション開発が始まっていることが急上昇の要因に。

以下、5位「西新」(前回7位)、6位「高宮」(同6位)、7位「薬院大通」(同11位)、8位「六本松」(同9位)、9位「呉服町」(同14位)、10位「姪浜」(同8位)と続き、前回同様、ベスト10には地下鉄空港線の駅が4駅ランクイン。コロナ禍においても福岡市中心部への一極集中という状況に変化はなく、首都圏のようにコロナ感染拡大の影響による居住ニーズの変化は認められなかった。

九州圏(福岡県)「借りて住みたい街」ランキング

九州圏(福岡県)の「借りて住みたい街」ランキングでは、5年連続で「博多」が1位を獲得。2位は「西鉄平尾」、3位は「高宮」となった。

「博多」は事業集積性と交通利便性が県内は言うに及ばず、大阪以西の西日本でも群を抜いて高いため、今後も「借りて住みたい街」の1位の座を譲ることはほぼないと言える状況。鹿児島本線などJR各線、地下鉄空港線のほか、山陽新幹線や九州新幹線の起点・終点でもあり、バスも遠距離・近距離を問わず多数乗り入れていて交通至便であることに加え、九州に本支社を置く企業の多くは「博多」周辺にオフィスを置いており、周辺に就業者向けの賃貸物件が極めて多いことも5年連続1位の要因となっている。

以下、4位「大橋」、5位「井尻」と続いた。また、福岡県内での賃貸ニーズは圧倒的に「博多」に集中しているものの、14位には「薬院」もランクインするなど、賃料と交通利便性のバランスが良好な西鉄天神大牟田線の各駅も多数上位に。また、「買って住みたい街」で上位に多数登場している地下鉄空港線の各駅も、7位「姪浜」、9位「東比恵」、11位「西新」、12位「大濠公園」などが相次いでランクインしており、賃貸ユーザーにも地下鉄空港線沿線は支持が高いことが明らかに。

福岡県における賃貸ニーズは「博多」を中心とした地下鉄空港線沿線および「西鉄平尾」、「高宮」など西鉄線沿線エリアに集中する結果となった。