楽天モバイルは、楽天回線エリアの4G人口カバー率が2月4日に96%に到達したことを発表した。2018年4月に総務省から認定を受けた「第4世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画(1.7GHz帯周波数)」では人口カバー率96%到達を2026年3月末と見込んでおり、約4年の前倒しを達成したことになる。

  • サービス開始時/現在のエリア/人口カバー率比較

    楽天モバイルがMNOサービスを開始した2020年4月からの進捗

楽天モバイルが自社で整備している楽天回線エリアは、サービス提供開始時は東京23区/大阪市/名古屋市に限られていたが、工事会社とパートナーシップを構築し、楽天グループとして用地確保に取り組んだことなどにより、当初計画を大幅に前倒しして人口カバー率96%に到達した。同社はこの前倒しの要因として、モバイル通信ネットワークの仮想化によって実現したシンプルでコンパクトな基地局構成、AIによる基地局用地探索、ドローンを活用した基地局の現地調査や竣工検査など、IT技術を活用して基地局開設効率を向上させたことを挙げている。

楽天モバイルの主力プランである「Rakuten UN-LIMIT VI」は、楽天回線エリア内において最大1Mbpsのデータ通信が使い放題となるため、楽天回線エリアの拡大は同プランの競争力向上に直結する。2021年10月以降、これまでKDDIからのローミングでサービスを提供していたエリアを楽天回線によるサービスに切り替える作業を開始しており、楽天モバイルは今後も全社をあげて楽天回線エリアの拡大と基地局の高密度化を推し進めるとしている。