Twitterのタイムラインに現れた、見ているだけで思わず笑顔になってしまう犬の顔。京都の老舗和菓子屋「亀屋良長(かめやよしなが)」の8代目店主、吉村良和さん( @yoshimura0303 )がツイートした同店の季節限定商品です。

  • ( @yoshimura0303 )

亀屋良長は享和3年(1803年)、京菓子の名門と謳われた菓子司・亀屋良安から暖簾分けするかたちで京都・四条醒ヶ井(さめがい)に創業。江戸時代から引き継がれてきた道具を今でも大切に、当時の人々の息遣いを感じながら日々新しいお菓子づくりに励んでいるそうです。

話題になっている商品は、パリの2ツ星レストランでシェフパティシエをしていた・藤田怜美さんとのコラボレーションブランド「Satomi Fujita」のもの。その名も「chocolat 笑(ショコラショー)」。濃厚なココアの押もので、カップに入れてお湯を注ぐとホットココアができます。

  • ( @yoshimura0303 )

この愛らしい犬の顔、なんと明治43年(1910年)の図案でつくられたのだとか。お菓子の図案帳『勅題 干支 新年菓帖 巻の九』(出版: 藤澤萬華堂)にせんべい用のデザインとして収録されているものを、4代前のご先祖が干菓子・生菓子の型に落とし込みました。

竹と犬の組み合わせは「笑」の字に似ていることから、古くから縁起の良い組み合わせとされているそう。

  • ( @yoshimura0303 )

「Twitterで『かわいい』とコメントをいただいて、オンラインで注文も多くいただいております」と吉村さん。chocolat 笑は10年ほど前からバレンタインシーズンの季節限定商品として販売されています。価格は648円。3月中旬頃までの販売。

「昔から京都人はゆるキャラのような愛らしいデザインを好んでいるようです。図案帳に古いデザインがたくさんありますがおもしろいですよ。かわいいとか愛らしいとか感じる気持ちは昔の人も今の人も不変だと思います。かわいいものを見ていると時空を超える感がありますよね」(吉村さん)