JR東日本は28日、共生社会の実現に向けた新たな取組みとして、一部路線の対象駅において、乗務員(運転士または車掌)による車いす利用者の乗降の手伝いを3月12日から試行すると発表した。
JR東日本では、すべての乗客に安心して快適に利用してもらえる鉄道をめざすとともに、共生社会の実現に向けた取組みを進めているという。その一環で、一部路線の対象駅において、乗務員(運転士または車掌)による車いす利用者の乗降の手伝いを試行する。
現在、車いす利用者が乗降の手伝いを希望する場合、事前連絡なしでも必要な対応を行っているが、無人駅などを利用する際、手伝いを行う駅係員などの手配から到着までの間、待ってもらう場合があったという。
今回の試行では、駅係員が終日または一部時間帯に不在となる対象駅において、乗務員(運転士または車掌)が携帯スロープを用いて車いす利用者の乗降の手伝いを試行的に実施する。試行によって手伝いに必要な時間や手順などを確認し、さらなる安心・快適な鉄道と共生社会の実現に向け、改善を続けるとしている。
試行対象駅は、左沢線の左沢駅、石巻線の女川駅、仙石線の東名駅と野蒜駅(普通列車で試行)、磐越西線の郡山富田駅と磐梯熱海駅(駅係員が不在となる時間帯に発着する快速「あいづ」で試行)、小海線の北中込駅、臼田駅、八千穂駅、馬流駅、松原湖駅、佐久海ノ口駅、甲斐小泉駅。試行期間は3月12日から当分の間とされたが、開始日については変更になる場合がある。