2019年12月に岡山県からデビューしたブランドいちご「晴苺(はれいちご)」。大粒で真っ赤な見た目と甘さが特徴で、まだ2年前にデビューしたばかりで出荷数が少なく、都内ではちょっと珍しい品種だそう。今回、そんなレアいちご晴苺を試食する機会を得たので、実食レポートをお届けする。

くだもの王国・岡山発「晴苺」

岡山県といえば、桃やブドウの生産地としても有名な地域だ。温暖な気候や、明治時代から果物を作り続けている歴史、そして農家のこだわりにより上質なくだものが作られている。桃は7~8月頃、ぶどうは11月頃までが旬の時期だが、秋冬にかけて届けられるくだものはないかと考え、いちごに着目。そうして生まれた岡山県産のブランドいちごが「晴苺」だ。

2019年12月18日にデビューし、まだまだ新しい晴苺。ツヤツヤとした美しい赤色と大粒のかたち、糖度と酸度のどちらも高いバランスの良い味が特徴だそう。また、ビタミンCが多いこともうれしいポイントだ。

晴苺の特徴のひとつ「ツヤ」は、いちごを買う時にあまり意識しない方も多いかもしれないが、店頭で並べて販売される際にもスイーツにした時にもツヤツヤと美しく見映えがするそう。晴苺は日照量が多く「晴れの国」と呼ばれる岡山県産に由来しているとのことだが、晴れた日の太陽のようなキラキラ、ピカピカした印象もある。

  • 晴苺にも様々なサイズがあるそう。今回いただいたのは、名刺サイズと比較するとこのくらいのサイズ感

くだもの王国が誇る岡山の晴苺、あまりのツヤツヤ具合に食べるのがややもったいない気分にもなるが、ひと口かじるとジューシーで甘酸っぱい味わい。濃厚ないちごの香りと甘さが楽しめるだけでなく、爽やかな酸味も心地よい。

  • 手に持つとずっしり重い!

なお晴苺は、「岡山県ブランドいちご研究会」に所属する農家の方々によって、県が作成したマニュアルに基づいて生産したいちごだけが名乗れるそう。古い葉を取って生育を良くする葉かきや、大きくなる前の実を間引く摘果や摘花といった丁寧な作業を行って育て上げ、さらに出荷時の検査で高品質なものを選別して届けられているという。

晴苺たっぷり使ったスイーツフェアも開催

そのまま食べてももちろん美味しい晴苺だが、1月26日からは、東京都内の3か所にて晴苺を使ったたスイーツが期間限定で提供される。岡山にゆかりのある店舗や、フルーツを使ったスイーツが評判のカフェ、老舗青果店が手掛けており、晴苺の美味しさや見た目が引き立つメニューばかりだ。なお、いずれの店舗も入荷状況によって提供の状況は変わるとのこと。

新橋・ももてなし家「晴苺のパフェ」

港区新橋「とっとりおかやま新橋館」2階の「ももてなし家」では、「晴苺のパフェ」(1,680円)が提供される。1日限定20食で、提供期間は1月26日~2月1日。

  • 新橋・ももてなし家「晴苺のパフェ」1,680円

パフェの上にはツヤツヤの晴苺が丸ごと一粒。生の晴苺に、自家製生クリーム、カスタード、バニラアイス、ミルクプリン、晴苺のジャムを重ねているショートケーキのようなパフェだ。しっかり甘く、爽やかな酸味のある晴苺は、まったりしたカスタードやバニラアイスとも相性抜群。フレッシュでジューシーないちごとプルプルのミルクプリン、カリカリとしたグラノーラなど、様々な食感が楽しめる。

ビストロカフェ ももてなし家
東京都港区新橋1丁目11−7 新橋センタープレイス とっとり・おかやま新橋館2階

西葛西・フォーシーズンズカフェ「晴苺のショートケーキ」

四季の新鮮なフルーツを使用したスイーツを扱う、江戸川区西葛西の「フォーシーズンズカフェ」では、「晴苺のショートケーキ」(780円)を提供する。1日限定30食で、提供期間は2月1~7日。

  • 西葛西・フォーシーズンズカフェ「晴苺のショートケーキ」780円

カップには晴苺と生クリームがたっぷり詰まっていて、生クリーム好きにはぜひ食べてほしい一品。大きな晴苺も贅沢に2粒分乗っており、甘さ控えめでふわふわとした生クリームと一緒に思う存分味わえる。

フォーシーズンズカフェ
東京都江戸川区西葛西6-5−12

日本橋茅場町・イマノフルーツファクトリー「晴苺のサンド」

中央区日本橋茅場町「イマノフルーツファクトリー」では、「晴苺のサンド」(850円)をテイクアウトにて提供。1日限定30食で、提供期間は2月28日~3月5日。

  • 写真手前 日本橋茅場町・イマノフルーツファクトリー「晴苺のサンド」850円

1952年に創業した老舗のフルーツショップが手掛けるフルーツサンドは、大粒の晴苺とフルーツに合わせて作られたバタークリームが挟まれている。バタークリームは甘さ控えめでサラッとした食感で、甘酸っぱさが引き立つ味わいだ。晴苺の特徴でもある赤い果肉が映える断面も可愛らしい。

イマノフルーツファクトリー
東京都中央区日本橋茅場町1-4-7

なお、生の晴苺は「とっとりおかやま新橋館」でも取り扱うほか、都内では3月頃までスーパーや青果店で取り扱う店もあるそう。とはいえ、まだまだ流通量は少ないため、見かけたらラッキーないちごと言えそうだ。

くだもの王国岡山の、くだもののプロたちが丁寧に育てた晴苺、これから数年先には、桃やぶどうのように岡山を代表するフルーツブランドになるかもしれない。