三井不動産レジデンシャルは1月14日、同社初となるホテルライセンス型サービスアパートメント「オークウッドホテル&アパートメンツ麻布」(東京都港区)を開業した。
同社が開発、開業後は世界13カ国でサービスアパートメント事業を展開している「Oakwood(オークウッド)」が運営する。
1泊から利用可能なホテル型のサービスアパートメント
「サービスアパートメント」とは、日常生活に必要な家具家電などを完備し、定期的な室内清掃・リネンサプライ、24時間対応のフロントサービス等を提供する施設。従来の多くのサービスアパートメントでは建物用途を共同住宅とし、中長期の宿泊(賃貸期間は1カ月以上)を目的としている。
今回開業したオークウッドホテル&アパートメンツ麻布の物件は建物用途をホテルとし、かつ旅館業法に則った運営を行うことにより、最短で1泊からの利用が可能に。
国内外のビジネスパーソンの滞在や、海外生活者が一時帰国した際の住まい、自宅リフォーム中の仮住まいなどの中長期利用はもちろん、旅行・出張などの短期間利用もできる。テレワークや多拠点生活ニーズにも対応可能という。
運営するオークウッドは2000年に日本上陸し、「オークウッドプレミア東京ミッドタウン」「オークウッドスイーツ横浜」「オークウッドレジデンス青山」「オークウッドアパートメンツ白金」などを運営。昨年10月には「オークウッドホテル京都御池」を開業、今回のオークウッドホテル&アパートメンツ麻布は国内13軒目の施設となる。
全171室に家具家電付き、開放的なバルコニーも
地上9階建て、客室は171室。出張やレジャーに便利な「スタジオ」から、ゆとりのある「1ベッドルーム」「2ベッドルーム」「3ベッドルーム」まで4種類(26.4m2〜106.9m2)。畳を取り入れた和洋室タイプもある。1泊1室2名1万780円〜(税・サービス料込み、宿泊税別)。
全客室にIHコンロ、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、調理器具と食器が完備されたフルキッチン、洗濯乾燥機、ベッド、空気清浄機、テレビ、無料Wi-Fiを備えた。スタイリッシュでコンテンポラリーなデザインでありながら木のぬくもりが感じられる家具を配し、自宅のようにくつろげる空間となっている。開放的なバルコニーがあるのもうれしい。
客室アメニティには、イタリアの自然派ブランド「コンフォートゾーン」を導入。リサイクル可能なアルミ缶に入ったミネラルウォーター、再生紙でくるんだペーパーボールペン、制作物の一部に竹パルプ配合のファインペーパーや環境に配慮したインクを採用するなど、各所でSDGs達成に向けた取り組みを行う。
和とモダンが融合、麻布ならではのデザイン
LIV建築計画研究所による外観は、「麻の葉文様」をモチーフとして採用した、見る位置・角度によって見え方を大きく変化させる立体的なデザイン。バルコニーに設置した照明によって昼夜の表情に差をつけている。
内装デザイン監修は三井デザインテック社。麻布と縁ある要素を採り入れ「AZABU INSPIRATIONー移ろいゆく麻布ー」をモチーフに、麻布の「四季の移ろい」をシーン別に表現したアート作品が楽しめる。
家具家電付きで自宅のような生活ができるアパートメント機能、1泊からの利用が可能というホテル機能をあわせ持った同施設。"暮らすように泊まる"ことが可能となり、ビジネスパーソンにとってさまざまな活用方法が考えられそうだ。